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- / ISBN・EAN: 4907953027992
感想・レビュー・書評
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この作品を知ったのは、50年近く前です。当時から映画好きの私は、お小遣いを叩いて安いLPレコードを買いました。いろんな映画の主題歌のアルバムです。印象に残ったのが「シェルブールの雨傘」、甘く切ない曲。いつか作品を観たいと思いながら、初めて見ました。ミュージカルです。最初の10分、ミュージカルが苦手な私には苦痛でした。この作品は踊るわけでもなく声を張るわけでもありません。セリフが歌です。囁くような歌声、フランス語なのが、とってもいいです。映像も綺麗です。港町シェルブールの風景、出演者の衣装、部屋の壁紙まで、まるでファション雑誌をめくっているような感じです。カトリーヌ・ドヌーブ、美しいです。もっと早く観ておくべきでした。
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とにかく色彩が、ファッションが素敵。音楽が素晴らしい。そして、何よりもカトリーヌ・ドヌーヴが神々しい。
この3点がなかったら、たぶん星は2つ半くらい。
ラブストーリーなのに、なぜか最後は腹が立ってしまいました。「会えると思ってなかった」「あなたによく似てるわ」「会ってみる?」とか、よくもそんなデリカシーのないことが言えるな、おい。とギィに同情してしまい。
あなたがいないと生きていけない、お金なんて欲しくない、あなたと一緒にいることが一番の幸せなの、って言ってたのはどこの誰じゃーい!と突っ込んでしまいたくなります。そういう映画じゃないのは百も承知で。
カサール氏もカサール氏で、彼女を自由にしたいとか、彼女自身に決めて欲しいとか、失恋して世界の果て(ってどこだよ)まで行ったけど虚しいだけだったとか(そりゃあそうだろう、どこに行っても自分自身とは離れられないんだから。自分が失恋したことを忘れていないのに、ちょっと物理的に彼女から離れただけで急に立ち直れるわけないだろう)、ジェヌヴィエーヴに会った瞬間に運命の人だとわかったとか、いちいち胡散臭い。結婚式にあんなに不幸そうな顔をしている花嫁に、不安を感じないのだろうか。
カトリーヌ・ドヌーヴは完膚なきまでに美しく、駅のホームで手を振る姿なんかは鳥肌が立つほどでしたが、彼女の役はおばかさんとしか思えないです。
総じて、みんな、ふてぶてしいというか、生命力に溢れていると言うか。傷ついたとか不幸だとか、なんだかんだ言ってるけれど、みんなやることやって、それなりに幸せを勝ち取っているのに、感嘆しつつ呆れます。
前編ミュージカルだったので、途中でちょっと、普通に話してくれないかな、と思ってしまいました。
ああでも、ドヌーヴは徹頭徹尾、美しかった。美しくない瞬間が、どこにもなかったです。 -
2021年11月9日鑑賞。愛し合っていたギイとジュヌヴィエーブだが、ギイの兵役が二人を離れさせ、それぞれ伴侶を見つけ生活を始めるが…。『ラ・ラ・ランド』の元ネタというミュージカル映画、全セリフが歌とは知らなかった、踊りはないが最後まで繰り返されるメイン旋律がとにかく頭に叩き込まれ、超メロドラマ展開から切ないラストまでとても心揺さぶられる映画だった。冒頭の雨傘から人々のファッション、店のディスプレイなどがカラフルできれいで楽しい。これがフランスのセンスなのか…。カトリーヌ・ドヌーヴもたいへん美しいが、正直マドレーヌ役の人も結構美人で「こっちでも別によかったじゃん」という気にもなる。
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この作品に出てくるカトリーヌ・ドヌーヴの美しい顔は世界遺産モノですね・・・。
すごい悲劇と聞いていたので、死別オチかと思っていたら、事態が思わぬ方向に進んでしまった。
フィクションなんだから「何年経ってもあなただけを愛しています」だとか「別の人と結婚したけれどやっぱりあなたが運命の人なの」となるかと思ったのに、ビックリするくらいリアルな話だ。
でもそれがダメなのかというとそういう訳ではなく、だからこそ感じるやりきれなさや余韻がある。こういう作品を観ると、昔あるところで読んだ「運命の人は一人じゃない」って言葉を思い出す。
菊地凛子が「シェルブールの雨傘を見た後にロシュフォールの恋人たちを見て、カトリーヌ・ドヌーヴの劣化ぶりにガッカリした」という趣旨の発言をしたらしいと聞いたとき、「いやロシュフォールでも十分過ぎるくらい美しいでしょ」と思ったけれど、今回このシェルブールを見て菊地さんの発言に心から同意。冒頭通り、この美しいお顔は地上のモノとは思えません。。。ただ体つきはロシュフォールのときの方がほっそりしていて美しい気もする。 -
あざやかな衣裳にウットリ
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恥ずかしながら初見である。
元々私はミュージカルが苦手だから、敬遠していたということもある(好きなミュージカル映画は『サウンド・オブ・ミュージック』のみ)。
ううむ、こういう映画だったのか。
もっとドリーミーな映画だとばかり思いこんでいたが、思いっきり「悲恋もの」なのだね。しかも、戦争(アルジェリア戦争)によって引き裂かれた恋――。
ストーリー自体は他愛のないものだけど……。
「地のセリフ」は一切なく、すべてのセリフが歌になっている。
雑多なセリフ、なにげないやりとりまでをすべて美しいメロディに変え、全体を統一感ある音楽に織り上げたミシェル・ルグランの手腕はすごい。
そのかわりというか、ミュージカル映画につきもののダンス・シーンは皆無。
ヒロインのジュヌヴィエーヴを演じる若き日のカトリーヌ・ドヌーヴが、天使級の美しさ。動く彼女を見ているだけで眼福だ(歌はプロの歌手による吹き替え)。
でも、「一度観ればいいかな」という感じ。もう一度観たいとは思えない。
やっぱり私はミュージカルが苦手だ。 -
シンプルなストーリーですが、ルグランのメロディと、ドゥミのオシャレな映像のコラボレーションが見事な映画。
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1963年 フランス映画
カトリーヌ・ドヌーブ主演
良き時代のフランス映画。ミッシェル・ルグランの音楽がなんと言ってもいい。
フランスの曖昧な雰囲気が出ている。
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神の雫に出てきて、ちょっと観てみようと思った1本。カラフルで、歌に合わせた演劇のような映画で、女優さんがめちゃくちゃキレイ。。なんとなくマンガの中で言っていたニュアンスがわかった1本でした。百聞は一見にしかずですね。本当は、作中のワインも全部飲みながら楽しめたらいいんだけど、、ちょっとそこまでは手が届かない。ストーリーよりも、こういう見せ方の映画ってあるんだなって思わせてもらいました。フランスのセンスの良さを歴史で感じました。そしてカトリーヌ・ドヌーヴってホントにすごい。