本日休診 [DVD]

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監督 : 渋谷実 
出演 : 柳永二郎  鶴田浩二  三國連太郎  淡島千景 
制作 : 井伏鱒二 
  • 松竹ホームビデオ (2008年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105056732

本日休診 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 2017.4.19 視聴

  • 井伏鱒二原作、渋谷実監督、1952年作。

    <あらすじ(ネタバレ)>
    三國連太郎や鶴田浩二も出演するが、主演は柳永二郎扮する医者が折角の休診中に次々とヤボ用に悩まされる。

    <コメント>
    テンポがよく、ドラマチックな何かが起きるわけではないが、退屈しないで楽しめる。

  • 井伏鱒二の原作はかなり以前に読んだ記憶があるのですが、映画を観ても全く思い出せません。
    同じ文庫本に収められている「遥拝隊長」の方はそれなりに記憶あるのですが。

    本作で主人公の人情医師をにこやかに演じるのは柳永二郎。あまり主役を張る俳優ではありません。
    この地味な主人公の周りを固めるのが、派手でアクの強い俳優陣。オールスターといっても過言ではない。
    にも関わらず、決して周りに持っていかれることなく、地味なまま主人公たる柳永二郎は、けだし名優というべきでしょう。

    舞台は終戦直後の東京。みんながみんな極端に貧乏です。
    そして戦争の傷跡も生々しく残っています。

    そんな中で初老の医師・柳永二郎は診察料も殆ど請求せずに診療します。
    あまつさえ「本日休診」にも関わらず、次々と来訪する患者の対応に追われ、往診までこなしすのです。


    色っぽい姐さんを演じる淡島千景。
    (本作と関係有りませんが、いつも扇千景と淡路恵子の三人の名前がごっちゃになります)
    小津作品にも良く出ますが、若いころはすごく可愛い美人ですね。和装も洋装もすごくいい。

    その情夫役が鶴田浩二。東映に流れ着くついてスーパー任侠に定着するまでは人形のような二枚目時代もありました。
    本作でもやくざの役ですが、少し滑稽な役回り。

    淡島千景の兄を演じるのが、人はいいけど仕事をしないろくでなし。演じるのが中村伸郎。こういう役は珍しいですね。

    医院の看護婦を演じるのが岸恵子。まだ花開く前の初々しく可憐な雰囲気です。

    そして、インパクト大で、なんで?と言う感じなのが、三國連太郎。
    戦争で怪我をしたのか、正気を失っています。映画の中ではダイレクトに気違いと言われてますが。
    この偉丈夫で男前が、自分を軍隊の指揮官と思い込み、誰かれ構わず命令しまくってトラブルを引き起こします。
    確か、「独立愚連隊」か何かで三船敏郎も狂った上官をコミカルに演じていました。
    こういう普段スキのないような二枚目が狂人を演じることで戦争の悲惨さを描こうという狙いなのでしょうか。
    一見無駄とも思えるキャスティングです。

    レイプされた娘を親切に面倒をみるゴミ拾いのおばさんも、自分の息子(佐田啓二)の嫁にという展開となると、即座に拒否するという展開が有ります。
    このようなシビアな問題提起も織り込まれ、安直な人情喜劇映画ではないところを感じさせます。

    しかし全体的には、観終わって晴れ晴れとした気分にさせてくれる佳作と言えるでしょう。

  • おもしろく、はないんだけどさ、渋谷実の劇画的な、わざとらしさを日常におとす演出はすきだよ

  • テンポがよく、見ているものを飽きさせない作品である。
    柳永二郎演じる主人公の医者は、お酒に酔った状態で診察をするなど、いまでは考えられないような行動をとるが、余裕があり、寛大な心で患者や人々と接する。登場人物の情に基づいた行動から、温かい人間ドラマを見てとることができる。

  • 戦争の傷跡が深く残る時代に作られた喜劇映画。
    今なら問題になりそうな言葉や描写がどんどん使われる。
    傷跡が深いと言っても、今よりもずっと窮屈でなくおおらかな時代であったのだと痛感する。
    映画自体は単調で、のちの大スターが勢ぞろいしている映画なので、なんとか観られるが、でなければ飽きる。

  • 89点。井伏鱒二の同名小説と「遥拝隊長」の二つの短編をもとにした風俗喜劇。監督は渋谷実。昭和27年製作。
    終戦から一年。老医師・三雲八春は、本日休診の札を掲げて、看護婦たちを慰安旅行に出してやった。そんな居残りの彼のもとに、次から次へと突飛な事件が舞い込んでくる。まだまだ人々の生活は苦しく大変なことばかりだが、ユーモアと思いやりを持って乗り越えていこうとする姿には強く胸を打たれる。
    「気違い」「かたわ」など現在では使用することを憚るどころか禁じられている表現がしばしば使われるが、決してそういった人を見下して使っていない。
    例えば戦争で精神を病んだ青年(三國連太郎の演技が素晴らしい)が登場する。彼の突拍子もない行動や言動に皆が困惑しながらも、突き放したり差別することなく付き合っている。それは戦争で息子を失った先生自身の経験がそうさせるのかもしれないし、何より戦争の爪痕と記憶が残っているからこそそのような人情ある見方ができるのかもしれない。いい映画でした。

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