- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988101142231
感想・レビュー・書評
-
ちゃんとキャリアがある女優さんの濡れ場やヌードシーンの話で、わりと趣味の合うFFさんと若干すれ違いがあってモヤモヤしてた時にたまたま借りて観たから、頭の中がちょっとまとまってきて良かったように思う。
坂井真紀の濡れ場で有名らしいんだけど知らなくて、ただ単に熊切さんの映画を観たかっただけなんだけど、これ15禁でレンタル店ではなぜかジャンルがエロティックコーナーなので、置いてあることに今まで気づかなかった。エロティックジャンルってのは昔ので言うと『エマニエル夫人』とか『カリギュラ』とか、あと日本だと杉本彩の『花と蛇』とかあるようなとこ。これ、お店によってはアダルトコーナーののれんの中にあるのを知らなかった。普通にアダルトコーナーをうろうろしてたら「ここにあるやん!」と笑。
坂井真紀は別にそこまで好きじゃないんだけど一時期テレビで見ないなーと思ってた。僕が久々に見たのはクドカンの『ごめんね青春!』で、ババアっつっていじられてたけど逆にそこがかわいかった。2003年から5年ほどテレビに出てなかったそうで、この映画の2008年ぐらいってもしかしたらなにか転機になった頃なのかも。
映画全体としてはそんなに好きになれなかった。濡れ場目当てで観たわけじゃないのに、鶴見辰吾との濡れ場が異常にリアルでほんとによかった。エロかった。
これは星野源の詞のテーマでもあると思うけど、「生活」。生活の中に「性」が入ってて切り離せないからで、そこがこの映画のテーマにもなってると思う。生活と地続きの性だからリアルで、リアルだから我々と心理的距離が近くてエロい。
なのでこのままリアリティある感じで行くのかと思ったら、星野源演じるマサルの行動だけ全然リアリティがなくて引いてしまった。熊切さんの狙いとして彼だけ漫画的なものを入れたのかとも思うけど、個人的には頂けない。
これは他の日本映画、例えば『GO』とかでも感じたけど、犯罪行為を投げっぱなしにしてしまう点が最近どうも引っかかってしまう。
内容は別にしてキャスティングはすごくよくて、みんなハマってた。坂井真紀は先に書いたけど、星野源は昔はこういうボコボコにされたりウンコしたりとかそういう役が多かった。新田恵利もよかった。
一番良かったのは鶴見辰吾、彼の下品な役が本当に素晴らしかった。そこだけでも観る価値があった。
竹原ピストルはどこに出てたのかよくわからんかった。
全体的な内容は、今の日本映画では本当によくあるパターン。のちにお仲間の山下敦弘がやった『もらとりあむタマ子』とかも近いと思う。
こういう映画は嫌いではない、むしろ好きではあるんだけど、「なんでこうなっちゃうんだろう?」と悩みのひとつでもある。
そんな時、たまたま太宰治の書いた映画エッセイ『弱者の糧』を読んで、ものすごく良かった。だいぶ昔に書かれたものだけど、今の日本映画についてとあまり変わってないように思う。短いエッセイなのでぜひ読んでみて欲しいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『そして生活はつづく』(http://booklog.jp/users/fumix/archives/1/4167838389)
より、「箸選びはつづく」にて、
その出演した映画がこれと知る。
垢抜けない源ちゃんがそこにいて、とっても印象的。
源ちゃん目当てに観たこの作品。
先日観た「その夜の侍」以来の坂井真紀。
思えば坂井真紀をちゃんと観たことなかったかも。
やっぱ女優さんだなあ・・・
作品自体は、言いたいことはわからんでもないが、
ラストがなんとも自分にはすっきりしないので☆☆☆
新田恵利が出ていたのは掘り出し物。 -
タイトルに“(家事手伝い)”がなければ見なかったかも。
ノン子(坂井真紀)は、昔アイドルだったが、大物になれず、
今は実家でノラリクラリ「家事手伝い」をしている。
ココロの奥では、また芸能人とて羽ばたたけると思っているが・・
そこに祭りに出店を開きたいと若い青年と恋に落ちるストーリー。
ノン子が一番「ダメンコ」ぶりを発揮するのは、
自転車を漕ぎながら街のゴミ箱を次々と蹴り倒していくシーン。
何度もでてきます。
気持ちよさそうではありますが、やっちゃダメでしょ(笑)
そんなノン子が青年(星野源)と出会い、だんだん惹かれていきます。
自分的にはノン子の父親と青年がだんだん打ち解けていくシーンが好き。
男通しの価値観が合うときっていいね。
でも最後は、あることがきっかけで全部壊れてしまう。
それまで、映画の尺でいうと1時間強で築いてきたものを
すべて壊してしまった監督の意図は何だったんだろう、
と思ってレビュー書けませんでした。
そして結局わからない内に内容を忘れつつあります。
多分、ノン子が芸能人として再起できることをあきらめ、
慕ってくれていた青年との恋も一時の空虚な穴を埋めてくれていただけだったと認識し、
自分の足で歩き始めるための序章だったのでしょう、と思うしかない。
最後青年と一緒に駆け落ちしなかったのは、そういうことかな。
自分の退路を経つ。
で、坂井真紀のフルヌード濡れ場も堪能でき、かなり大胆。
でも細いですね。 -
観終わった後に、不快感はないので、
そんなに悪い映画ではないと思うのだが。
根拠のない
「明日が来るのが楽しみだ。」
は、痛いままじゃないか・・・。
36歳が見たら、何か救われることが
あるんだろうか。
この女のようにならんために
必死に頭働かせて賢明な選択をしようと
もがく27歳が見たら、
絶望的結果以外の何物でもないんだが。
それでもとりあえず
明日に向かってあっけらかんと生きて行ける無能さは、
残り10年で身につけられるもんじゃないぜよ。
先細りしていくに違いない彼女の生き方を、
遠くを見据えることなしに
語られてしまった気がするなぁ。
そこがなんか、残念な気がする。 -
この手をつかんで
つまらない現実から連れ去ってくれる
そんな王子様なんていない。
そんなことには薄々気づいてる。
そんな36歳ノン子。
夢をみるほど若くなく、現実を直視できるほど大人になりきれない。
そんなたゆたう女心。
ラストの電車のシーン。
どこかに行けるような気がしたのは一瞬。
酔えるのは、お酒をのんでいる刹那だけ。
それに気づいてからが本当の人生だ! -
熊切和嘉監督、宇治田隆史脚本、2008年作。坂井真紀、星野源、津田寛治、佐藤仁美、新田恵利、舘昌美、宇津宮雅代、斉木しげる、鶴見辰吾出演。
<あらすじ(ネタバレ)>
ノブ子は「ノン子」として芸能人をしていたが売れず、マネージャーと結婚したが離婚し、父母(斉木、宇都宮)が神社を営む実家の田舎に帰ってきたが、父も家を出た妹(佐藤)もノン子に辛く当たる。
そんなある日、神社の縁日でひよこを売ろうとするマサル(星野)と出会い、出店の協力を求められる。2人が流れで飲んだところマサルは酔いつぶれ、ノン子の実家に連れてこられ、縁日が終わるまで居候の身となる。
一方ノン子に元夫の宇田川が会いにきて、新しく立ち上げた芸能事務所の看板スターとして誘い、ノン子もその気になる(宇田川との濡れ場)他方で、ひよこを扱うマサルを見るうち、ノン子はマサルに想いを寄せるようになる(マサルとの濡れ場)。
縁日の日、場所を取ろうとしたマサルは、テキヤの親分(津田)に認められず、殴られ、近くで出会ったノン子にも無視されたマサルは、チェーンソーで暴れ、縁日のヤグラを壊し、ノン子を連れ、電車で逃げる。
電車の終点駅で、マサルはノン子のためにタバコを買いに行くが、戻ってみるとノン子はひとり帰路についていた。
しばらくして田舎道を自転車で走るノン子は、路上にニワトリを見つけ、無邪気に追いかけ回して終わる。
<コメント>
自分は普通じゃない、選ばれたスター、なのに私のこの現実はなんなの?冒頭のスナックのシーン(ママは新田)で伝えたいのはそういうことか。それがラストでは普通に田舎暮らしをするまでに落ち着いた。やっと自分の身の丈がわかったということ。そうなれたのは、2人の駄目男に起因する。ノン子は、執拗にオンドリを追い回すのが好きなのだろう。
マサルが暴れるシーンは、たいして意味はないと思う。
濡場でノン子が下着の下を先に脱ぐのは、演出か坂井真紀の習慣か。いずれにしても、欲情のうまい表現だった。 -
元芸能人売れずにバツイチ、実家に帰り家事手伝いのノン子。実際は何もしていないノン子。
お祭りでひよこを売りにやってきた人の良さだけは感じるけど世間知らずでだらしなさそうな青年マサル。
そんな二人がふっとした事で出会いノン子の実家に居候してしまい。ダメじゃん同士の2人で話が進んでいく。ラブストーリーに進行していかない。
ダラダラと話が進んでいく。ノン子の元旦那が現れる。芸能人時代の元マネージャー。この元旦那もダメじゃん
ダメじゃんにダメジャンが絡んで映画自体がダメじゃんみたいな感じ。そのダメジャンがそんなにダメじゃんでもないかなと感じさせる。
見どころは坂井真紀が2人とするチョメチョメ。 こんな表現のレビューを書いたらダメじゃん。 -
星野源lくんが若い。濡れ場がんばってる源くん。
-
熊切和嘉監督
36歳とは 微妙な歳だ。
その微妙な 年頃を ノン子/坂井真紀が えんじる。
父母との関係,バーを経営している友人との関係など,距離感があるのが
雰囲気として 醸し出される。
唯一のはけ口は 自転車で走る時に
ゴミバケツを蹴っ飛ばすこと。
なぜか、ほほえましい。
マサルに対して 距離を保ちながら 好意がうまれるのが
ほのぼのとして,家族は とまどう。
元夫 鶴見辰吾の いい加減な言葉に ノン子は 惑わされる。
なにかが たりないので、なにかが ほしいのだ。
マサルのラストが 痛く。青春とは 破壊で成り立つ。
津田寛治が 地のままですね。
ノン子は 無邪気に ニワトリと戯れる。