麦秋 [DVD] COS-022

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監督 : 小津安二郎 
出演 : 原節子  笠智衆  淡島千景  三宅邦子  菅井一郎 
  • Cosmo Contents (2007年8月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4582297250420

麦秋 [DVD] COS-022の感想・レビュー・書評

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  • 1951年松竹映画。監督は小津安二郎。
    主演は昨年お亡くなりになった原節子。共演は兄役に笠智衆、主人公の友達役に淡島千景、近所のおばちゃん(?)役に杉村春子など。
    題名に「麦秋」とあるのでその名のとおり秋の話かと思っていたら、麦の収穫期である「初夏」の意だそうです。
    小津監督の「紀子三部作」の第2作目です。

    鎌倉で父母・兄夫婦とその子どもたちと一緒に暮らしている紀子(原節子)は会社専務の秘書をしている。大学病院の医師である兄(笠智衆)や父母らは紀子がなかなか結婚しないのを気が気でないのだが、本人はニコニコするばかりで、全く焦っている感じがしない。そんな中で専務から持ち込まれた縁談に兄は非常に乗り気になって紀子や父母を説得しようとするのだが・・・。

    終始ニタニタ、もとい、ニコニコしている原節子が印象的な作品です。(笑)原節子はお顔が日本人離れしているのとガタイがいいので、それでニタニタ、もとい、ニコニコされると結構な迫力なのですが(笑)、そんな原節子の雰囲気が小津監督のたんたんと流れるように描く作風とぴったり合っていて、特に悲壮感も高揚感もなく、作品に溶け込むように佇む存在感がこの映画を安心の持てるものにしていたと思います。
    これは小津監督の作品だから成せる技だったとも思われ、本当に終始ニタニタ、もとい、ニコニコしている大女がそばにいられると恐怖すら感じるのではないかと思います。(笑)この大女というのも実は原節子の風格からきている錯覚のようでもあり、周囲の人物と比較してもそれほど大きいとは思われないので、やはり大した女優さんだったんですね。
    個人的には友達役の淡島千景の方が美人のように感じるのですが(笑)、やはり小津監督の作風とのマッチなんですよね。

    それから意外性のあったところでは笠智衆ですね。笠智衆っておじいさん役以外の若い役もやってるんだー。(笑)ずっとしばらく気が付きませんでした・・・。
    一家の長として、紀子の兄として、そして医者として、気真面目に自分の意見を押しつける責任感みたいなオーラが滲み出ていて、この家族の芯になっていましたね。

    さらに意外といえば、この映画公開は1951年ということで終戦からまだ6年しか経っていないわけですが(サンフランシスコ講和条約の年!)、にもかかわらず敗戦をほとんど意識させないような作りになっているのにも目を瞠りました。
    戦争の話題は次男が戦死したと思われるという話以外はこれといってなく、ところどころの看板で英語表記があるので占領があったことを若干匂わせてはいるものの、廃墟の映像は全くなくビルが立ち並び、喫茶店や料亭でコーヒーや料理を食べ、主人公の紀子もビルの一室でタイプライターを打っている姿などを見ていると、そのような悲劇をあまり感じさせず、むしろ日本の普遍的な姿を意識してベースにしているのではないかと思いました。
    そんな中で家族全員がそれぞれの考えをそれぞれの立場のやり方で主張し合う進行がとても良かったですね。
    最後は家族全員での写真撮影。主張をぶつけあっても、離れ離れになっても、最後は一緒に暮らした家族が拠り所なんですねえ。

    娘の結婚問題に悩む家族と逆にあっけらかんとした娘の態度を対称に描くとともに、何気ない選択が幸せに繋がるということを柔らかく優しいタッチで描いた作品だったと思います。

  • 「紀子さんえらいわ・・・私、何も考えずにお嫁に来ちゃった」


    育ててきた子どもを思いやり、心配する親の気持ちと、自らが決断した人生を不安ながらも歩んでみたいと望む子どもの気持ちが交錯する。


    考えて考え抜いた決断が、幸せを齎すとは限らない。
    と、同時に、
    ふいな決断と努力と忍耐が、幸せを築き上げることもある。

    そんなことを考えさせられた作品。

    前半部分は冗長に感じられるけれど、後半は自分自身の人生を考えるきっかけが次々にあらわされてきた。


    原節子もきれいだけど、淡島千景も美人。肌のツヤ感はんぱない。


    ちょっとびっくりしたのは、晩春のつづき?と思ってみたら違ったこと。

  • 淡々と物語は進んでいく。
    のんびりした雰囲気、微笑ましい登場人物ばかりなので、温かい気持ちで見れた。

    以下あらすじ引用

    北鎌倉に暮らす間宮家は、初老にさしかかった植物学者の周吉とその妻・志げ、長男で都内の病院に勤める医師の康一、康一の妻・史子、康一と史子の幼い息子たち2人、それに長女で会社員の紀子という大家族である。まだ独身の紀子は、親友のアヤから同級生が結婚することになったという話を聞き、紀子の上司・佐竹からも“売れ残り”だと冷やかされる。

    春のある日、周吉の兄・茂吉が大和から上京してきた。茂吉は28歳になっても嫁に行かない紀子を心配する一方、周吉にも引退して大和へ来いと勧めて帰っていく。同じ頃、佐竹も紀子に縁談を持ち込んできた。商大卒、商社の常務で四国の旧家の次男となかなか良い相手のようで、紀子もまんざらでもない風である。

    縁談は着々と進んでいる様子で、康一の同僚の医師・矢部の耳にもこの話が入ってきた。矢部は戦争で亡くなった間宮家の次男・省二とは高校からの友人だが、妻が一昨年に幼い娘を残して亡くなっており、母親・たみが再婚話を探しているのである。

    間宮家では、紀子の縁談の相手が数えで42歳であることがわかり、志げや史子は不満を口にするが、康一は「紀子の年齢では贅沢は言えない」とたしなめる。

    やがて、矢部が秋田の病院へ転任することになった。出発の前の夜、矢部家に挨拶に訪れた紀子は、たみから「あなたのような人を息子の嫁に欲しかった」と言われる。それを聞いた紀子は「あたしでよかったら…」と言い、矢部の妻になることを承諾するのだった。間宮家では皆が驚き、佐竹からの縁談のほうがずっといい話ではないかと紀子を問いつめるが、紀子はもう決めたことだと言って譲らず、皆も最後には了解する。

    紀子の結婚を機に、周吉夫婦も茂吉の勧めに従って大和に隠居することにし、間宮家はバラバラになることとなった。初夏、大和の家では、周吉と志げが豊かに実った麦畑を眺めながら、これまでの人生に想いを巡らせていた

  • 2016.6.24 視聴

  • 両親が2人で写真を撮るところで泣いた。
    ちびっこが邪悪(笑)

  • 鎌倉などを舞台とした作品です。

  • 紀子三部作の二作目。
     「晩春」の紀子さんより感情移入しやすかった
     紀子さんの結婚について、家族みんなでやきもきしているのがおかしかった
     Theホームドラマだな~

    「晩春」で初老だったはずの笠智衆が老けてない!
    息子さんなのかと思った(笑)
    あとで「晩春」の方が実年齢より老けた役をしていたと知って驚いた
     あの独特なしゃべりかたがフェイクになってるんだと思うな(笑)

  • 大学の講義で見た。
    始めてみた小津作品でしたけど、ホントにほかの作品と違ってたね!
    カメラワークからどうでもいいようなシーンやらなんやらetc...

  • 「売れ残り」の長女の嫁入りを軸に、ある大家族が離ればなれになるまでの群像劇。『晩春』と『東京物語』の融合版の様相を呈している。

    余韻の残る人間の感情のひだが随所に見られる。父、子ども、母親、娘の苦悩がいやみなくていい。家族の集合写真は画面構成が完璧。

    原節子の“柳腰”がいかんなく発揮されていてすばらしい。例のごとく、「ねえ」のかけ合いも良かった。

    手元から離れた風船が飛んでいく様子やイワシ雲などイメージカットも効果的だ。“麦”も良かったが、大和に越した父母のPOVが若干、飛躍しすぎた感は否めず、興ざめしてしまった。

    ちなみに「家族写真」「亡き兄妹」などの要素は、是枝監督が『歩いても歩いても』で踏襲している。

  • 原節子と淡島千景のやりとりがおもしろ。笠智衆がおじいちゃんじゃなかった。

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