ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.(通常版) [Blu-ray]

監督 : 庵野秀明 
出演 : 林原めぐみ  緒方恵美 
  • キングレコード
4.29
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感想 : 246
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988003800789

感想・レビュー・書評

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  • <序・破を通した感想>
    新劇場版は面白くないと思っていたのですが、
    なかなかどうして。

    もちろん前の劇場版のほうが好きなのは変わりませんが、
    別の話だと考えれば、
    こういう単純な少年漫画的ビルディングスロマンは好きなのです。

    とはいえ、
    エヴァンゲリオンの魅力が「一見よくわからないこと」にあったので、
    「エヴァンゲリオン」としてどうなのか、という問題はあるかと思います。

    セルフリメイクで基本的なストーリーラインに変更を加えたくなるのは、
    富野由悠季がゼータガンダムに変更を加えたのと同じ理由でしょうか。

    つまり、
    いつまでもウジウジしてられんだろう、
    ということなんだと思います。

    前の劇場版では、
    「気持ち悪い」という最後のアスカの台詞に象徴されるように、
    オタクへの拒絶で終わり、
    「そういう嫌な"他者"とも向きあって生きていかなきゃいけないよ」といった、
    いささかお説教めいた「他者との共存」ってなことを言っていたのに(同年の"もののけ姫"も同じテーマ)、
    そのメッセージは届かず(わたしもその一人)、
    ますます自己に埋没している状況(最近は違った傾向だと思いますが)を見て、
    「こういうアプローチでは伝わらないんだな」
    という諦めにも似た心持ちになったのだと思います。

    そういうのが今回の「わかりやすい物語」になった原因の一旦にあるように感じます。

    そんなこんなで、
    新劇場版を「碇シンジの成長物語」だとすると、
    この先の大まかな展開は決まってきます。

    それは「エディプス・コンプレックスの解消」。

    要するに「親離れ」です。

    おそらくお話的には、
    母親(レイ)との恋愛の挫折によって起こるのだと思います。

    で、
    その後重要になってくるのが「マリ」でしょう。

    彼女が出てきた背景は、
    単純に新キャラ投入というのもあると思いますが、
    現代社会においての女性像として、
    レイとアスカだけでは足りなかったということだと思います。

    つまり、
    レイは母親的な女性の象徴で、
    アスカはキャリアウーマン的な女性の象徴なわけですけれど、

    上野千鶴子の敗北宣言に見られる、
    マルクス主義的フェミニストの衰退や、
    「草食系男子」の登場によって出てきた(かどうかは知らんけど)、
    「オタク系肉食女子」という第三の女性性を出さざるを得なかったのではないでしょうか。

    「メガネ」や「語尾に"にゃー"」という「オタク」の記号と、
    「ビーストモード」という「肉食」の記号が出てくるのが何よりの証拠だと思います。

    とは言ったものの、
    レイ(母親)との別離の後に、
    アスカかマリとくっつくとも思えないので(可能性としてはマリが一番高い)、
    結局ひとりになって終わるのかなぁ。

    あ、カヲルとくっつくというBLエンドもありかもなぁ。

    でも心情的には、
    「序」「破」でのレイのヒロインっぷりからすると、
    レイが人になっていく過程で、
    彼女の中の母性(ユイ)もいなくなり、
    シンジと結ばれてハッピーエンドがいいなぁ。

    なぞと色々妄想は絶えませんが、
    ともあれ、
    テーマは前の劇場版と同じでしょうから、
    「他者との共存」を最終的にどのような物語に落としこむのかは、
    非常に楽しみなところです。

    この予想が当たるかどうかはわかりません。

    外れても文句は受け付けませんのであしからず。

    そういえば、
    ミサトさんの携帯の着信音が、
    ウルトラマンの効果音でしたね。

  • 碇シンジ、綾波レイ、式波・アスカ。
    使徒との戦い。
    エヴァンゲリオンを扱う3人の心の葛藤と成長。
     
    何のために戦うのか、使徒とは何なのか、人類補完計画とは・・・
     
    アスカが出てきた時は、もっと物語の最後まで絡んでくる人物なのかと思っていましたが、あの結末は悲しかった。。
    でも、シンジの成長のためには必要な要素だったのか?
     
    次々と増えていくエヴァンゲリオンとそのパイロットたち。
    次の作品も観るの楽しみ。
     
    序、破、と来て、最後は「急」と思いきや「Q」。
    これにも意味があるのでしょうか?

  • Amazon Primeで観た。

    「序」に続き、物語の展開も戦闘シーンも世界観描写もカッコよかった。最後まで興奮して観られた。

    シンジや綾波レイやアスカが互いに心を開いていきつつも、ミッドポイントで期待されていた食事会が中止になり、アスカが浸食され危険度が高まる。これが第二幕後半で、しかし第3幕では、逃げだしたシンジが戻り、立ち向かい、綾波を助けるという展開で、とても気持ち良かった。
    とてもきれいな三幕構成。

    なお、食事会が流れるのは巨人の星を彷彿させ、鉄板の悲しみだと思った。

    「破」を観終わってから上映当時の感想ブログとか読んだら、旧劇場版とはかなり異なる展開だったようだ。旧劇場版は鬱々とした最後で、対照的に新劇場版「破」の展開は「熱血シンジ」と言われたりする。
    このあたりは旧劇場版観てから新劇場版観るべきだったか、とも少し後悔。。

    しかし「破」の展開は、これが三幕構成の第二幕前半(PP1からMPまで)と考えると、エンタメ的に楽しい展開だったことにも納得がいく。

    第一幕は主人公や世界観の紹介が主な機能であるところ、確かに「序」はこれを果たしていた。

    第二幕前半の機能は、第一幕の世界を拡げるとともに、「読者(視聴者)がその作品に期待するスペクタクルの提示」、いわゆる「お楽しみ」で、「破」はまさにこれに相当。「みんなが見たかったシンジ」「こうあってほしかったエヴァ」がまさに描かれた。

    しかしこれが「見せかけの勝利」であるなら、第二幕後半に当たる「Q」はどうなるか。けっこう暗い展開になってしまうのではないか。

    とはいえ、逆に言えば「Q」が暗い展開になること自体は大きな問題ではなくて、その後の「シン」でいかにジンテーゼが描かれるかが新劇場版の評価を決める焦点となるだろう。

    第二幕後半及び第三幕(すなわち「Q」と「シン」)で「母との姦淫」「父殺し(父を倒すことを通じての父が見た世界の理解)」が起こるかも注目。

    また、全体のMPにあたる「破」のラストで次の次のイベントが起きたところ、これらは物語の根幹・核心に関わるべきであり、その意味で逆にこれらイベントが新劇場版シリーズにおいていかなる意味を持つのかも、全部見終わったら改めて考えたい。
     ・綾波レイの救出
     ・月からの六号機の飛来
     ・碇ゲンドウがゼーレのシナリオから逸脱?


    EOF

  • かっこいい

  • 旧北極基地でのマリと第3の使徒との戦いで始まり、アスカ来日から第10の使徒との戦いにおけるエヴァ初号機の覚醒(ニアサードインパクト)までを描く。
    社会現象を巻き起こした「ヱヴァンゲリヲン」シリーズを全4部作として新たに製作した劇場版第2弾。新キャラクター、真希波・マリ・イラストリアスを加え、大きな運命を託された14歳の少年・碇シンジの物語はTV版とも違う未知の領域へ突入する。

    待望のエヴァンゲリオンの新作、ストーリーも絵も戦闘シーンもグレードアップしています。
    自分自身や他人や世界と傷つくのを恐れずに向き合うように成長していく主人公シンジやレイ、アスカなどの登場人物に感情移入してしまいます。
    最初の真希波・マリ・イラストリアスがエヴァで使徒と闘いを楽しみながら、立ち向かうシーンや3人で落下する使徒と立ち向かうシーンや日常生活や学校生活や水族館や戦闘の後に語らうシーン(水族館でのシンジとレイ、エレベーターでのレイとアスカの会話シーンが印象的)やラストの使徒に取り込まれたレイを助けるために使徒とシンジが戦うバトルシーンは、心揺さぶる物がありました。序に比べると、学園シーンを多くすることで、傷つくのが苦手で人付き合いを避けてきたシンジ、エリート意識の強いアスカ、レイの成長が丁寧に描かれ、使徒との戦闘シーンも迫力満点で、カオルとマリの本当の目的も気になり、続編が楽しみな面白い映画でした(≧∇≦)

  • 新たなエヴァンゲリオンのかたちがここに!

    新劇場版『序』に続いて2作目。何を『破』ってくれるのかが楽しみなところ。

    『序』と比較して一変。アニメと違う展開が多くなっている。特に節目節目の大きなイベントにも手を加えていて大幅に設定も変えてきている。 新ヒロインも登場し、新しいエヴァンゲリオンもお披露目されている。
     アニメ版が好きでたまらない。という方の評価はこの作品においても二分されるかもしれない。 キャラクターの心情や行動がアニメ版と比べ明らかに違いが出ている。
    こんなのはこの人のキャラじゃない。とか、何でこんな行動取るの?とか。
     どうしてもアニメと比較してしまうと違和感が生じ、こんなのはエヴァではない。等、どうせなら新ストーリーでやってくれれば…。という意見があったとしても不思議ではない。

     全てを踏まえて、それだけアニメ『エヴァンゲリオン』という作品の完成度の高さが伺える。

     個人的には、演出が突出していると思います。衝撃シーンでの挿入歌や中盤から最後にかけてのクライマックスシーンなど引き込まれて、あっという間に終わってしまった印象。グッときました!
    『Q』への期待は膨らむばかり。というところでしょうか。

  • 子供のころ全部観たのが懐かしい。
    ちょこちょこ思い出しながら新しさにも触れていました。

    残酷なシーンの時に流れるBGMとか
    エヴァっぽいなぁとか改めて感じたり。

    続きがすごく気になる・・・!
    でも劇場版を観たらダメージ受けちゃいそうなので
    またDVDで閲覧するかなぁ。

  • TVにて。

  • あかん、エヴァ走ってるところ、カッコよすぎる。
    あかんわ、あんなカッコいいもん作ったらもう。乗りたい

  • Amazonプライムにて。

    やっぱり話の筋しか分からない。
    序よりは人間関係があったけど淡白な印象。
    途中眠かった。
    最後に出てきた男の子は宇宙空間でも息ができるみたいだし、お前誰やねんって感じだった。

    シンジがアスカはあっさりあきらめるのに、レイはあきらめないのが謎。

    セカンド、サードインパクトがあったなら、ファーストインパクトがあったのでは?
    ファーストが地球誕生?
    だとしたら、インパクトって自然の摂理な感じもするけどな。
    よく分からん。

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