ピアノチューナー・オブ・アースクエイク [DVD]

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監督 : ブラザーズ・クエイ 
出演 : アミラ・カサール  ゴットフリート・ジョン  アサンプタ・セルナ  セザール・サラシュ  リュビシャ・ルポ・グルジュチック 
  • 東北新社 (2009年3月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933364611574

ピアノチューナー・オブ・アースクエイク [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 歌姫マルヴィーナと、狂科学者のドロスと、ピアノ調律師のフェリスベルト。
    不気味な機械が転がる孤島を舞台に
    3名が奏でる地獄のオペラについての物語。


    クエイ兄弟×テリー・ギリアムだなんて
    それはそれはもうド変態映画なのだろうとわくわく観たのですが
    物凄く詩的で、食べにくかったです。
    画面も音楽も美しいのだけれど、集中力がもたない。
    長編短編どちらもこなすシュヴァンクマイエルおじいちゃんは
    改めてド器用な人なんだなーと再確認してみたり。

    でももちろん、悪趣味な人形アニメーションは抜群にすてきでした。
    歯と舌の生えた機械とか、触感がちょうシュヴァンクマイエルぽかった。肉感的。かわいい。
    蟻と胞子についての話が、何だかやたらと印象的。

  • 「モレルの発明」と較べると随分ナンジャコリャな話だが、映像はすごい。
    不気味さや禍々しさと美しさは両立するのだ。

    ちなみに、

    「モレルの発明」+「ロクス・ソルス」→「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」
    「モレルの発明」→「去年マリエンバートで」

    いずれも完全映画化ではなく、インスパイア関係。
    「映像の中に入る」「機械人形=永遠」というテーマは惹きつけられざるを得ない。
    「押絵と旅する男」「未来のイヴ」などなどなどなど……にもつながる。

  • てっきり音楽を題材にした映画だとばかり思って見出した。
    全然違う話だった。
    マッドサイエンティストと娼婦、彼の演奏装置の修理に雇われた調律師、そして囚われの歌姫。
    実写とアニメーションを駆使し、一瞬一瞬が幻想絵画のようなシーンの中で彼らの駆け引きが語られていく。
    とにかくストーリーは画面の構成色彩を助長するためだけにあるようなものだ。
    テリー・ギリアム製作総指揮というので期待したが、あまりにも幻想の度合いが強烈過ぎて、美しいが少し退屈な映画だった。

  • 彼らの短編作品が好きで、かつテリー・ギリアムが製作総指揮ということでずっと観てみたかった。

    期待を込めて観始めたのだけど、長編となるとあまり間が持たない印象を受けてしまった。あらすじや結末からは乱歩の「パノラマ島綺譚」と「押絵と旅する男」を強く連想させるけれど、細部は正直初見では全然ついていけない難解さ。90分しかないのにすごい長く感じた。

    とはいえ「異形の島」、「狂気の科学者」、「生身の人間から人間性を奪って自動人形にする恐怖と恍惚」、「破滅の音楽の演奏を企てる」、といった幻想ものの定番要素がぎっしりなので、好きな人はこの世界観に浸ってるだけで満足できるのは間違いない。

    カットのひとつひとつは本当に美しい。陰翳ともやいだ色彩の非現実感が、ド耽美ではあるけれどクエイらしくて良い。地鳴りのような重低音、そして振動、という彼らの常套表現も随所に出てくる。

    マッドサイエンティストが住む島が舞台で、それがいかにもセット臭い人工的な安っぽさを醸しているのも、「パノラマ島」や「モロー博士の島」を想起させる。

    島の外観はほとんど映らないけど、ラストカットはベックリンの「死の島」みたいだと思った。後でDVD同梱の監督インタビュー読んだらやっぱりベックリンを挙げてた。あと空の色がルネ・マグリットを意識してたのも推測通り。しかし島の張りぼて感は演出上の意図なのかと思ったら単なる予算の都合だったとのこと。全編デジタル撮影なのも予算の都合。監督、正直ですね・・・

  • オペラの前後に一瞬ずつ現われる街の遠景。それはマグリットへのオマージュの様に明るい昼の空に夜の様な街や風景。光の粒子が散りばめられた様なカメラワークが一層幻想的な風景を作り、女性や風景をまるでフェルメールの絵画の様に切り取ってゆく。


    ファンタジー映画にありそうなソフトなピント合わせにカメラの逆回し、急にキレのあるシャープな映像と繰り返される不気味な生と死のモチーフ。映像は言葉を、言葉は映像を暗喩しながらピアノの調律師の話は展開して行く。


    しかし、調律するのは冒頭から現れる不気味な博士の夢見る機械だった。『そうよ、私はこの森の化身なの』この件の調律師と博士の世話をする女性とのやり取りは冷静ながら凄い駆け引きを感じて誘惑もこのレベルに引き上げると、ある種の文学であると感じる。


    冒頭から続く生死のイメージ、歌声を失った女性と歌声を秘めた夢見る機械、さらにそれらを調律する事に情熱を捧げ始める調律師。モチーフがモチーフを呼び話は佳境へ。


    博士のアリに話に描写される、脳に寄生したキノコの胞子の如く森の化身は調律師を誘惑し声を失った歌姫、そして博士の機械は調律師の精神を蜘蛛の巣に絡め、エマヌエル婦人と嫉妬深い性格を持ったバタイユもしくはドンファンとがタンゴに合わせて戯曲を作り上げて行く。声を失った歌姫を寵愛する博士もまた、キノコの胞子を吸って精神を苛まれた一人だったのだ。


    そして戯曲が終盤を迎えるにつれマグリットの街は明るくなってゆく。そこでやっとダリの荒れ果てた様な暗雲の立ち込める世界へと移行して行く。舞台は夜、月蝕へ。調律師が策略を巡らせる事が予め計算されていたかの如く博士の夢見る機械は悲劇へ向かい暴走する。ここでオペラは山場を迎える。


    結局全ては博士の演目であり生死のイメージや調律師と女性達との関係、そして感情の高まりなどはオペラの起伏に過ぎず役者はただの演者に他ならない。私達が観ていたのは自宅の、映画館のスクリーンであり、そのスクリーンの中の物語はオペラを演じさせている夢見る機械の中で再現されている物語を博士が演出したもので二重三重に入れ子の様な形をとっている。


    冒頭で述べられる様にそれらは現実に起こりうる儚い愛情の極端な破滅の一例を描いたシェイクスピアの戯曲に似て修辞的に美しく、しかし、冷めたままの情熱でもって描かれておりとても繊細な物語。テリーギリアムとブラザーズクエイという事で期待して観て正解でした。3度は観れると思う。

  • 「イマジネーションには病が必要」。
    美しいけれど肌にぬめりつくグロテスクさがあって、不安をかきたてる。そんな作品が最近多い気がするなぁ。
    湿った洞窟の冷えた岩肌にうかぶ、あおく鈍く光る露の世界。
    使いさしのろうそくをレースごしに眺めるような世界。
    背景、セットが人形劇のそれで、懐かしい箱庭の感覚を思い起こさせる。でもこちらが無機質な世界と思って静止を期待しているのに、きごちなく息づくから、不気味である。

    病んでるなら病んでるで、もっと真剣に人と対峙している作品の方が、個人的には好み。
    でもイマジネーションに挑戦する舞台としては、素敵な空間でした。ぜひトライしてみてください。

  • 幽閉、突然の暴力、禁忌破り、思わせぶりなささやきトーク、と苦手要素満載で非常につらかった。たしかに『ロクス・ソルス』と『モレルの発明』ぽさはあって、つまり永久に終わらない非モテ感が延々続くという... たいへんつらい映画でした。アニメーションはかくかくした動きがちょっと気持ち悪くて面白かった。

  • 一番仲良い友人に好きな映画と勧められ、好きだと思うと勧められたのだが…ダメだった。はじめから退屈で難解で。入っていけないし。
    映像と音楽は美しくても、退屈すぎて困った。。

  • わけわからん。
    でも、そこが妙に後をひく。

  •  映像は美しい。映像は。
     ストーリーがあまりになさ過ぎて、見るだけ無駄になる…

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