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- / ISBN・EAN: 4527427643901
感想・レビュー・書評
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穏やかなある夏の午後。バカンスを過ごしに湖のほとりの別荘へ向かうショーバー一家。主のゲオルグ、妻のアナ、そして息子のショルシと愛犬のロルフィー。別荘に着き、台所で夕食の支度をするアナの元に、見知らぬ青年が訪れる。ペーターと名乗るその青年は、卵を分けてくれないかと申し出る。台所に入ったペータ-は、何気なく卵を割ったり、アナの携帯電話を水の中に落としたり、さり気なくアナを苛つかせる。そこへもうひとりの青年パウルが現れ、さらにアナを挑発。ゲオルグが仲裁に入るがパウルは逆にゴルフクラブでゲオルグの膝を打ち砕き、一家に言う。「明日の朝9時までにあなたたちを殺せるか否かゲームをしよう」。
公開されるや、「最悪の胸糞映画」としてカルト映画となったホームインベーョンサスペンス映画。
「卵を分けてくれませんか?」と親しげに下手に出ながら近づき、卵のパックを落とされたり携帯電話を壊されたことに相手がキレると逆ギレして、ゴルフのドライバーで相手の脚をへし折り、「脚を治療させてくれ」と下手に出て断られるとまた逆ギレするという、ペーターとパウルふたりの話が通じない頭のおかしいサイコ野郎加減がとことんイカレていて、ゾッとする。
やっと悪夢が終わったかと思いきや、さらに胸糞さ加減がパワーアップするだめ押しの展開は、わざと惨殺シーンを映さないとかペーターがカメラ目線で観客に語りかけてきたりなどバイオレンスホラー映画のお約束をネタにしたメタフィクションの展開が用意されているし、「ゲームは続いていく」という感じのオチも怖い。犠牲者がホラー映画にありがちな無惨な死に方ではなく、呆気ない死に方するところが余計に怖い。
「現実と虚構は同じようにリアル」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
彼ら犯人たちは、
私達が観ているから、このゲームを続ける。
そう言いたげに、たまにカメラ目線でこっちを観る。
それが最高に怖い。
最後まで観たということは、彼らのゲームに、つまり殺人に加担したということになる。
暴力は悪だ、殺人は悪だ、などと言いながら、この一家が死んでいくのを興味本意で見届けている私達も、悪だ。
そういう意味で、後味の悪い作品なんだと思う。
役者たちの演技が素晴らしい。
特に母親は、演技とは思えないほどの迫力。
とにかく、卵をくれという隣人には出くわしたくない。 -
胸糞映画界のエース
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タイトル通り、「面白いゲーム」かどうかは意見が分かれると思う。途中までは、確かに面白かったけど、ラストに至るまでが無理ゲー&無限コンティニューの香りがプンプンしてきて、つまらなくなってしまいました。
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もう二度と見ない映画と心に誓いましたが、ある意味大傑作だと思うので他人には勧めたい一作
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後味が悪いと評判だし、見た友人に聞いたネタバレが興味深かったので見ましたが、そんなに後味悪いか?って感じでした。
個人的に全然感情移入できなかったのと、意図的に直接的なシーンを見せない作風であんまり胸糞悪さも感じれず。
あとあの例のシーン後ろに持って来すぎ感があったので、もっと早く持って来てガンガン暴力のほどを尽くしてくれた方が胸糞悪かったんじゃないかなぁと思うと、物足りない映画でした。 -
これまでの人生で、絶対に忘れない映画は「12人の怒れる男」と「情婦」、そしてこの「ファニーゲーム」。この作品と他2作が決定的に違うのは、「絶対、人に薦めません!」というただ1点。
家族3人避暑地でまったりしてたら知らない少年2人が卵を借りに来て、親切にも貸してやったのに落っことしてダメにしやがったしかも何回もコノヤロー!と叩いたら、逆にひどい暴力を受けました、という話。
描かれているのは暴力ですが、暴力描写はほとんどありません。なので暴力描写が苦手な人も安心! でも、見ないで。
観賞後に残るのは、「不快」。ただ、これ。
……妻と一緒に見てしばらく経った後、この映画について改めて話したときの妻のひと言。「二度とその映画のことを口にしないで」。
そんなほのぼのとした映画。☆5つ以外考えられません。