そしてもう一度夢見るだろう (AND I WILL DREAM AGAIN.)

アーティスト : 松任谷由実 
  • Universal Music (2009年4月7日発売)
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・音楽
  • / ISBN・EAN: 4988006219779

感想・レビュー・書評

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  •  アルバム8作が連続ミリオンセラーになるなど、1980年代から90年代にかけての松任谷由実はまぎれもない時代の寵児であった。だが、現在の彼女も、アルバムセールスこそ(全盛期に比べれば)下がったとはいえ、作品のクオリティーはいささかも落ちていない。

     通算35作目となるこの新作も、見事な完成度。前作から3年というのはユーミン史上最長のインターバルだが、それだけじっくりとていねいに作られたアルバムなのである。

     世界一の売れっ子ドラマー、ヴィニー・カリウタを筆頭に、一流ミュージシャンたちを多く起用し、AORの名作を多数手がけたアル・シュミットをミキシング・エンジニアに迎えて、ゴージャスでエレガントな極上のAORを作り上げている。

     ストリングスの多用も本作の特長の一つで、バンド・サウンドとストリングスの絶妙なからみ合いが映像喚起力に結びついている。旅装に身を包んだユーミンが描かれたジャケットが示すとおり、世界旅行のイメージが全編にちりばめられているのだが、ロマンティックな旅のワンシーンが次々と心に浮かんでいくようなサウンドなのである。

     かつてのユーミンは、若者たちの青春を彩る名曲を数多く送り出してきた。が、本作はもっと上の層――30代以上に向けて作られている印象だ。音といい歌詞といい、耳も肥え、人生の酸いも甘いもかみ分けた大人たちにこそ十分に味わえるものになっているのだ。『そしてもう一度夢見るだろう』というアルバム・タイトルは、大人たちにとっての「再びの青春」の謂であろうか。

  • 35枚目のアルバムになる。今回は意識してテレビなどメディアに露出してた。
    「今回はとてもいいアルバムができました。」というスタンスのようだったが、ワタシには前回の[A GIRL IN SUMMER]、前々回の[VIVA! 6×7]は傑作と思っているのでかえって貶されてるような気がしたのですが。その意味では本人のほうがドライである。

    今回のアルバムはさすがに前回ほどではないが、軽く力を抜いてるようでいて滋味あふれる最近のユーミンらしいナンバーが並んでる。とりわけ「人魚姫の夢」が入ってるのがうれしい。地味な曲なんだが、静かな情熱がたぎり独特のグルーブがある。老練なメロディメーカーの技である。

    ユーミンの曲は初めて聞いた時は「何このメロは?」ということが多く、とっつきにくいのだが、聞き込んでいくと好きになっていくということが多いので今回もこれからである。

  • ☆未聴  レンタル出たら絶対借りよう

  • やっぱりユーミン好き

  • 久しぶりのオリジナルアルバムです。新鮮であり懐かしくもあるユーミンらしいアルバムです。

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著者プロフィール

1972年に荒井由実としてデビュー。数々の名曲を生み、時代を作ってきたアーティスト。直近の活動としては、2016年10月3日より朝日新聞夕刊に新連載をスタート。11月2日には、38枚目のアルバム『宇宙図書館』をリリース。これに合わせ自己最長&最多本数(42都市/80本)の超ロングランツアーもスタートする。

「2017年 『ユーミンとフランスの秘密の関係』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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