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- / ISBN・EAN: 4988105058811
感想・レビュー・書評
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何度会っても、いつもの通り。
互いの渾身のプロポーズ。
寅とリリーのすれ違い。
切なくて、楽しくて、悲しくて、喜びに溢れた回。
大人のラブストーリー。
さくらがリリーに対して言った、お兄ちゃんは少しは本気だったのよ、に、わかってた、と返すリリー。
ああ、次はいつどこで会うのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"男はつらいよ"第49作。主演の渥美清死去を受けて作成された旧作に一部神器撮影を加えて制作された特別編。満男の回想という形で第25作をベースに関連の第11・15作の映像を導入部に加えてまとめている。冒頭と末尾の満男達のシーンは新規撮影。
渥美清生前最後の第48作を見た後に本作を見ると、寅さんはじめ登場人物たちの若さに感慨を受ける。そして70年代の空気。何とも言えない。でもまあ、第48作がきれいにまとまっているあとに観る本作の寅さんの駄目男加減は、なおの事ひどく感じてしまう(笑)これはやっぱり蛇足というか、ノスタルジーでしかないかな。
そして満男が"僕が覚えている初めの女の人は~"といいつつ、当時の満男役が別人なのはご愛敬。 -
さかのぼること17年前の珠玉の名作を、満男によるイントロを交えてリバイバル。中には更にさかのぼる2作(第11作&15作)の場面も散りばめられている。音楽は交響楽団を招いての録り直し、オープニング主題歌の歌い手には八代亜紀まで引っ張りだしちゃって超豪華に仕上げている。
実際には渥美さんの逝去から1年を経ての公開、97年のことである。その頃自分は何をしていたのだろうと考えるとこれまた感慨深い。まだ日本にいたしそれでいて短期滞在ではない「住んでいた頃」の最後の日本での年末だった。自分が生まれる3年前から始まった本シリーズは、自身がその国から旅立つことになった年にスクリーンから姿を消したことになるわけで、自分が見ていたであろう昭和から平成にかけての日本の下町と田舎の風景を、そこに生きる人達の義理人情、ときには悲哀や不条理も併せて見事に封じ込めていてくれるのだ。
あいにく本作をリアルタイムには観てはいなかったが、もしそうやって小学生の頃から観ていたとしたならともすると今とは全く異なる否定的な感想を持って観ていたかもしれない。いつぞや時期の満男がそうであったように。いま改めてある程度の大人の目で産まれた頃からつい最近までの祖国の様子を時計の回る方向と同じ向きでなぞってみると、忘れてしまっていたりどこかにしまって取り出さなくなってしまっていたものやことを思い出さされるような感がある。それらを並べて必要以上に感傷的になる気は毛頭なく、その中から改めて取捨選択をして棚に並べなおしてみたい、そんな風に思うのである。
改めて渥美清という偉大な役者と山田監督を含むその周りの大勢の人々による壮大な仕事に敬意を表したい。 -
最初と最後にちょこちょこっと満男が出てくるだけで肩すかしを喰らう。リメイクなのか何なのかいまひとつはっきりとしなくて、どうしてこれを作ろうと思ったのだろうかという疑問だけが残る。
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リリーの女語り 同意です