接吻 デラックス版 [DVD]

監督 : 万田邦敏 
出演 : 小池栄子  豊川悦司  仲村トオル  篠田三郎 
  • ジェネオン エンタテインメント
3.50
  • (12)
  • (42)
  • (35)
  • (11)
  • (2)
本棚登録 : 178
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102610739

感想・レビュー・書評

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  • ☂~寡黙な強盗殺人男と見下されの左利き女~☂

    不遇な少年時代を送った男は強盗殺人犯となり
    奪ったカードでATMから現金50万円を引き出し
    防犯カメラに微笑みながら自ら警察に通報する。

    一方、
    人を見下す人間たちに抗えない見下され女は
    ニュースで防犯カメラに微笑んだ殺人者を見た瞬間、
    「同類」だと確信し執着することとなる。

    この作品は殆ど3人で進行する物語です。

    殺人犯の坂口(豊川悦司)、
    OLの京子(小池栄子)、
    弁護士の長谷川(仲村トオル)、

    小池栄子いいですねぇ、
    「八日目の蝉」、「2LDK」でもいい演技していますが、
    今回はかなりオーマイーガー!!
    獄中結婚なんぞしてしまいます。

    この作品の中で心に響いたセリフは京子が言う

    「運が悪いってなんなんだろう・・・
    寂しいとか、虚しいとか、
    自分はなんの為に生きているんだろうと
    考えなくて済むことって幸せな人ですよね」

    ・・・そうか。

    そして、殺人者が歌うHappy Birthdayと
    京子が歌うHappy Birthdayが実に怖かった。

    いい作品だ

  • なんとも後味が悪いです。無差別殺人犯の男、サイコパスなのかと思いきや、女と出会い人間性のようなものを取り戻します。ただ、エンディングはある程度想像はつきましたが、辛い気分になりました。興味が残るのは主人公の女が、どんな家族関係の中で、どんな生活を送り人格形成されたのかです。その点は観るものの想像に任せた方が、いいのかもしれませんが。小池栄子さんは、いい役者さんだと痛感しました。何かに取り憑かれたような一途さ、笑顔の不気味さ。凄みがありました。完全に豊川悦司さんや仲村トオルさんを食ってました。

  • 最近の女優業での活躍は眼を見張るものがある小池栄子さん。
    この映画で女優小池栄子の力こぶが見られました。

    小池栄子が死刑囚にシンパシーを感じる女性を好演。
    日陰に追いやられるタイプの人間が鬱屈とした怒りを
    ほとばしらせている姿を好演していた。
    小池さんは出ることも引っ込むことも出来るのだなぁと。

    豊川悦司、仲村トオルとの掛け合いも見事。

  • クリムと好きの私はタイトルに惹かれてしまうというトラップ

  • 【あらすじ】
    ある住宅街で幸せそうな一家を惨殺する事件が起きた。犯人・坂口は自らマスコミと警察に通報→逮捕の瞬間不敵な笑みをカメラに向ける。一方同僚から良いようにこき使われるも怒りもしない孤独なOL京子は、TVで坂口の笑みを見た瞬間、彼の中に自分の孤独と同じものを感じ、彼の全てを知るべく新聞などの情報をノートにまとめ始める。坂口の弁護士・長谷川は何とか坂口の心を開こうとするが坂口は一言もしゃべらない。そしていよいよ初公判の日が来た。

    【以下ネタばれあらすじ】
    見物席には京子の姿があり、公判後長谷川に差し入れを申し出る。坂口と面識のない京子をいぶかしむ長谷川だったが、仕事を辞め留置所の近くに引越し差し入れを続ける京子を心配→次第に愛に変わっていく。

    手紙のやり取りに至り、坂口の声を公判で聞いた京子は坂口と通じ合ったと確信→最終的にケコーン。坂口と京子の生い立ちは他人に無視され都合の良いときだけ使われる惨めなものだった。

    しかし坂口は人殺しをしておりそこが京子と違う、と説得する長谷川、全く意に介さない京子。ところが坂口は殺人時の悪夢にうなされ、毎日通ってくる妻に、覚悟の上だった死刑を恐れるようになり、控訴を決意(には見えなかったけどストーリー上そうなってました)→大きな前進に、留置所所長が坂口と京子の直接面談を許す。

    坂口の死刑を確信していた京子は、坂口が控訴したこと、また自分と坂口の違いが殺人をしているかどうかであることから、長谷川を騙してナイフを持ち込み坂口を殺害。長谷川も殺して死刑になろうとするが、良心とのせめぎあいで咄嗟に長谷川に接吻→所員に拉致られ留置所に。長谷川は京子の弁護を決意するのだった。

    小池さんめちゃ良いよ!びっくりした!
    豊川悦司はキヨシローに見えた…。

    ※2006年3月-2011年1月までやってたブログより転載

  • 自分を観ているようで恥ずかしかった。ラストの展開で心に傷をつける、そんな映画でございました。病んでる皆さんにオススメ。全俺が泣いた。

  • あらすじを見ると、だいたいエンディングは想像ついてしまうけど、
    そこに至るまでの過程が知りたくて、最後まで観てしまう。

    とにかくトヨエツが不気味。
    小池栄子も、堂に入った怪演ぶり。
    途中で小池栄子が口にしてる世間の理不尽さは、理解できないでもない。
    ただ自分の中の黒い感情を、見つけてしまって、嫌な気持ち。
    理解できてしまう部分があるのが、嫌。
    歪んでいるというか、壊れているというか、小池栄子の笑顔も
    怖かった。

    堕ちるんじゃなくて、這い上がれないの方が正しい気はする。
    だから説得も意味をなさないんだと思う。

  • トヨエツの指が、細くて長くてつくしんぼみたいで、悶えた。

  • ラストの接吻シーンが恐ろしかった。あれはまさに死の接吻。
    殺人犯の阪口と弁護士の長谷川がそれぞれ、死と生を代弁している。その間に挟まれた近藤は、阪口と自分を同一化するあまり、彼が生きることを許さない。
    それどころか、阪口を差し置いて、より過激化していく近藤。
    三者がそれぞれの立場を頭では理解しながらも、けっきょくはすれ違わざるをえないという話。「ボメロオの輪」というのを思い出した。

  • ショットが連続した映画。冒頭、トヨエツが一家を惨殺し、ATMに行き、TVカメラの前でニヤリと笑うまでのシーン、大変良い。

    小池栄子の演技も冴えている。

    【ストーリー】
    坂口秋生(豊川悦司)は、閑静な住宅街で何の縁もない一軒家に侵入し、親子3人を鈍器で惨殺。まもなく警察とマスコミに自ら犯人であることを告げ、多くのテレビカメラに取り囲まれる大混乱の中、身柄を拘束される。偶然、自宅のマンションのテレビを通じてその逮捕劇を目にした遠藤京子(小池栄子)は、テレビモニターの中で謎めいた笑みを浮かべる坂口に一瞬で恋をする。すぐさまコンビニへ行き数冊のノートを購入した彼女は、一家惨殺事件に関する新聞記事のスクラップを開始。坂口に関するすべての情報を集めはじめるのだった。一方、逮捕後の坂口は、警察の取り調べに対し沈黙を貫いていた。国選弁護人として拘留中の坂口に接見した弁護士、長谷川(仲村トオル)は「思い出すのがつらいことでも、素直に話してください。私はあなたの味方です」と誠実に語りかけるのだが、坂口は何一つ言葉を発しなかった。初公判から熱心に裁判を傍聴していた京子は、長谷川に近づき坂口への差し入れを取次いでくれるようお願いする。見ず知らずの坂口に対して他人とは思えない親近感を抱いていると告白する京子は、長谷川には奇異な存在に映った。しかし、そんな彼女を気にかけているうちに、いつしか心惹かれるようになってしまう。ある日、長谷川と京子は坂口の唯一の肉親である兄の元を訪ね、坂口の不幸な生い立ちを知るのだった。長谷川の心配をよそに、京子は自分とまったく同じ孤独と絶望を内に秘めた坂口に対し、「あなたの声が聞きたい」と手紙に記し、ついに獄中で坂口との面会を果たす。

    出逢うはずのなかった3人の男女が織り成す、狂おしいまでの究極のラブ・ストーリー。監督は「UNLOVED」の万田邦敏。出演は、「真夜中の弥次さん喜多さん」の小池栄子、「愛の流刑地」の豊川悦司、「UNLOVED」に続き万田監督と2回目のコラボレーションとなる仲村トオルほか。

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