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- / ISBN・EAN: 4988102470036
感想・レビュー・書評
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井筒監督の出世作、『ガキ帝国』。かなり期待してましたが自分としてはあまり面白くなかった…。
井筒監督作品で観たことあるのは『二代目はクリスチャン』『のど自慢』『パッチギ!』ぐらいで、もうだいぶ前の話だからどれもほとんど記憶に残ってないです。監督ご本人に対してだと、映画の趣味は好きなのだけど(ペキンパーとか)、テレビで他人の映画に対してするコメントはあまり好きじゃないです。
『ガキ帝国』は1981年の映画で、舞台は1967年の大阪。不良たちの集団が抗争する話で、主演は紳助竜介と趙方豪さん、若き日の升毅さんなど。
紳竜といえば人形劇三国志のシンシンとロンロンなのですが、それが1982年なので翌年か。漫才ブームで彼らが人気があった時代ですね。
コメディタッチで描かれているのだけど、監督が入れてる笑いがことごとく面白くなくて…コメディは難しいなとつくづく思います。あとになってちゃんと残る笑いと、風化して廃れる笑いがあると思う。
不良の青春映画で連想したのは、ドキュメンタリーだけど柳町光男監督の『ゴッドスピードユー!ブラックエンペラー』が1976年。『ウォリアーズ』と『さらば青春の光』が1979年。『狂い咲きサンダーロード』が1980年公開で、この映画のちょい前の時期です。
1981年に67年を描いてるのだけど、紳竜が出てるせいか80年代にしか見えないのがつらい。
良かった点はちょいちょい。
紳助よりも竜介の方が良いです。中川家の兄と、ミルクボーイの内海を足したような顔をしてる。竜介は情けなくて良かった。『うなずきマーチ』も翌82年か。紳助は若い頃だからすごくしゃくれてます。
アパッチ族が出てきてこれか!と思いました。『日本三文オペラ』『日本アパッチ族』などなど以前から読みたかったです。
殴るときのビシ!バシ!ドゥクシ!といった効果音が無いのが特徴的でした。映画はフィクションなので、やはりあった方が良いと思いますが、ほんとに当たってるシーンがけっこうあるのは良かったです。逆に全然当たってなく見えるシーンもあるので、盛り下がります。
クライマックスシーンはすごく良かったです。一瞬で終わるけど。効果音がないことも含めて、よくある映画的表現から離れようとしていると思います。
大杉漣さんのシーンも良かった。キャリア初期の漣さんはピンク映画、ポルノ映画の俳優さん。そのあとVシネ、北野武の映画。『ガキ帝国』やピンク映画の現場で周防監督とも旧知の仲だったから『ファンシイダンス』に出てたのかなと。
ちなみに漣さんの芸名は高田漣ちゃんから取られているのは有名な話で、亡くなる前にあさイチに出演されてた時もその話をしてました。
若い頃の升毅さん、イケメンです。デカワンコや実写版セーラームーンでの北川景子の父親役が好きです。(それかよ)
國村隼さんがアパッチ族のリーダーなのだけど、若すぎて全く気づかなかった……。
そして一番良かったのは趙方豪さん。『その男、凶暴につき。』に出てたらしいですが見返してないので記憶にない。先日パキさんの『ダイアモンドは傷つかない』を観て、ものすごく良い顔の俳優さんだなーと印象に残ってましたが、『ガキ帝国』では紳竜と並んで主役で、最高でした。41歳で亡くなられたそうですが、残念でしょうがないです。
亡くなられた方、芸能界から引退された方がかなり出演されてる。
紳助はどうでもいいけど、上岡初代局長。あーせいこーせいのミキ兄弟て甥っ子だったのは知らなかった。北野誠は消されたかと思ってたら復帰してましたね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内田樹さんが本の中で、この映画のラストシーンについて言及していたので、どんなおもしろい映画か、と見てみました。確かに、ラストが少し印象的でした。あとはものすごく若い、國村隼さんと大杉蓮さんが見られたのが収穫です。
よく分からないストーリーで、迫力のないケンカのシーンが延々と続きます。 -
期待してたからガックリきた。岸和田少年愚連隊の方が数百倍おもしろい。喧嘩シーン迫力なさすぎ、車のボンネットから飛び降りて踏みつけてるようで、外してるし。
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大阪などを舞台とした作品です。
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制作年:1981年
監 督:井筒和幸
主 演:島田紳助、松本竜介、紗貴めぐみ、趙方豪
時 間:115分
音 声:日:モノラル
少年院から出てきたリュウは一緒に出院した高を連れ友達のケンとチャボのいる母校へ行った。
二人の話によると、大阪一の繁華街・キタには北神同盟、ミナミにはホープ会などが勢力を広げ、ゴーゴーホールや喫茶店に自由に出入り出来ないという。
数日後、リュウ、ケン、チャボの三人は、仲間がカツアゲされたことから、北神のガキ十人を襲った。
その頃、高は北神に入会、上部組織の暴力団、神竜会の小野から、入会の儀式として凄惨なリンチを受けた。
小野は根性のある高を気に入り、打たれ強いことから“明日のジョー"と名付けた。
ジョーは小野の後ろだてにメキメキ頭角をあらわし、会長を倒しその座を奪った。
縦横無尽に暴れ、ホープ会も傘下にした北神の噂に、リュウたち三人は自由に遊べる街にしなくてはと思う。
ケンの友人がホープ会のガキに改造ガンで射殺された。三人はホープ会を徹底的に叩きのめし、ケンは会長に重傷を負わせたことで、高校を自ら退学した。
会長を失ったホープ会の残党はリュウとチャボに新グループの会長になって欲しいとやって来る。
最初は渋った二人も、申し出を受け、ピース会と改名してミナミに繰り出すようになった。
ケンは、俺達は自由を愛し、集団化を嫌ったはずだと、二人から離れていく。
その頃、北神同盟は梅田会と改名、大阪全域の不良グループを吸収、暴力団予備軍と化していた。
そして、とうとうリュウ達と梅田会の戦いの日がやって来た。
無数の相手に凄絶な戦いの中で、リュウがフォーク・リフトでジョーを殺害した。
血迷ったガキがチャボを蹴り続けて絶命させてしまう。
数年が過ぎた。夜の街を歩くケンは、今や、機動隊員となったかつての敵と出会う。
したたかに殴りとばすと、追いすがる機動隊員たちをフリ切って飲み屋に飛び込んで叫んだ。
“ビール一本!"