初回限定生産 追悼のざわめき デジタルリマスター版 スペシャル・エディション(3枚組) [DVD]

監督 : 松井良彦 
出演 : 佐野和宏.仲井まみ子.隈井士門.村田友紀子.大須賀勇(白虎社).日野利彦(人力飛行機舎).白藤茜.皆渡静男.高瀬泰司.(声)松本雄吉 他 
  • エースデュースエンタテインメント
3.31
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  • (8)
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  • (8)
  • (4)
本棚登録 : 95
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562102158035

感想・レビュー・書評

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  • 巷の評判から、どれだけ汚らしい映画なのかとドキドキしながら見ましたが、それほどではなかったです。それどころか、後半は中々美しい場面もありました。

    しかしやはり全く汚くないことはなく、その大部分を担っているのは浮浪者と傷痍軍人絡みのシーンではないかと思います。
    それらを抜かして、二組の兄妹、マネキンを愛する男の物語に絞ったら、時間的にも丁度よくなったのではないでしょうか。そうしたとしても充分ショッキングだし、ただ綺麗なだけの映画にはならなかったと思います。2時間半は余りに長く、前半は余りはまれない所がありました。
    ただ、あのばっちさと美しい場面との落差が、この映画を伝説のカルト映画たらしめているような気もするので、兼ね合いが難しい所なのかもしれませんね…。

    白黒画面だからこそなのか、釜ヶ崎の重苦しい、すさんだ雰囲気が物凄く感じられました。そしてあの美しい兄妹。小人の女性とマネキンとの対峙。
    ラストは意外にも少し感動してしまいました。
    世の中に何となく疎外感みたいなものを感じていて、かつ、ホラー映画などを見慣れている方であれば、はまれる映画かもしれません。

    それとこれは内容ではないのですが、DVDにチャプターがないという仕様はちょっと困りました。

    追記:観終わって2週間ほど経っても、この映画の映像がいまだに思い出されます。汚らしさやチャプターなしの仕様を差し引いても、やはりこの映画には最高の評価を与えるべきなのではないかと思えてきました。4→5に評価を上げます。

  • 制作年:1988年
    監 督:松井良彦
    主 演:佐野和宏、仲井まみ子、隈井士門、高瀬泰司
    時 間:150分
    音 声:日:ステレオ


    大阪市の南部で、若い女性が惨殺され、生殖器が持ち去られるという事件が続発する。
    犯人は廃墟ビルの屋上に住む青年・誠で、彼は菜穂子と名付けたマネキンに生殖器を埋め込む事で、愛の結晶が生まれるのを夢見ていた。

  • 最低。悪い意味で。

  • 最下層の人々の愛を描いた作品と言えばいいのだろうか。
    感情的な描写が多く疲れてくるが、芸術性が高い。
    ラストが好き。

  • 喉に長い間つかえていたキモチワルイ何かを吐き出し、
    それをキラキラ光るお皿にのせて、
    目の前に笑顔で出し「さぁ召し上がれ」
    と言っているような映画。
    言いたいけど言えない事。タブーな事。偏見。差別。
    それの吹き溜まりを漁ったような映画。

    尊敬する上田現氏が好きだった映画だそうな。
    観て良かった。

  • 正直、粗い、汚いと思った。
    荒削りなところが、好きな人は好きなのかなと思った。
    欺瞞に満ちた現実とその現実に帰るしかない虚構を描いているのかなと思いました。

  • 2014/01/20/Mon.〜01/21/Tue.にかけて鑑賞。

    映画の存在をはじめて知ったのは、20年以上前。
    学生時代、LA-PPISCHってバンドが好きで、そのメンバーの中でも特に憧れ大好きだった故・上田現氏がとても共感していた映画。

    随分遅くなってしまったけれど、ようやっと鑑賞する機会を得た!
    (レビューや紹介テキストみる度に怖くて、長年先延ばしにしてたってのもあるけど…)

    ずっと気になっていた映画だったので、やっと鑑賞できてよかったです。
    (でも、人には薦められない)

  • 私には理解出来ないところが多いけど、ラブストーリーだってことはわかりました。あとみんな言ってるけどやっぱ汚いw

  • (まずは非公開メモに公式からのストーリーをコピペしているが、映像はこんなに整理されているものじゃない。)

    「自分はいったい、何を見せられているのか?」
    強烈な臭気の中で、聖なるものがかいま見える。
    これは悪夢なのか、それとも奇跡の神秘体験なのか。 
    乙一(小説家)

    松井監督ご本人のやわらかさと、内面に隠し持っている“男”という本当の感性。人間という、本能。
    この作品を拝見して、私は松井良彦というひとに、もっともっと触れたくなった。
    魚喃キリコ(漫画家)

    今回初めて見たのに、ひじょうに懐かしかったです。今から20年以上前、1980年代の
    自分の「下半身の実感」がまざまざと甦り、自分の原点を見る思いがしました。
    会田誠(ヘンタイ美術家)

    長い封印を解かれ、ついに皆と、
    あの「追悼~」の世界を共有できるのかと思うと…
    どこかに放火してやりたくなる。
    中原昌也(ミュージシャン・作家)

    手加減というものを知らない残酷で美しいざわめきが視覚、聴覚をぬけ全身に響きま
    くりました。この響きはしばらく体に残ります。覚悟して観た方がいいです。
    山下敦弘(映画監督)

    面白い/つまらない、好き/嫌いなどといった些末事とは無関係に、必然性によって
    のみ屹立していて、それ故に一人でも多くの人間によって見られ、結果として圧倒的
    に賞賛されるべき、あるいは激しく罵倒されるべき。これはそんな映画である。
    品川亮(STUDIO VOICE編集長)

    『追悼のざわめき』が、映画史に刻まれた日。
    私は、中野武蔵野ホールの椅子から立ち上がれなかった。
    映画史に残る作品にリアルタイムで出会うチャンスなんて。ないと思っていた。
    映画の神様には、会ったことがある。落ち込んだときは、『追悼のざわめき』を観ると言っていた。。
    矢崎仁司(映画監督)

    中原昌也のコメント。笑。しかしこれが一番的を射ていると感じた。

    カメラが主に追うのは4者。

    ・殺した女の女性器を恋したマネキンに埋め込む(子を夢想する)男。
    ・「木の股」を持ち歩く浮浪者。
    ・ドブサラエの仕事を斡旋する、小人の兄と妹。

    さらには、

    ・少年と妹。

    この妹が聖性そのもので、ふたりだけの世界で生きている。(それを表現する、一斉に降りるシャッターの場面! 近親相姦とカニバリズムの場面も凄かった)
    あまりに美しすぎて、別の映画に見える、つまり浮いているような気もするが、
    聖と俗が混在している、というより、俗が高まりすぎて一気に聖に反転するような、とてつもない力が備わった映画だ。だからこれでいいのだ。

    つまり素晴らしかった。素晴らしかった!

  • もう一度見たい、だけど二度と見たくない。

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