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- / ISBN・EAN: 4534530027641
感想・レビュー・書評
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3回見返して、ようやく全てが合点いきました。
これ程まで、緻密に考えられた映画は中々ないと思います。やはり奈須きのこは凄い!
作中では断片的な映像が時間軸バラバラに散りばめられてるため、初見で全てを理解するのは難しいと思います。見る回数を重ねることで断片的な映像と映像が線で繋がるところは鳥肌が経ちます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
布団に包まって拗ねる式が戦闘シーンとは全くの別人でとてもかわいらしい
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ロケットペンシル知らないのか。小学校の頃(それこそ'98年頃)流行ってた持ってた! そうか、知らないのか……。
今回は今までで一番面白かった! 相変わらず頭の中は疑問符だらけだけど、見入ってた。時間軸が行方不明でも楽しめた。とーこさん最強! 格好いい!! -
原作ファンは★5つ。
原作知らない人は★1か2ぐらいかも。
本でわかりにくかったことが映像ではっきりと理解。
原作ファンにとってうれしい映像美な世界。
黒桐 幹也のような静かで底強い優しさ。もてるだろなー。
ラストシーン、かわいいですよ(^^ -
場面の繋ぎ方がまさに螺旋で、実験的でとても面白いと思った。でも原作未読者には分かりにくいかな。
橙子も含めた、魔術師の価値観の異常さが伝わってきてぞくぞくする。
橙子VSアルバは互いにブチ切れててイイ! -
今回は2時間で見応え倍増!途中時間の流れがよくわかんなくなりそうだったけど…最後の格闘シーンは相変わらずキレてました。橙子さんのシーンはビックリした。
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第四章までは60分以内に終わっていたが、第五章は2時間枠。長いから嫌だなと思って見始めたが、冒頭の映像から、今までの何倍も気合入りまくっているのがわかる。演出がすごすぎ。個人的に五章は『攻殻機動隊』を超えたと思う。少なくとも『攻殻機動隊』を超えようとしている意志は、視聴した誰もが感じるはず。以下印象的な言葉の引用。
五章「矛盾螺旋」では本業魔術師である橙子さんが、魔術師について滔々と説明してくれる。相変わらず難解で目くらましみたいな矛盾螺旋的説明だが。
橙子「魔術師は自分の研究成果を誰にも明かさないくらいさ」
式「ただ自分のために学ぶことが目的なのか? そんなのゼロと同じじゃない」
橙子「目的はある。魔術師たちの最終的な目標はね、根源の渦、アカシックレコードとも呼ばれるあらゆる現象の源、全ての原因、真理に到達することだ。一説によれば、そこにはこの世の過去、現在、未来、全てが記録されているという。(・・・)どちらにしろ果てのない目的。永遠に報われない郡体。世界はこれを魔術師と呼ぶ」
橙子「私たち人間、そして星そのものの統一された意識、自分たちの世を存続させたいという願望が収束し、様々な形として出現するもの、それが抑止力と呼ばれるカウンターだ。時代の寵児と呼ばれる英雄もその一つ。過去幾度となく魔術師たちは根源に近づこうとして、抑止力に惨殺された」
橙子「荒耶(アラヤ)、人を恐怖させる条件は三つだ。知ってるか。一つ、怪物は言葉を喋ってはいけない。二つ、怪物は正体不明でなければいけない。三つ、怪物は不死身でなければ意味がない」
荒耶「残念だ。私はお前を正しく評価している。ともに根源に至ろうと競い合ったこともある。有体に言えば、好ましくも思っていた。お前は堕落した」
橙子「確かにそうかもしれない。ただ今の私は、この生活を気に入っていたのだ。幾つもの奇跡と偶然によって積み重ねられた、日常という名の螺旋をね。だから、守れるのならば、守ろうと思っただけさ。荒耶、お前は何を望むのだ?」
荒耶「私は何も望まない」
橙子「哀れだな」
橙子「私は何年か前、自分と寸分たがわぬ人形を作り上げた。自分以上でも自分以下でもない、全く同一の性能を持った人形だ。それを見て思った、これがあるなら、自分は必要ないんじゃないかとね」
アルバ「それが本当だと仮定しても、それができるなら、我々はさらに上の段階を目指すはずだ」
橙子「だからさ、同じ人形なら、私がいなくても同じように、次の段階に進むだろ。ほら、結果は何も変わらない」
アルバ「お前は本物か」
橙子「お前さ、私に対して、その質問に何の意味があるんだい?」
・・・人形遣いの橙子さんは、人形の体に精神の本体を宿す。実体が本物かどうかは意味がなくなる。全てがコピーでそれでよくなる。
式「わかった。俺はお前を殺したいんじゃない。ただ、お前があるのが我慢できないだけなんだ」
橙子「何故そうまでして自分を追い詰める? そこまでして、何故お前は根源の渦何ぞ求める?」
荒耶「人間は救いきれん。とうに昔の話だ。全ての人間を救うことはできん。ならば、救われなかった人間は何を持って救われるのか。答えはない。だが、根源を開き、世界を終わらすことができれば、世界の終わりまで死を記録し、検分する。報われぬ者、救われぬ者、その全てを一から見直すことができれば、無意味に死んでいった者たちにも意味が与えられよう。何が幸せだったか、判別がつく」
橙子「一体お前は何なんだろうね」
荒耶「私は何者でもない。ただ結論が欲しい。この醜く、汚く、下賤蒙昧な人間ども、やつらが死に絶えた後、その醜さのみが残されるなら、その醜さこそが価値だ。私は安心できぬのだ」
橙子「荒耶、何を求める?」
荒耶「真の叡智を」
橙子「荒耶、どこに求める?」
荒耶「ただ己の内にのみ」
橙子「荒耶、どこを目指す?」
荒耶「知れたこと。この矛盾した、世界の、螺旋の果てを」
・・・橙子さんみたいな、わけのわからないことを延々とつぶやく人が好きな方ならば、ぜひこの作品を。