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- / ISBN・EAN: 4988102610739
感想・レビュー・書評
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☂~寡黙な強盗殺人男と見下されの左利き女~☂
不遇な少年時代を送った男は強盗殺人犯となり
奪ったカードでATMから現金50万円を引き出し
防犯カメラに微笑みながら自ら警察に通報する。
一方、
人を見下す人間たちに抗えない見下され女は
ニュースで防犯カメラに微笑んだ殺人者を見た瞬間、
「同類」だと確信し執着することとなる。
この作品は殆ど3人で進行する物語です。
殺人犯の坂口(豊川悦司)、
OLの京子(小池栄子)、
弁護士の長谷川(仲村トオル)、
小池栄子いいですねぇ、
「八日目の蝉」、「2LDK」でもいい演技していますが、
今回はかなりオーマイーガー!!
獄中結婚なんぞしてしまいます。
この作品の中で心に響いたセリフは京子が言う
「運が悪いってなんなんだろう・・・
寂しいとか、虚しいとか、
自分はなんの為に生きているんだろうと
考えなくて済むことって幸せな人ですよね」
・・・そうか。
そして、殺人者が歌うHappy Birthdayと
京子が歌うHappy Birthdayが実に怖かった。
いい作品だ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんとも後味が悪いです。無差別殺人犯の男、サイコパスなのかと思いきや、女と出会い人間性のようなものを取り戻します。ただ、エンディングはある程度想像はつきましたが、辛い気分になりました。興味が残るのは主人公の女が、どんな家族関係の中で、どんな生活を送り人格形成されたのかです。その点は観るものの想像に任せた方が、いいのかもしれませんが。小池栄子さんは、いい役者さんだと痛感しました。何かに取り憑かれたような一途さ、笑顔の不気味さ。凄みがありました。完全に豊川悦司さんや仲村トオルさんを食ってました。
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最近の女優業での活躍は眼を見張るものがある小池栄子さん。
この映画で女優小池栄子の力こぶが見られました。
小池栄子が死刑囚にシンパシーを感じる女性を好演。
日陰に追いやられるタイプの人間が鬱屈とした怒りを
ほとばしらせている姿を好演していた。
小池さんは出ることも引っ込むことも出来るのだなぁと。
豊川悦司、仲村トオルとの掛け合いも見事。 -
クリムと好きの私はタイトルに惹かれてしまうというトラップ
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自分を観ているようで恥ずかしかった。ラストの展開で心に傷をつける、そんな映画でございました。病んでる皆さんにオススメ。全俺が泣いた。
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あらすじを見ると、だいたいエンディングは想像ついてしまうけど、
そこに至るまでの過程が知りたくて、最後まで観てしまう。
とにかくトヨエツが不気味。
小池栄子も、堂に入った怪演ぶり。
途中で小池栄子が口にしてる世間の理不尽さは、理解できないでもない。
ただ自分の中の黒い感情を、見つけてしまって、嫌な気持ち。
理解できてしまう部分があるのが、嫌。
歪んでいるというか、壊れているというか、小池栄子の笑顔も
怖かった。
堕ちるんじゃなくて、這い上がれないの方が正しい気はする。
だから説得も意味をなさないんだと思う。 -
トヨエツの指が、細くて長くてつくしんぼみたいで、悶えた。
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ラストの接吻シーンが恐ろしかった。あれはまさに死の接吻。
殺人犯の阪口と弁護士の長谷川がそれぞれ、死と生を代弁している。その間に挟まれた近藤は、阪口と自分を同一化するあまり、彼が生きることを許さない。
それどころか、阪口を差し置いて、より過激化していく近藤。
三者がそれぞれの立場を頭では理解しながらも、けっきょくはすれ違わざるをえないという話。「ボメロオの輪」というのを思い出した。