人間の條件 DVD-BOX

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監督 : 小林正樹 
出演 : 仲代達矢  新珠三千代  佐田啓二  淡島千景 
制作 : 小林正樹  五味川純平  松山善三  稲垣公一 
  • 松竹ホームビデオ (2009年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105060005

人間の條件 DVD-BOXの感想・レビュー・書評

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  • 総上映時間9時間半と非常に長い映画であるが、各部で別ジャンルと言っていいほどの変化があり、そのどれもが面白く、全く飽きずに見られた。
    3,4部は骨太の戦争映画で、日本でもこんな映像が撮れたのかと思ってしまうほどの迫力。5部はやはりシナリオの妙だろう。逃避行で随行する避難民十数名が1人になるまでの過程が本当に遣る瀬無い。
    6部ではそれまでノンポリの正義漢と思われた主人公が共産主義に傾いている風だったり、それに値することをしたとはいえ騙し討ちのような手段で部下の仇を取るなど少し腑に落ちなかったが、実際こんな経験をすればそうなるのも不思議ではない。
    しかし、この映画の主題は、全て1,2部で語られている。人間が人間たれる条件とは何か。この主題の前に政治思想など無意味だろう。
    この映画は仲代達矢の著作から興味を持って観たのだが、やはり彼の演技力には圧倒される。凄まじい。

  • 小林正樹監督、同•松山善三•稲垣公一脚本、五味川純平原作、1〜4部1959年作、5〜6部1961年作。仲代達矢、新珠三千代ほか出演。

    <コメント>
    •戦争が人間性を否定することを描いた映画。劇中で色々な事件が起き、社会や軍の非人間的な動きに、梶がヒューマニズムを体現する仕立て。
    •付録のインタビューで仲代も指摘する。戦中、梶のように行動できる人はいなかったろうが、心では皆そう思っていたのだと。その思いを、梶という主人公で表現した映画。社会や組織にいるときの同調圧力はそれほど強いもの。
    •日露戦争に勝っても、アメリカに負けても、日本人は今も何も変わらない。これから日本が軍国化していけば、ネトウヨのような、満たされなさを他者加害で補おうとする不逞の輩が、そういう同調圧力を加速させる愚かな原動力になっていくのだろう。

    <あらすじ(ネタバレ)>
    戦争に後ろ向きな愛妻家の梶(仲代)は、昭和18年、妻の三千子(新珠)を連れ、召集免除の代わりに南満州鉄鋼会社の老虎嶺鉱山で労務管理に就く。持ち前のヒューマニズムから特殊工人との対話しながら仕事を進めようとする(第1部「純愛編」)。工人からの信頼もままならぬうち、憲兵(安部徹)と対立し拷問を受け、さらに召集されてしまう(第2部「激怒編」)。梶は、ソ連国境付近の警備に配属されるが、日本軍は暴力・憎悪・差別が支配し、面会に来た三千子や好意を寄せる德永看護師(岩崎加根子)を通じ、ふるさとを懐かしむ(第3部「望郷編」)。そこに友人の影山少尉(佐田啓二)が赴任、梶は初年兵の教育係となり、非暴力教育。そのため他部隊から嫌がらせを受けるうち、ソ連軍が侵攻、梶の部隊は前戦で防戦するも3人だけになる(第4部「戦雲編」)。前戦から帰還途中、ジャングルに民間人を見つけた梶は、食糧を分け与えて合流させる。戦争は終わったようだが、ソ連人による殺戮は続き、日本の敗残兵も自国女性を強姦するなどの無秩序に梶は怒る(第5部「死の脱出」)。他の敗残兵らと共に日本人村に立ち寄るもソ連軍が入場、応戦するかに見えた梶らだったが、娘(高峰秀子)が飛び出し兵らは降服、捕虜となる。ソビエトにシンパシーをもっていた梶だったが、収容所での過酷な労働や弁明も聞かないソ連に落胆。1週間の懲罰労働から戻ると、部下の寺田(川津祐介)が過労死していた。桐原伍長(金子信雄)の仕打ちと知った梶は彼を撲殺し、脱走。三千子に会うべく雪原を彷徨するも、倒れて雪に埋まり、凍死する(第6部「曠野の彷徨」)。

  • ようやく「戦争と人間」全6部を見終わる。「人間的労務管理」という理想を掲げた主人公・梶(仲代達矢)を次々と襲う「現実」には打ちのめさられずにはいられない。

  • 権力の思うままのような組織の中で、もんくあんのか!といわれありますよと言うのが英雄だなこうなりたいとおもう
    自分の心のやりたいことに耳を傾け全力を出すのが人間の条件
    周りの状況が強い台風のようでも、周りの人が巨大な象のように思えても自分の心の声を無視しない 生きてる限り主体性、責任感を失わない 一瞬も忘れない

    同じ荷物を背負って歩く夫婦の良さをみた

    矛盾のない人間社会のしくみはいままでできたことない

  • 小林正樹監督 1959年作品
    五味純平原作
    この本は 読もうとして なかなか読めなかった。

    現在 中国で仕事をしているせいか 
    非常に思うところがあって 面白い作品だ。
    役者たちの 中国語が うまく聞き取れない。
    でも みんな一生懸命 中国語と格闘しているのを
    みて ほほえましく思う。

    戦争の中で ヒューマニズム が可能なのか?
    というのが テーマなのだろう。

    梶(仲代達矢)の表情が どんどんと変わっていく。
    結婚する前 新珠三千代と結婚して、
    炭鉱で働いているとき 
    そして 兵隊になったとき。

    梶は 植民地における労務管理 というレポートを
    だして 兵役免除 と引き換えに 南満州の炭鉱に行く。
    人間らしく扱うことが 能率を上げる。
    と 信じて疑わない 理想主義者。

    ニンゲンとの関係で 信頼関係を作ろうとする。
    結局 侵略する日本人と 侵略される中国人。
    そこに 信頼関係を生まれることは 無理なのだろう。
    結果として 『アカ』 呼ばわりされることになる。

    憲兵隊から送り込まれた 600人の特殊工人。
    梶はその労務管理にかかりきりになるが、
    矛盾を深めることになる。

    捕虜といっても 政治犯的なもの
    反日闘争をする人たちであるが、
    意外と 穏やかである。

    中国人を日本人が演じる。高にほれる 春蘭(有馬稲子)。
    中国人の高に 『高さん』とよぶのは無いだろ。

    脱走を繰り返す 特殊工人。
    脱走を手助けしていたのが、梶の部下 陳。
    陳は 病気の母親のために 梶に 小麦粉をくれるように
    頼むが梶は断る。
    陳は 結果として 泥棒に入り、
    それが ばれて 梶の知るところとなり、
    梶は 働いているヒトの前で びんたをする。
    それで 陳は 脱走の手助けをすることになる。

    この陳の物語は 丹念に描かれている。
    中国人の心の機微を知らず、剛直に 日本流儀を通す。
    融通が利かない 梶 が うまくいかないのは
    無理がないところかもしれない。

    梶は 陳の心が読めなければ、
    特殊工人たちの考えていることなどわかる分けない。
    いつも 裏切られたと思ってしまう。
    それでも 守りたいと思うが、
    限界があることを知らない。

    沖島(山村聡)に『根本矛盾を正当化するのか』といわれる。
    単純な 植民地における労務管理ではなく
    戦争時における 侵略する側と侵略される側の対立である
    ことを 梶は 理解しようとしない。

    戦争でなくても なかなかわからないのに
    まして 戦争の時に どこまで 理解しあえるのだろう。

    今、こうやって 人間の條件を見ると
    まったく違った 視点で 見ることができる。

  • 幼少の頃見て以来、心の奥底にずっとあった映画です。

  • 全部見ようと思うと一日つぶれてしまう大作戦争映画。

    極限また極限という状況下で人としての理性を保ちながら生き延びようとする主人公を応援したくなる。
    人間が四つ足でないと胸を張って宣言するにはやっぱり理性が重要になってくるのか。

  • 日本映画も懐が深い。圧倒的な惹きつけ方と要所要所での名言が散りばめられている。
    ただ・・・、救いがない。

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