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- / ISBN・EAN: 4907953025240
感想・レビュー・書評
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【ワイルドアニマル】
この監督の「武器」は相変わらずユニーク。
冷凍してあるサバで女を殴る殴る
(サバの冷凍方法も疑問大アリだけど)
そして女は仕返しにそのサバで男を刺し殺す
ありえないし、いくら冷凍とはいえ
サバはそんなに突き刺さらないし!
(いや、案外刺さるのかもしれない・・・)
チョ・ジェヒョンは「悪い男」とは別人のように
どうしようもないヘタレ男
それでもホンサンは見放さない
そんな男同士
正直面白いと思える作品ではなかったけど
サバでギドク監督を感じたので結果OK
【リアル・フィクション】
主人公、雰囲気が昔の吉田栄作に似てる。
尖った鉛筆とか毒蛇とかギドク監督の考える
「武器」は相変わらず面白いなぁと思う。
で、ラスト。
結局これは何がリアルで何がフィクションなのか
さっぱりわからなくなった。
でも最後鉛筆は血で真っ赤だったし
えーーー!!何がフィクション?
全ての撮影時間が4時間弱というのも驚き。
恐るべしキム・ギドク
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「ワイルド・アニマル」を鑑賞。鬼才キム・ギドクの監督第2作。画家くずれのちんぴら韓国人チョンヘ(チョ・ジェヒョン)北朝鮮脱営兵で密入国者のホンサン(チャン・ドンジク)ボディペインティグを生業とするハンガリー人コリンヌ。ピープショーガールのローラ(チャン・リュン)そんなパリの異邦人たちがつむぐ友情と愛憎、そしてかれらがはまった陰謀と、そこからはじまる転落の物語。ローラの恋人にドニ・ラヴァン。チョンへとホンサンを雇うマフィアのボスにリシャール・ボーランジェ。もうなにがなんだか、というのが観た直後の感想で、それは時間を経てもやはりかわらない。まあなにがなんだか、なのはキム・ギドクの場合、これにかぎったことではないが、初期の作品だけあって、あまりに荒削りで、なにがなんだかわからない、でもとにかくすごい、というかれの天才がまだ発揮されていない。とはいえハンガリー女コリンヌが同棲しているフランス男の腹にサバを突き刺して殺すシーンはさすが(キ○ガイ)チョ・ジェヒョンは「悪い男」のときとぜんぜんちがい、迫力ゼロなのでおどろく。はじめ別人かとおもったほどだ。役者ってすごいね。ドニ・ラヴァンは老けたなー。
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「鰐」
描きたいと思う斬新で鮮烈なアイデアがたくさんあって、それをやや強引に組み合わせたという感じの作品で、全体としては何を描きたかったのかよく分からないところもあるが、でもデビュー作としてはやりたいことが沢山あり過ぎるというのは素晴らしいことなのではないかと思った。確かキム・ギドク監督は最初の映画をつくるまでに『ポンヌフの恋人』とあと何かのごく数作品しか映画は見ていないとどっかで言っていたけれど、本作を観る限りでは嘘でしょーとしか思えないー。たくさん観て勉強した人の作品だろうと思った。
「リアル・フィクション」
ソウルの大学路や鐘路などの繁華街を中心にして、ちょっと信じ難いが撮影開始からたったの200分で撮り終えたらしい、 比較的あっさりとしたテンポのいいつくりが暗澹とした話のわりには軽快な映画だった。 主役の連続復讐殺人犯を頭が足りなく、でくのぼうで、体型よりやや大きめの服を着ている暗い目をした虐げられたイケメンとして演じたチュ・ジンモがとても良く、この人の本性はどちらかというとこっちなのではないかとすら思えた。 この役は最初チョ・ジェヒョンに頼んで断られたそうだけれど、堂々と怖い顔をしたチョがまたもキレた役を目をひん剥いて演じても、そうだろうよぐらいにしか思えないところだった。