子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる [DVD]

監督 : 三隅研次 
出演 : 若山富三郎  富川晶宏 
  • 東宝
4.67
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104049421

感想・レビュー・書評

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  • 時差ボケがぶり返す頭を引っさげてJapan Societyが企画してくれた週末ミニシリーズ「The Lone Wolf and Cub」、まずは金曜初日、夜の二本立てに挑戦。お休み気分で観てたのとは異なる状況の中、ある意味での社会復帰なるか!が今回のお題。

    萬屋錦之介TV版はみて育った世代ではあるが、なにぶん幼少期の夕方再放送による断片的な記憶なもんだから、何がどうなって二人の行脚となったのかそのいきさつも知らず、物語がどう終焉したのかも当然知らない。なのでその辺のおさらいができればなぁ…という淡い期待をいだきつつ第1作としての本作を鑑賞したのであるが、その願いはきちんと叶えられた。ただそれゆえに説明的なストーリーが前半部を占め、剣戟シーンの割合はやや少なめなのは否めない(この感覚は後続作品を観てさらに確固たるものに)。

    原作者である小池一雄がそのまま脚本に挑んでいるがため一切の手加減がされていない感じが小気味良い。Wikipediaでみかけた若山富三郎が本作の制作権を勝ち取るため、彼のところに押しかけ直談判をしたエピソードが微笑ましかった。

    そもそも原作が当時の人気漫画だったことさえも知らなかった。その英語版は北米に紹介された日本発の漫画としては古典の部類にも入るということらしく、今回場内にいた熱狂的なファン達の中には「原作が先。」という殊勝な人たちも含まれていたかもしれない。ただ…事あるごとに馬鹿笑いしていた側のファンは、1作目と2作目を適当に編集して公開された1980年の英語版がはまった方のファン層の感があったが…。とにかく、原作についてはぜひ機会を見つけて手にとってみたい。映画にあった刀あり、涙あり、そして割と頻繁なエロティシズムあり…といった図式がそこにも現れているのかを確かめてみる意味でも。

    三隅研次監督作品はまだまだ初級。本シリーズの鑑賞を以て中級と名乗れるところまでゆけるだろうか。でもたった5本では心もとないか…。

  • 小島剛夕の劇画では何の疑問も思わずに見ていたシーンでも、やっぱり実写で見ると「それはちょっとありえないんじゃないの?」みたいなツッコミどころがたくさんあることに気がついた。ハイハイしかできない大五郎に「お前は鞠を選ぶか、この胴太貫を選ぶか」って、めちゃぶりすぎるだろw また、これは三隅演出なのだろうが、人を斬って血がぶしゃー、腕がびゅーんというところもむしろ笑えてしまう。
    しかし、そういう部分があってもなお、若山富三郎の殺陣の凄さには感嘆せざるをえない。この人の殺陣を見るだけでも鑑賞する価値のある作品だ。

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