第32作 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 HDリマスター版 [DVD]

監督 : 山田洋次 
出演 : 渥美清  竹下景子  倍賞千恵子  前田吟  下條正巳  三崎千恵子  松村達雄  中井貴一  杉田かおる 
  • 松竹 (2011年10月17日発売)
4.12
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本棚登録 : 55
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105058644

感想・レビュー・書評

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  • 1983年、松竹映画。監督は山田洋次。主演は渥美清。
    シリーズ第32作で、今回は冬バージョンです。
    今回のマドンナは竹下恵子で、その他の共演としては中井貴一、杉田かおる、コント・レオナルド、長門勇、穂積隆信らで、2代目おいちゃんの松村達雄も登場しています。
    そして、倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆、下條正巳、三崎千恵子といった「とらや」の面々に加え、いつもの太宰久雄、佐藤蛾次郎、笠智衆などのレギュラーメンバーも登場し、安定した重みになっています。

    今回の前半のシーンは博(前田吟)の父の法事ということでしたが、以前、博の母の葬儀で寅さんは博の兄弟たちとは面識があるはずで、なおかつ寺の住職とも知り合いのはずですが、ストーリー上、みなさん初顔合わせということになっていて、そのあたりは若干不自然さがあったものの、すぐに物語に引き込まれて相変わらず笑わさせてもらいました!

    今回は竹下恵子がマドンナということでしたが、第32作目の寅さんにとってふさわしい女優さんだったと思います。
    竹下恵子のいつまでも初々しいしぐさと、これに加えて大人の色気が漂っているところが素晴らしかったですねえ~。
    セカンドストーリーの中井貴一と杉田かおるの話もまあ良かったとは思いますが、逆に寅さんと竹下恵子の絡みが少なくなっていたような気がして、もっと二人の会話をふんだんに見せて欲しかったとも思います。
    最後は例によって寅さんが逃げるのですが、まあ分かる感じもありましたが、逃げ方がちょっと可哀想だったかな。

    今年も元日に寅さんに初笑いをさせてもらって大いに満足しましたよ!

    今年はシリーズ第50作目が公開されるんですよね。
    本当にいまから楽しみになってきました!!

    • nejidonさん
      mkt99さん、こんにちは(^^♪
      コメント欄ではちょっぴりお久しぶりです。
      お正月はやはり「安定の面白さ」が一番ですね!
      これ、寅さ...
      mkt99さん、こんにちは(^^♪
      コメント欄ではちょっぴりお久しぶりです。
      お正月はやはり「安定の面白さ」が一番ですね!
      これ、寅さんの僧侶姿に大爆笑した思い出があります。想像以上に似合っていて・笑
      中井貴一さんと杉田かおるさんの瑞々しさ!
      そしてそして、列挙された方々の中ではご存命の方が少なくなられたことなどを、
      改めて思い知らされます。
      ワタクシは「浪花の恋の寅次郎」などを見ておりました。

      ところでmkt99さんのお留守の間に本棚を非公開に設定しました。
      何だか色々疲れてきてしまいまして。
      すっきり整理して出直す・・かどうかはまだ未定ですが、たまにこうして娑婆に出向きます。
      幻のフォロワーということで、今後ともよろしくお願いします。
      2019/01/05
    • mkt99さん
      nejidonさん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      nejidonさんは一休み状態でしたか。
      私...
      nejidonさん、こんにちわ。
      コメントいただきありがとうございます!(^o^)/

      nejidonさんは一休み状態でしたか。
      私も仕事が忙しかったのと私事でも環境が変わって何かと忙しかったので、ちょっとブクログの方はお休みさせていただいておりました。
      そんなわけで、もうしばらくは私はスローペースで更新していこうかなと考えています。nejidonさんとの会話は楽しいので、またいつでも遊びにいらしてくださいね!(^o^)

      「浪花の恋の寅次郎」いいですね~。♪
      松坂慶子がマドンナのシリーズですよね。私は好きな作品でしたよ。(^o^)
      お正月はやっぱり寅さんを観て楽しみたいですね♪

      今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m
      2019/01/06
  • 竹下景子、綺麗。今回は結婚できましたね。ホームでの別れの際、さくらに席を外してもらったにもかかわらず、またあの体たらく。ああ、どうしてだ。絶対結婚できた。

    志村喬が亡くなって3年、遺産相続の問題で、諏訪家の面々が登場。


    いい回だったな。

    2016.6.26.

  • "男はつらいよ"第32作。さくらの夫・博の亡父の墓参りに備中を訪れた寅さん。そこで出会ったお寺の娘と周囲公認の仲に!?寅さんの未来や如何に。。。

    竹下景子の知的美人っぷりが素敵。サブカップルの中井貴一と杉田かおるのイモかわいさも好感。お寺の後を継ぐために坊主を目指すほど本気の寅さんだけれども、やっぱり本人から迫られるとあっさり身を引いちゃう。さくらに仔細を問われて"大人の男と女の秘密ですよ"と答えるほどのエピソードも無いのが悲しい。

    両カップルとも最後にバサッと打ち切られた感じなのがちょっと物足りない。

  • 御前様「煩悩が背広を着て歩いてるような男」
    やっぱり茶化しちゃうんだよなあ。

  • 令子かあさんに続き雪子おばさんとの共演も達成!歓喜である(笑)

    初めてTVシリーズ「北の国から」を初回から鑑賞した時はいしだあゆみの美しさよりは先に竹下景子の美しさに驚いた。それはきっとそれまでの自分の中の彼女の印象がこの頃よりは少し後のクイズダービーでのそれに占めていたからであろうことは容易に想像がつく。改めて草太兄ちゃんがコロッといってしまったのに納得。

    志村喬が博のお父さん役で前回出てきたのは本作から数えると5年前の公開となる第22作目、こちらがハイスピードでたどっているので映画の中での時間経過と観てる側の時間経過のずれが大きくなってきているのだが、作中でなんの前触れもなくこのお父さんが故人扱いになっているのに幾分薄情な感じもした。ところが史実を紐解くと本人は確かに本作公開の前年に他界しており、これはこれで山田監督が他の誰かにこの役を回すことなど考えもしなかったこと、またそのかつてのロケ地を再訪する気にさせたこととつながるのだろうと勝手にほっとしたりもした。で、その備中高梁での物語は設定めちゃくちゃ、現実性ゼロながらもそれを通して新たな日本語を覚えることができたことはひとつの収穫。その言葉は「納所さん」。

    松村おいちゃんが再登場して喜。しかも寅さんと酔って語らうシーンまで含まれている。いやはや、お得な回だ。中井貴一に関しては個々数年は実父佐田啓二の鑑賞回数のほうが断然多かったのでおばちゃんの男前に弱いところなんかは同じ波長で感じとれたような気がする。

    「八日目の蝉」(2011) で気になった森口瑤子(当時は灘陽子)という女優さんに再会出来たのも収穫。そして偽トラの下りも秀逸。熊さんも結構前に鬼籍に入ってるんだなぁとついしんみり。

  •  寅さんがお寺で成り行きから坊さんの代わりを務めると人気者に。お寺を手伝うことになった寅さんはお寺の出戻りの美人に恋をするが。。。

     そら、的屋の寅さんなら講話もうまいよね。寅さんの陽のキャラクターが社会適応する可能性を描いている。
     え、そんなので失恋して去っていくの?と思う人もいるかもしれないが、これぞ寅さん。これ、見方によっては寅さんがふってるよなぁ。さくらが横にいるのもたまらなくいい。

  • 博の父親(志村喬が懐かしい)の3回忌で寅さんが岡山県の実家のに行くというのが映画の発端。もうこれだけで胸が熱くなります。そこで寅さんは成り行きで坊主の見習いになるわけですが、先代おいちゃんでお馴染みの松村達夫が住職を演じ、この2人が絶妙なやりとりを見せます。法事で帰郷した博とさくらに茶目っ気たっぷりに驚かそうとする寅さんの姿も微笑ましく、この高梁でに寅さんの仕事ぶり、生活ぶりが実に生き生きしていて良いのです。

    娘の竹下景子と結婚して寺の跡継ぎになるという話も持ち上がるのですが、やはり寅さんは腰が引けてしまう。自分が寺の跡継ぎにはふさわしくなく、彼女を幸せにすることができないと察したからでしょうが、今回は珍しく恋のライバルがなく、彼女の思いも本物だっただけに、「惜しいなぁ」と思ってしまうわけです。

    ひとつ残念なのは、マドンナの竹下景子はただ美しいだけで、そのキャラクターがしっかり描かれていないんですよ。すごく情熱的だったり、奔放だったり、芯ガ強かったり、そういうマドンナこそ印象に残るのですが、本作の竹下景子についてはちょっと勿体なかったかな。良作であることは間違いないのですが、シリーズでとりわけ印象の強い作品かというと、そうでもないと。

  • たいへん面白かった。副題は「説法する寅次郎」といったところか。

    話を面白くする要素が盛り沢山。遊び人が慕われる賢者に早変わり、遺産相続で揉める諏訪家、出戻りの知的な女性、カメラ好きな放蕩息子、とその親父の坊さんとの確執、東京へ飛び出した恋人を追いかける田舎の娘。そこにおいちゃんおばちゃんの恋愛譚やら労働者・博のタコ社長への反乱なんかも絡んできて、てんやわんやの大騒ぎ。竹下景子、中井貴一、杉田かおると俳優陣も豪華でお上手。

    なんといっても寅次郎の坊さん姿が笑えてくる。設定だけでも面白いが、意外に深いことを言ってのけるから油断ならない。「煩悩が背広を着て歩いているような男ですからな、寅は」と御前様が言っているように、仏の道には向かないかもしれないけれど、人の道のスペシャリストではあるのだよなあ。

    大学の授業料を使い込むのは放蕩息子の王道行為。『炎上』でも似たようなシーンがあった。中井貴一が結構ダメダメな学生やってて、妙な仲間意識が芽生える。

    本作はマドンナの方から迫られてびびってしまうパターン。竹下景子の袖引っ張りと上目遣いをくらったらたいていの男は何も考えずに食いついちゃうんだろうけれど、いらんことをまた寅次郎は考えてしまうのです。柴又駅のホームで上手に恋愛できない寅を目の当たりにするさくらの表情がたまらない。

    ラストで諏訪家にパソコンがやってくる。もぐたこタタキなるゲームをやるためにプログラムを打ち込んだり、博が説明書を読みながら満男に指示を出している場面は、懐かしい気持ちになった。うちにあった初期のパソコンも同じようにしてパチンコとか麻雀やってたなあとか、手書きのプログラミング表が壁に貼ってあったなあとか。パソコン、因島大橋開通など、さりげなく時事ものを忍ばせるのが山田洋次。

    7月25日追記:柴又駅のラストで寅次郎を問い糾すさくらが袖を引っ張るときの力の入れようと朋子の袖引っ張りの対比。

  • ひろしの故郷、岡山県高梁でお寺の娘竹下景子に惚れて、お寺を手伝いはじめる寅さん。デタラメのお経と説法が案外好評で元おいちゃんの和尚に認められる。あるとき寅さんが法事へ行くと、そこはなんとひろしの実家。前の年に亡くなった父、志村喬が前年に亡くなっていて、その法事に寅さんはついていくことになったのだ。以前の回でも登場したひろしの兄弟が勢揃い。遺産でもめている。そして法事が始まると、みつおがまずは気がつく。ひろしやさくらも寅さんに気がつき頭を抱える。
    元おいちゃんに跡継ぎにどうかと言われ、尻込みし、柴又に戻る寅さんを竹下景子が追いかける。しかし寅さんはやはり尻込みする。
    自ら身を引く寅さんは相変わらず気持ちが悪いが腹は立たなくなってきた。もはや伝統芸。やっばりそうでなくちゃと言う感じ。にしても恋愛を消磁させるには渥美清が老いすぎな感じ。

    一方、寺の息子である大学生の中井貴一は写真修行のため大学をやめて、上京。それを追いかけてきた杉田かおるとの話も描かれる。青春の門もそうだが、このころの杉田の芋っぽさは素晴らしい。

    みつおがそろそろ中学生。声変わりもしそう。OKIのパソコンが諏訪家に導入されてるのに感心した。

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著者プロフィール

1931年大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『たそがれ清兵衛』(02)、『家族はつらいよ』(16)など。2012年に文化勲章を受章。

「2019年 『男はつらいよ お帰り 寅さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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