ノルウェイの森 【スペシャル・エディション2枚組】 [DVD]

監督 : トラン・アン・ユン 
出演 : 松山ケンイチ  菊地凛子  水原希子  高良健吾  霧島れいか  初音映莉子  玉山鉄二 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2011年6月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462076601

感想・レビュー・書評

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  • 綺麗な映画です、とても。
    とても静かで、美しく、哀しい。
    村上春樹の文体をそのまま映像化したような、原作の雰囲気をパッキングしたような。
    空気の塊みたいな喪失感が、常に画面に漂っている。

    原作は中学生の頃に背伸びして読んだきりで、セックスの生々しさに吐き気を催したことばかり印象に残っています。
    今回映画を観て、改めて、中学生にはこの物語のどんな断片すら理解できないだろうなぁと思いました。


    菊池凛子はとても直子だったし、松ケンはまさにワタナベくん。表情が村上春樹に似ていてとてもびっくりした。
    そして緑ちゃんの可愛さといったら。出てきた途端に恋しました。サングラス取った瞬間ずきゅん!
    緑ちゃんとワタナベくんの会話がとても好きです、あんな風に会話できるカップル、理想です。


    死に半身を囚われた直子と、瑞々しい生命力に溢れている緑ちゃんの対比が綺麗。
    ラストシーン、途方もない闇を背負いながら、緑ちゃんに電話するワタナベくんの姿がすごく象徴的です。

    私たちは、生きていかなくてはならない。
    闇を背負いながらも、光に、縋るようにして。

    私は、大切なひとを喪った経験があるわけでもなく。
    だから、平気だと思っていたんですが。
    最後のモノローグが終わって、エンドロール始まった瞬間、ぐんぐん涙が出てきました。
    キャパオーバー。抱えきれない。
    辛すぎて、哀しみではちきれそうです。
    自分の中にある豆粒ほどの喪失感が映画に共鳴して、増幅されたみたいです。
    多分、もう二度と観れない。
    トラウマになるくらい、哀しい映画です。

  • 学生に戻りたい。ミドリみたいなコと付き合いたい。自然(緑)の描写がきれい。ビートルズの主題歌もいい。映画の尺であの小説を映像化するのは難しいよね。ナメクジ丸呑みしないナガサワさんはただのクズ。

  • ビートルズの「Norwegian Wood」と緑がマッチしてて
    画面の色がとてつもなく好き。

    人間のエゴが溢れた終盤にかけてのシーンは怖いと思ったほど魅了された。

    だけど一般的な評価はきっと低いんだろうな。

    なんかもったいない。

  • 映像は詩的でとても美しい。日本ではない異国のような、けれど日本が擦れてすれすれで噛み合っている、独特の静謐さ。音も効果的。哀しみの身体。
    ただ、それぞれを切り取って浸る、以上の感触が、伝わってこなかった。
    詳細さを求めているわけではないのだけど…女と男、嵌らないピースの物語は、単純に私は合わなかったのかも。

  • 音楽が、パタリ。

    血が、ポタリ。

  • まるでヨーロッパみたいな美しい映像。
    たいへんうつくしゅうございました。 でも、ちぃと眠くなりました。

  • 菊池凛子の存在感は圧倒的。でも、作品全体のイメージは原作とどこかが違う(もう20年近く前に読んだ微かな記憶だが・・・)。セリフも浮いた感じ。文章からイメージするものとそれを音声・映像で再現することの難しさを改めて感じる。それにしても、こんなに性に偏った作品だったかな?【WOWOW録画】

  • 映画館で観た。この映画のブームが過ぎていたのか、観客は客席の一割にも満たない。鮨詰め状態でひしめき合って観るよりは静かに観られるからマシだけれど、この映画館の経営状態は大丈夫なのかと少し心配になった。

    それはさておき、評価は「まあまあかな」といったところ。原作の雰囲気をよく捉えていると思うが、残念なところもちらほらある。

    良かったのは、主演の松山ケンイチ。しゃべり方とか、立ち居振る舞いとか、雰囲気とか、まさに「ワタナベ君」って感じがして、いい味が出ていた。
    緑役の水原希子も良かった。女の子の瑞々しさが弾けていて、なんだか眩しいくらい輝いて見えた。演技の方はまだまだ改善の余地があるんだろうけれども、まだ若いから大丈夫。(上から目線だな、おい)。
    直子役の菊池凛子はイメージと違って少し残念だった。直子には、普通の女の子が次第に狂っていく危うい感じとか、転落していく怖さみたいなものとかが無くてはならない要素だと思うんだけど、なんだか最初から精神的に崩壊している感じしかしなくて、落差が足りないというか、魅力に欠ける。でも、さすがに彼女の演技は上手い。演技力で直子のイメージを覆すような迫力があるし、直子の嘆き悲しみがビンビン伝わってきて胸が捩れるほど痛んだ。個人的には、直子は透明感のある美少女に演じてほしかったかな。だが、直子を演じられるような若い女優はこの狭い日本にはいないのかもしれない。
    永沢さんや突撃隊もなんだかいただけない。永沢さんがナメクジを飲み込むシーンは彼の凄みを印象づける絶対外せないシーンであるはずなのに、あっさりカットされているから、可哀想に、ただのエゴイスティックな勘違い男に成り下がってしまっている。
    突撃隊は毎朝ラジオ体操をしてワタナベを起こしたり、地図が好きでどもりながら話をしたりするのが面白くて結構好きなキャラクターだったんだけど、彼の出番は殆どない。
    レイコさんも彼女が精神的な病に至る重大な過去話(虚言癖を持つレズビアンの美少女との経験)がカットされているから、ただ病的でギターの上手いちょっとエロチックなおばさんにしか見えない。

    キャストはそんなに悪くないんだけれど、登場人物の人間的魅力を伝えるシーンがほぼカットされており、なぜ緑がワタナベをあれほど愛するようになったのかも映画だけでは分からないだろうし、恋愛映画ですよ的フレーバーを醸し出そうとしているのか、ワタナベと直子のセックスシーンばかりがクローズアップされており、なんというかもの足りない。
    ただ、60〜70年代くらいの雰囲気というのはすごく伝わってくる。ヘルメットを被って武装する学生たちとか、BGMで流れるジョン・レノンの歌「Norwegian Wood」とか、時代の空気を切り取って持って来てくれたみたいで素敵だった。
    あとは、直子の暮らす診療所の風景が良かったかなと思う。雪とか草原とか、自然の映像が美しかった。

    ちなみに、映画館でパンフレットを購入した。レコード風のジャケットがオシャレだった。内田樹の文章が載っていたので買って良かったと思う。

  • たぶん監督は全盛期である70年代の日本映画のファンで、その頃の映像をそのまま再現してしまったのだろう。服や小物、髪型、インテリアまで70年頃の日本にこだわったため、NHK朝ドラか韓国ドラマみたいな画になってしまった。一方、カナダで撮影されたという療養所の風景は美しく、時代性が希薄な分すばらしいシーンとなっていた。原作で直子は統合失調症っぽく描かれているが、菊地凛子感情が壊れて無機質になっている直子の姿をうまく演技していると思う。
    原作の空気感はうまく出ていると思うが、原作できるだ忠実に作ろうとするあまり、モノローグばかりになって説明くさくなっている面もある。やっぱり村上春樹作品の映像化は難しいと改めて思わされました。

  • 原作も読んでみたくなりました。

    それにしても松ケンの横顔が綺麗。

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