題名のない子守唄 [DVD]

監督 : ジュゼッペ・トルナトーレ 
出演 : ピエラ・デッリ・エスポスティ  クラウディア・ジュリーニ  クセニア・ラパポルト  ミケーレ・プラチド 
  • Happinet(SB)(D)
3.58
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953025875

感想・レビュー・書評

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  • ~❀~✿~見事なミステリーサスペンス~❀~✿~

    まんまとこの作品の魅力にハマりました。

    悲惨な過去を背負いながらも、歯を喰い縛って生きる
    イレーナ(クセニア・ラパポルト)の目的はただひとつ、
    それは秘密だよ。

    それが観る側にもヒシヒシと伝わり辛いのなんのって・・・。

    感動的なのは言葉ではなく常にイレ―ナの視線です。

    ラストに語らずもその眼差しが哀しくて、悲しくて、
    そして、嬉しくて・・・もう、堪りませんでした。

    監督もこの女優もすごい!そして、音楽も最高です。


    あ!監督は、「ニュー・シネマ・パラダイス」の
    ジュゼッペ・トルナトーレですね。

    グッとくるいい作品です。

  • R-15指定の作品というと日本では比較的バイオレンス適要素で洋画になるとエロティックなシーンを想像するが、最近の洋画のアクション映画はアクションの要素よりも人を殺す際の生々しさですべてR-15指定にしても構わないのではないかと思う。結構えぐい作品が多い。

    この作品はイタリア映画のサスペンスミステリーのジャンルに入るものだが、R-15に指定されるだけあって暗い生い立ちがかなり官能的な描写になっている。

    「題名のない子守唄」
    https://www.youtube.com/watch?v=cHam4Lo33HI&list=PL2WfSKrNj8uAGbrxNhlq1KRFvAuON_wAF

    監督が「ニューシネマパラダイス」「海の上のピアニスト」「マレーナ」のジュゼッペ・トルナトーレというだけで選んだ作品なのだが、やはりこの監督の作品はすいですね。

    途中途中で、主人公のイレーナのことばかり考えてしまう。彼女の最後に待っているものは結局は絶望と孤独しか残らないのだろうと思っていた。どんなに頑張っても愛情をかけても彼女は何一つ報われるはずがない。そして孤独なまま最後を迎える……ラスト……いいなぁ~。

    本当の親子ではないのかもしれないけれど、本当の親子以上に思えた。

  • 哀しい生き様と音楽と効果音。
    辛い過去を背負った女を描くサスペンス。
    マレーナやニューシネマパラダイスの監督、というのがどうしても先入観としてありますが、
    そのような陽気さはなく、北イタリアが舞台ということもあって、全体に陰鬱です。
    フラッシュバックで入る、辛い過去、激しい効果音もあいまって、
    中盤まではただただ重苦しく感じられました。
    ただ、音楽の使い方や影像の入れ方などはうまく、主人公の謎めいた雰囲気もあって、
    退屈するようなことはないかも。
    ストーリーは設定が極端すぎる気もしましたが、終盤にかけての盛り上がりは見事で、
    主役の哀しい人生には、ただただ、、、。
    この監督がサスペンス向きとは思いませんが、またいい映画を作ってくれそうで、次回作にも期待を持たせてくれる作品でした。

  • とある師匠にオススメされました 1人で見た方が良い作品かもです

  • 過去に訳ありの出稼ぎのおばさんが、家政婦先の子供に最初は反発されながらも徐々に打ち解けていく、というハートウォーミングな話かと思って観ていたのに、まったくそんなほんわかした雰囲気にならず、むしろ終盤までひたすら緊張感に満ちた話だった。彼女の行動の動機は、まあそうなのかな?と割りと早い段階でわかるんだけど、ラストで真実がわかった時には残酷な現実に「えぇぇ」となってしまった。うすら寒そうな灰色の街の現在の合間に、明るい陽光の中の幸せな過去の記憶が時折挿入されて、彼女がどんなにその過去に希望を繋いでいたかがよくわかる。こんなに過酷な生き方の果てのあの結末ではあるものの、どうか救われてほしい。

  • すごく心と子宮が痛くなる映画だった

    目を覆いたくなる過去の記憶のフラッシュバックと主人公の彼女の謎の行動が交互で進むストーリー
    主人公が登場してから、音楽がずっと不穏な曲調で、いったい彼女は何をしているのか疑いながら映画を見ていかねばならないのは、心が重苦しくてツラかった

    彼女の目的が解っても、心は解放されるどころか、さらに悲しさで心が重くなった

  • ジュゼッペ・トルナトーレ初?のミステリー作品。

    北イタリアを舞台に、ウクライナからやってきた主人公の、家政婦としてある一家に深くかかわっていく物語。

    非常に重く救いがなさそうに進んで行くが、最後は一筋の光が主人公を包む。

    それだけでこの映画を観て良かったと思わせてくれる。

    観てて眼を背けたくなる描写や、過ぎる母性愛か生じているのではと思わされる少女への行動など、なんでと思わせる部分も多々あり、途中で嫌になる人も結構居そうな気もする。

  • どうしようもなく抜け出せない過去というか、大嫌いなのに気付いたら辿ってしまっている道というか。
    そういうモノを解こうとして、足掻いてもがいて空回り。
    それでも自分で解き開いた先には救いがあるはず。
    それはきっと、自分以外の誰か他人なはず。

  • 監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
    音楽 エンニオ・モリコーネ
    クセニア・ラパポルト ミケーレ・プラチド クラウディア・ジェリーニ

    過去への贖罪。過去からの逃避行。未来への希望。

    音楽が相変わらず素晴らしい。

  • 「女は哀しみを食べて生きている」


    北イタリアの港町にやって来た女性、イレーナ(クセニア・ラパポルト)。貴金属商を営むアダケル家に近づくため、家政婦を階段から突き落として重傷を負わせ、代わりにメイドとなることに成功する。一人娘テアの子守役も兼ね、イレーナは次第にアダケル家の信頼を獲得してゆく。
    その一方でアパートには無言電話がかかり、留守の間に部屋も荒らされ、何者かの影に怯えるイレーナ。
    冬の晩、謎の男たちから殴る蹴るの暴行を受けたイレーナは、顔見知りの管理人に助けを求め、匿ってもらう。しかし、なぜ殴られたのかを問われても、頑として口を閉ざすのだった。傷も癒えアダケル家に復帰したイレーナに、テアは母親以上の愛情を寄せる。
    しかし、最近周囲で次々と起こる不審な出来事の原因は彼女にあると感づいた夫人は、イレーナに解雇を告げる。
    同じ頃、イレーナの前に、邪悪な男“黒カビ”が現われる。
    実はイレーナは、東欧から南イタリアへやって来て売春組織の元締め“黒カビ”の支配の下で、娼婦を生業としていた過去があった。
    だが恋人を殺され、その復讐に“黒カビ”をナイフで刺し、金を奪って逃げたのだった。“黒カビ”は、事故を装いアダケル夫人を殺害し、テアにもその手を伸ばそうとする。“黒カビ”と決別しようと揉み合ううち、イレーナは彼を殺してしまう。さらに“黒カビ”は、アダケル夫人殺しの罪もイレーナに被せていた。
    逮捕されたイレーナは尋問で、テアは自分の娘だと告白する。
    売春をしていた時期に何人もの赤ん坊を産ませられ、養子として売り飛ばされていたのだった。愛する恋人との子供であったテアの近くにいたい一心で、組織から抜け出しアダケル家のメイドとなったのだ。
    だがそれは自分の思い込みで、テアは別の養子縁組によってアダケル夫妻の養女になったという事実を告げられる。
    数年後、刑期を終えたイレーナは出所する。門の前には、美しい少女に成長したテアが彼女の帰りを待っていた。

  • う〜ん、
    サンタクロースにフルボッコにされるとか
    出産シーンで現代風の音楽が流れるとか
    ボスキャラがいかにも悪そうなところとかで
    安っぽい感じになっている気がする...
    演出に無駄な気を使わないほうが良かったんじゃないかな。
    期待してた分ちょっと残念。

    子役がかわいい。

  • 重い話でした。早く子供から離れなさいよと何度も思いました。
    彼女らの未来が幸多いことを祈ります。

  • 最初のシーンはとにかくびっくり。
    下着姿に仮面を被った人がファッションショーのように次々とでてくる。
    あれが人身売買だったことをあとで知りました

    全体的に暗い雰囲気。
    私には理解できなくて不思議なシーンが所々ありました。

  • 予想していた話と全然違っていたので兎に角吃驚した。こんな映画も作るんですね、この監督さん。

  • 誰にでも大なり小なり心の闇はあるけれど、
    主人公イリーナの過去は壮絶で女性として悲しすぎる…。
    悲惨な映像が目に焼き付いた分、
    ラストのテアとの再会は感動的で涙モノでした♪


    No.5 / 2o11

  • あの娘は、母親が亡くなった詳しい経緯を知っていてるのだろうか…

  • 雰囲気、内容どちらも重い映画だと思う
    「あれ、あのシーンのあれどういう意味なの?」
    というところも多々。
    後半に進み謎が解き明かされていって、最後の落ちにこっちまで落ち込む。

  • 恐ろしい。二度とこんな映画見たくない。音楽は良かった。

  • 凄く重い話。凄まじい人生だ。人身売買のために子供を産まされていた女性の話。

  • 人身売買の為の子供を身篭らされていた女性が、恋人を殺した人身売買組織の男を殺す。そして取り上げられた子供を探し、異国の金属工の家へと辿り着き、そこで家政婦として働く事になる。


    んー…過去とフラッシュバックさせたりしながら物語が進んでいくんだけど、何だかいまいちよく分からなかったです。

    窓の所に置いてある植木鉢の土を取り替えるシーンが何度かあったんですが、あの植木鉢は何だったんだろう…?

    本当の母子だと思っていたら、全く関係なかったという結果には少し驚いた(笑)。

    娘を強い子にする為に敢えて厳しく接して、その結果が見えた時には微笑ましかったです。
    (いじめっ子に仕返しするシーンね。)

    ラストで主人公が出所した時に逢いに来た娘が成長していたのが、時の流れを感じて印象的でした。

    一人の女性が必死で自分の人生を生きて、でも結果はどんどん不幸になっていく。必死の思いで探した娘は、実は自分の娘ではなかった。そんな辛い人生の彼女に物語の最後で向けられたのは、娘の笑顔。

    子守唄ってタイトルはしっくりはこないけれど、我が子を思う母の気持ちは強いものだと分かりました。

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著者プロフィール

映画監督・脚本家。1956年、シチリア生まれ。86年、『教授と呼ばれた男』で劇場映画の監督デビュー。『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)でアカデミー賞、『明日を夢見て』(95)『海の上のピアニスト』(99)『題名のない子守唄』(2006)『鑑定士と顔のない依頼人』(2013)でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞受賞。2023年1月にモリコーネとのを組んだ『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が日本公開。

「2022年 『エンニオ・モリコーネ 映画音楽術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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