鋼の錬金術師全27巻 完結セット (ガンガンコミックス)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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感想・レビュー・書評

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  • 終わって久しい「鋼の錬金術師」ですが、
    実は、10巻ちょっとあたりまで読んで、その後は未読でした。
    先月終わりの検査入院期間中、
    「いい機会だから、ゆっくり読めば?」と
    次女が、どどん、と全巻を貸してくれました。

    ゆっくり三日くらいで読みました。
    10巻くらいまでは読んでたはずなんだけど、
    結構忘れてて、すっかりはまって読みふけってしまった。

    最後の最後まで、
    「等価交換」というルールをはずすことなく、
    最後さらに奥の扉を開いていくところがすごいよね。

    あの人もこの人もとっても魅力的だったけど、
    あらためて読むと、あの世界って
    「女だからダメ」という縛りがないところがいいよね。
    男女平等だよ~、すごいよ。

    ウィンリィちゃん、凄腕の技師だし、
    兄弟の師匠のイズミさんも、
    ホークアイ中尉もアームストロング少将も、
    ランファンもメイちゃんも、かっこいい!
    あ、そう言えば、作者は女性だったっけ。

    で、最後の最後まで読んで、ふと思ったのは、
    一番の「大物」は総統夫人かも。。。。(^-^;)

    若きブラッドレイ総統と夫人の出会いって、どんなだったのかしら?
    読みたいです!

  • 伏線の回収、登場人物のフォロー、テーマ性、どれをとっても、お見事、としか言いようのないです。それと、かっちりした絵も凄く好みで、とにかく作者の真面目さと、漫画というものが好きなんだなぁ、というのが伝わってくる。読者目線を持っているといっても良いかもしれない。読者目線、というよりもファン目線、かも。

    色々な褒めポイントはきっと語りつくされているから、個人的な感想をコメントします。
    最近のマンガって大ボスを倒したら、バツン、と終わっちゃうのが多い気がするのですが、これはその後の話が丁寧に描かれているのが良いです。これやると続編を封じてしまうので、リスクがあるのかと思ったりしますが、でも、この後日談、フォロー、これが作者の矜持であり、登場人物への愛情というものだろうと思います。
    あと、これだけ伏線を綺麗に回収しているのに、読後感が小ぢんまりとした感じにならないのも、丁寧に後日談を書いているからではないかと、思います。

    好きなキャラクターは、アレックス・ルイ・アームストロング。これほど心が清くて、人の良い人物はいないですよ。

    ちょっと褒めすぎかもしれないですが、個人的には手塚治虫につながる、メジャー感をもった作者だと思っています。

  • エドワードとアルフォンスの兄弟は、
    幼き日に喪った母を錬金術により蘇らせようと試みる。

    しかし、錬成は失敗しエドワードは
    左足と弟のアルフォンスを失ってしまう。

    なんとか自分の右腕を代償にアルフォンスの魂を錬成し、
    鎧に定着させる事に成功するが
    その代償はあまりにも高すぎた。

    そして兄弟はすべてを取り戻す事を誓うのだった。

    **************************************

    一度読み終わって、もう一度読み返した。
    ほんなら、この人はどこから出てきてんやと思ってた人が、
    最初の頃から出てる人で驚いた。

    2回読んでやっと理解できたところがいっぱい出てきた。
    1回読み終わって、普通はそれで終わるねんけど、
    何かもう1回読みたくなった。

    この本を読むきっかけは、
    いろんな人から、この本はいろんなことを学ばせてくれる、って聞いてたから。

    読んでみて、いいなと思ったのは、
    何でも自分の頭で考えることや、仲間を大切にすることなど、常々出てくる。

    ただ、そんな漫画はいっぱいあると思うねんけど、
    何よりも素晴らしいなと思ったのが、
    自分達のせいで、こんなことになったってのが、
    主人公は全て完璧ではなく、大きな失敗から始まってるのが、自分は知らない物語やなと思った。

    いろんな登場人物が出てきたけど、
    こんなにたくさん出てきてるのに、みんな個性があって、自分の考えがあって、めちゃくちゃ面白かった。

  • 死んでしまった母親を甦らせるために「等価交換」を礎とした錬金術を使った幼い兄弟。その結果兄は「真理」によって片足を、弟は全身を奪われる

    弟の魂を取り戻すために更に兄は片腕を犠牲にする。全身鎧姿の弟と右手左足が機械鎧になった兄、という1巻からかなり重たい雰囲気で物語が始まる

    元の体を取り戻すために錬金術の新たな手がかりを探す旅を始める兄弟。その旅の中で出会う人達や街や国の中で繰り広げられていく内乱、騒動、紛争

    ジャンルとしてはファンタジー、冒険ものではあるけど内容はかなり重たかった。特にイシュウ゛ァール殲滅のあたりは戦争という理不尽な世界をリアルに肌で感じたような気分になって読んでて凹んだ

    話の進め方、画力、登場人物の個性、終わり方(←何気に終わらせ方は一番重要だと思っている)、どれを取っても巧いなと思う。だらだら続けずにキチンと終わらせているのがいい

    手元に置こうか迷うぐらい味わい深い漫画だ

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「手元に置こうか迷うぐらい」
      図書館から借りて1年以上掛けて読んで、たまにパラパラ捲ってみたい気がするので「完全版」で揃えようかと(金欠なの...
      「手元に置こうか迷うぐらい」
      図書館から借りて1年以上掛けて読んで、たまにパラパラ捲ってみたい気がするので「完全版」で揃えようかと(金欠なので、実行に移せないでいます)、、、
      2013/07/30
    • otemoterashiさん
      私は友達から借りて読んだ後すぐ中古でそろえちゃいました笑。ハガレンって図書館にも置いてるんですね!
      私は友達から借りて読んだ後すぐ中古でそろえちゃいました笑。ハガレンって図書館にも置いてるんですね!
      2013/08/02
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ハガレンって図書館にも置いてるんですね!」
      とっても、よく読まれているみたいで、どれもボロボロでした。
      マンガは何でもあると言う訳じゃない...
      「ハガレンって図書館にも置いてるんですね!」
      とっても、よく読まれているみたいで、どれもボロボロでした。
      マンガは何でもあると言う訳じゃないですが、、、
      2013/08/09
  • 何でもっと早く読まなかったのか…

  • 個人的に「錬金術」っていうと、非金属を金に変えるっていうありえない技で、「胡散臭い」とか、「詐欺」とか、そういうイメージ。
    あとはDQ4の4章、DQ8以降のプチゲーム・・・そんなところだった。

    でももっともっと深い世界だったんだなぁ。
    まず物語にある「錬金術」の掟、「等価交換」。この概念に目からウロコ。
    そして究極の「錬金術」は「金」が目的ではなく、「賢者の石」「不老不死」だった。
    母を亡くした兄弟が禁忌(人体錬金はタブー)をおかしても母を蘇らそうとして失敗。その代償として兄は左脚を、弟は体そのものを失った。
    元の体に戻るため「賢者の石」を目指して旅をする・・・という物語。
    テンポがよくてすぐに物語に引き込まれた。

    私は「錬金術」ってものそのものに惹かれたけど、きっと一般的には『ワンピース』よろしく、友情とか兄弟愛とか人と人のつながりにほんわか泣ける・・・ってあたりが人気の秘密かしら。

    作中に大きな戦争があって、そこを描くにあたって、第二次世界大戦経験者に取材したという作者。(帯にあった)
    なるほど参戦した人たちのトラウマとか、戦争が生み出す負の連鎖とか、しっかり描けていた。

    キャラクターの造形もグッド♪
    少年マンガにありがちな無駄な引き延ばしもあまりなく、絵も見やすく、とても良かった♪

    • ぴろこさん
      > nyancomaruさん
      コメントありがとうございます!!
      そのとおりですね~。鋼錬のキャラは皆よくできていて思い入れを持って読み進めま...
      > nyancomaruさん
      コメントありがとうございます!!
      そのとおりですね~。鋼錬のキャラは皆よくできていて思い入れを持って読み進めました♪
      2012/06/25
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「思い入れを持って読み進めました♪ 」
      ホント、哀しみも怒りもストレートに伝わってきて熱くなりました。。。
      私は図書館から借りて、20巻くら...
      「思い入れを持って読み進めました♪ 」
      ホント、哀しみも怒りもストレートに伝わってきて熱くなりました。。。
      私は図書館から借りて、20巻くらいまで読んでます。あと少し。。。
      とっても気に入ったので、読み終わったら「完全版」買い揃えようかなと思ってます。
      2012/06/25
    • ぴろこさん
      >nyancomaruさん
      図書館にあるなんてステキ~!!
      いいな~♪
      ストーリーもさることながら、この愛すべきキャラたち・・・これは所有し...
      >nyancomaruさん
      図書館にあるなんてステキ~!!
      いいな~♪
      ストーリーもさることながら、この愛すべきキャラたち・・・これは所有したくなるマンガですね!
      2012/06/25
  • 最後まで引き込まれる良作!

  • 錬金術をモチーフにしたダークファンタジー。
    キャラクターが魅力的で、テンポも良く、見せ場の作り方も鮮やか。
    最終戦で主人公が前に出過ぎなかったのも、人間同士の関係を描くという主題に合致していて、群像劇として過不足なく物語を描き切った印象がある。

  • 最近の中では一番良かったマンガかな。。。
    最後の締め方もよく練られていて、スケールの大きさによく応えています。
    でも登場人物が、(悪い方?も含めて)みんな善人なのが少し残念。作者が本当に良い方なんだろうなぁ。
    いや、少年マンガはこれで良いのかな(笑)

  • 最近の読書のあれそれに関連して久々に読みたくなり、最終巻を読んだ。やっぱり面白い。すごく好きな漫画のひとつ。
    読みすすめていたら1巻に出てきたのと全く同じセリフが出てきて、細かな部分は忘れがちな自分も、そういうのはちゃんと覚えていた。話のスケールがどれだけ大きくなっても、1巻目に読んだときに受け取ったのと同じ種類の高揚感が最終巻になっても生きている(読んでるこっちの記憶にも残っている)のはすごいなーとおもう。

    これを読み始めたきっかけはなんだったかな、と思い返すと、最初は姉が友人から1・2巻をまとめて借りてきたこと。そこで姉が気に入り、単行本を買い始めたので私もそのまま読ませてもらっていたのだった。自分ではさっぱり漫画本を新しく買って読んだりする習慣のなかった頃だったので、割とタイムリーに刊行を楽しみにしながら全巻読めたのはラッキーだった。

    全巻通して読んだときに、物語としてものすごく満足感のある”漫画”だと思う。長いスパンでちりばめられた布石がきれいに回収されている。その部分に本当に感動する。大きく広げられた風呂敷が見事に綺麗にたたまれるどころか、読み終わると風呂敷にはラッピングされた贈り物まで入っていた!かのような満足感(うーんちょっとつたわりづらいか)。ちなみにこれは完全に蛇足ですけど、贈り物の中身のイメージは風呂敷包みだと一升瓶とかそんな感じなんですけど、著者自画像とかおまけ漫画の印象からすると牛乳缶でもいいかもしれない。
    単行本巻末についてくるおまけも毎度大笑いしながら読んでいた(ほんと大好きだった)。背表紙しかり、単行本カバーをめくるのも毎回楽しみだった。まるごと楽しめる”漫画本”だとおもう。

    と、ここまで全力でほめちぎっといてアレですが、いわゆるメディア展開のあれそれはまったくノータッチ。
    漫画だけで十分かな、私は。

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著者プロフィール

荒川 弘は1973年5月8日生まれ、北海道出身の漫画家。
代表作『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス)、『獣神演武』(スクウェア・エニックス)、『百姓貴族』(新書館)。
1999年にエニックス21世紀マンガ大賞を受賞してデビュー。衛藤ヒロユキのアシスタントを経て独立。
大ヒット作『鋼の錬金術師』で、2004年第49回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。
2011年19号より『銀の匙 Silver Spoon』で初の週刊連載開始。同作で2013年第58回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。

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