ファニーゲーム [DVD]

監督 : ミヒャエル・ハネケ 
出演 : スザンヌ・ローター  ウルリヒ・ミューエ  フランク・ギーリンク  アルノ・フリッシュ 
  • アミューズソフト
3.46
  • (51)
  • (82)
  • (78)
  • (22)
  • (22)
本棚登録 : 508
感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427643901

感想・レビュー・書評

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  • 穏やかなある夏の午後。バカンスを過ごしに湖のほとりの別荘へ向かうショーバー一家。主のゲオルグ、妻のアナ、そして息子のショルシと愛犬のロルフィー。別荘に着き、台所で夕食の支度をするアナの元に、見知らぬ青年が訪れる。ペーターと名乗るその青年は、卵を分けてくれないかと申し出る。台所に入ったペータ-は、何気なく卵を割ったり、アナの携帯電話を水の中に落としたり、さり気なくアナを苛つかせる。そこへもうひとりの青年パウルが現れ、さらにアナを挑発。ゲオルグが仲裁に入るがパウルは逆にゴルフクラブでゲオルグの膝を打ち砕き、一家に言う。「明日の朝9時までにあなたたちを殺せるか否かゲームをしよう」。
    公開されるや、「最悪の胸糞映画」としてカルト映画となったホームインベーョンサスペンス映画。
    「卵を分けてくれませんか?」と親しげに下手に出ながら近づき、卵のパックを落とされたり携帯電話を壊されたことに相手がキレると逆ギレして、ゴルフのドライバーで相手の脚をへし折り、「脚を治療させてくれ」と下手に出て断られるとまた逆ギレするという、ペーターとパウルふたりの話が通じない頭のおかしいサイコ野郎加減がとことんイカレていて、ゾッとする。
    やっと悪夢が終わったかと思いきや、さらに胸糞さ加減がパワーアップするだめ押しの展開は、わざと惨殺シーンを映さないとかペーターがカメラ目線で観客に語りかけてきたりなどバイオレンスホラー映画のお約束をネタにしたメタフィクションの展開が用意されているし、「ゲームは続いていく」という感じのオチも怖い。犠牲者がホラー映画にありがちな無惨な死に方ではなく、呆気ない死に方するところが余計に怖い。
    「現実と虚構は同じようにリアル」

  • 原題:FUNNY GAMES (1997年) ※日本公開 2001年
    収録時間:104分

    ある男が知人の名前を使い、その人の遣いで来たと。
    卵を分けて欲しいと。
    そこから始まる恐怖。
    でもグロい描写はほとんどありません。
    残虐シーンはほとんど映してません。
    なので、グロいのが苦手だけどホラー映画的なのが観たい人には良いかも。
    ただ、胸糞は悪い映画。
    加害者側と被害者側、どっちが勝つかの賭け。
    加害者側は勿論自分達に賭けている。
    私は…被害者側の一人でも助かればとそっちに賭けた。
    後半、良い感じになり被害者側の一人が逆襲に成功。
    と思った所で、まさかの加害者側がリモコンで巻き戻しを使い、逆襲前のシーンへ。
    ラストは想像通りです。
    はい、私は賭けに負けました。
    この加害者達、時々カメラに話しかけたり微笑み賭けたりと観客をもゲームへ巻き込んでいきます。

    “穏やかな夏の午後。バカンスのため湖のほとりの別荘へと向かうショーバー一家。車に乗っているのはゲオルグと妻アナ、息子のショルシ、それに愛犬のロルフィー。別荘に着いた一家は明日のボート・セーリングの準備を始める。そこへペーターと名乗る見知らぬ若者がやって来る。はじめ礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃にはその態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて、2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。”

  • 彼ら犯人たちは、
    私達が観ているから、このゲームを続ける。
    そう言いたげに、たまにカメラ目線でこっちを観る。
    それが最高に怖い。
    最後まで観たということは、彼らのゲームに、つまり殺人に加担したということになる。
    暴力は悪だ、殺人は悪だ、などと言いながら、この一家が死んでいくのを興味本意で見届けている私達も、悪だ。
    そういう意味で、後味の悪い作品なんだと思う。

    役者たちの演技が素晴らしい。
    特に母親は、演技とは思えないほどの迫力。
    とにかく、卵をくれという隣人には出くわしたくない。

  • 胸糞映画界のエース

  • タイトル通り、「面白いゲーム」かどうかは意見が分かれると思う。途中までは、確かに面白かったけど、ラストに至るまでが無理ゲー&無限コンティニューの香りがプンプンしてきて、つまらなくなってしまいました。

  • もう二度と見ない映画と心に誓いましたが、ある意味大傑作だと思うので他人には勧めたい一作

  • 後味が悪いと評判だし、見た友人に聞いたネタバレが興味深かったので見ましたが、そんなに後味悪いか?って感じでした。
    個人的に全然感情移入できなかったのと、意図的に直接的なシーンを見せない作風であんまり胸糞悪さも感じれず。
    あとあの例のシーン後ろに持って来すぎ感があったので、もっと早く持って来てガンガン暴力のほどを尽くしてくれた方が胸糞悪かったんじゃないかなぁと思うと、物足りない映画でした。

  • 酷い作品....

    描写が残酷だとか鬱になりそうなストーリーだとかそういう問題ではありません。

    異常に長いワンカットや現実か虚構はわからなくなる物語性。
    殺人シーンは写さないがあっさりと理不尽に殺されていく登場人物達。
    強制的に裸にされるシーンは首から上しか写さないのに、その後の着替えのシーンではわざと透けているブラをつけていて胸が露わになったりする。
    そして視聴者に「こんな映画を喜んで見ているお前らもこっちがわだぜ」と言わんばかりに話しかけてくる犯人。

    「視聴者の想像している描写の裏をかく。そして映画の上映中にそんな映画を選んで見ている自分を自覚させる。」ということを狙った作品。

    が、それがどうした。
    結局は映画自体は何も中身のない空っぽなどうしようもない作品でしかありません。

    ただただ気分が悪くなるだけの無駄な時間を使ってしまいました。
    (不快にさせることのみが制作者の狙いであったならそれは成功していますが)

    ここ数年見た作品の中で最悪なもののひとつです。

  • これまでの人生で、絶対に忘れない映画は「12人の怒れる男」と「情婦」、そしてこの「ファニーゲーム」。この作品と他2作が決定的に違うのは、「絶対、人に薦めません!」というただ1点。

    家族3人避暑地でまったりしてたら知らない少年2人が卵を借りに来て、親切にも貸してやったのに落っことしてダメにしやがったしかも何回もコノヤロー!と叩いたら、逆にひどい暴力を受けました、という話。

    描かれているのは暴力ですが、暴力描写はほとんどありません。なので暴力描写が苦手な人も安心! でも、見ないで。

    観賞後に残るのは、「不快」。ただ、これ。



    ……妻と一緒に見てしばらく経った後、この映画について改めて話したときの妻のひと言。「二度とその映画のことを口にしないで」。

    そんなほのぼのとした映画。☆5つ以外考えられません。

  • おお、これがファニーゲームか。
    不愉快極まりないという噂を耳にしていたので
    今まで怖くて見なかったこの映画。
    勇気を振り絞って見てみました。

    監督が披露した暴力の姿。

    それはオープニングの平穏なクラッシク音楽を
    突然さえぎるメタルのように。
    それは慇懃無礼に、まとわりつく静電気のように
    ささいな卵を貸せという口実とともに訪れるかもしれない
    一番守りたいものをまず壊されてしまうこともある
    意を決して助けを求めた、たまたまの車に犯人がいることだってある
    意を決した反撃を「巻き戻されて」無いものにされてしまうかのような
    無慈悲な展開だってある

    そしてついには救いの手は差し伸べられない。

    暴力に理由など不要。
    ただ理不尽極まりないもの。

    この映画を観て誰しも感じる不快な思い。
    この感情を抱かせることこそ監督の意。

    見事。


    -------------------------
    リメイクされたのがアメリカというところに
    監督の更なる意図がうかがえる。
    ハリウッドでは暴力をエンターテイメントとして描く。
    そんな国でこそこの暴力とはいかに不快なものかを
    感じて欲しかったのでしょう。

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