マルコヴィッチの穴 [DVD]

監督 : スパイク・ジョーンズ 
出演 : ジョン・キューザック  キャメロン・ディアス  キャスリーン・キーナー  ジョン・マルコヴィッチ 
  • 角川映画
3.55
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  • (29)
  • (7)
本棚登録 : 745
感想 : 94
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988126207687

感想・レビュー・書評

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  • 人形師のクレイグ(ジョン・キューザック)と、ペットショップ店員の妻ロッテ(キャメロン・ディアス)は倦怠期の夫婦。クレイグは定職に就こうと、天井が低くて立つことのできない7階と8階の間=7と1/2階にある "LesterCorp" に事務員として就職する。
    ある日、クレイグはオフィスの壁に穴を発見する。それは15分間だけ俳優ジョン・ホレイショ・マルコヴィッチの頭の中に繋がるという不思議な穴だった。これを使い、上司の美女マキシン(キャサリン・キーナー)と共に商売を始めるが、マルコヴィッチの穴は、彼と妻ロッテの人生を大きく狂わせていくことになる。
    ジョン・マルコヴィッチになれる穴という設定は奇想天外だけど、テーマにしているのは本当の自分って何だということ。ロッテはマルコヴィッチになることで自分の性の不一致に気付いてしまうし、マキシンは「ロッテがマルコヴィッチになった時」限定でマルコヴィッチに夢中になる。そして様々な人間がマルコヴィッチに入りこもうとするクライマックスは、自意識や欲望は様々な面を含んだ多面性のものということを示している。観る度に、新たな発見のある傑作ファンタジーコメディ映画です。

  • レンタルビデオ屋で働いていた母が当時借りて、わけわからんけど面白かった、と言っていた。
    以来ポスターやパッケージも気になっていたものを、ようやく。
    結果、やはりわけわからん。というか、変。ひたすら変。
    とはいえ20年前に見た人が感じたであろう衝撃を、2021年の私が追体験できたかといえば、いや薄まっているんじゃないか。
    VRとかPOVとかには慣れ親しんでいるし。
    しかし、とにかく話が変。ひたすら変なのだ。

    ・15分だけ実在の俳優ジョン・マルコヴィッチの脳内に入れる。
    ・しかもその通路が7・1/2階のオフィスの奥にある。
    という設定だけでも変なのに、
    ・ひとまずの視点人物は操り人形術師、
    ・その妻と、オフィスのイケイケ女と、マルコヴィッチを器にした三角関係?になる?
    図式化を推し進めるなら、

    ・夫クレイグ⇒女マキシン ※夫婦関係の同族嫌悪に目を逸らした結果?
    ・妻ロッテ⇒(マルコヴィッチに入って)マキシン ※百合、憧れ
    ・マキシン⇒(マルコヴィッチの向こうの)ロッテ ※百合、セックスして結果妊娠しているのにプラトニック?
    に加え、
    ・マルコヴィッチ⇒マキシン ※欲望。直後操られたと知り、怒り。
    の上に、
    ・クレイグ⇒マルコヴィッチ ※名声への憧れ、操っちゃう
    ・爺さん・婆さん⇒マルコヴィッチ ※生き永らえる? ん? 唐突にSF!?
    ・クレイグは娘の脳内に囚われる罰??
    んんーわからん!

    でも判ってくるのは、自分が自分でいることへの嫌悪を感じている人が、世の中には多いんだなー、ということ。
    その牢獄のような自意識は、とりもなおさず自分が物心ついて以来感じ続け、ある時期感じやすくなり、最近鈍麻しているがそれでも自分を縛り付けている、これだ(と、腹部をなぜなぜ)。
    そこまで実存感覚に分け入った映画だ、とも思うし、いやそこまで考えるよりはワンアイデアに従った結果できた話に過ぎまい、とも思うし、結局変な映画だなーと。

    中盤、マルコヴィッチが自分の穴に飛び込むや、目に移る人間が全員マルコヴィッチになり、雑談の言葉尻がすべて「マルコヴィッチ、マルコヴィッチ」となり、自分に問いかけてくるウェイターが「マルコヴィッチ。マルコヴィッチマルコヴィッチ?」と問うてくる、ナンセンス極まれりなシーンがある。
    この言葉や発音の面白さ、役者としての立ち位置など総合的に考えた上で、日本でリメイクするなら、速水もこみちだ! とヘウレーカ! したのだが、どうだろうか!!?? 「もこみち? もこみちもこみち、もこみち!」

  • 結構衝撃を受けた。実験映画の部類か

  • 発想とか面白かったけど、個人的にイマイチ

  • 何年経ってもこの変なセンス大好き。

  • 「今までの自分とは違った人物になること=ありえない」というのは常識だが、本作ではそんな"ありえない"ことを現実化し、なおかつその違った人物を実在のジョン・マルコビッチに焦点を当てているから、何とも斬新。実験的とでもいうべきである。
    本作は全体的にぼんやりした、薄暗いイメージを有しており、正直なところ、どんなジャンルに属しているかよく分からない。コメディ?サスペンス?どれも違う(ちなみにツタヤではコメディ扱い)。倒錯した愛、性的ファンタジーとでも言おうか、新たな感覚を観客にもたらしてくれる。

  • あらすじだけ見るととんでも映画だけど、意外とちゃんとしている。独創的過ぎて、一概に評価が難しい作品。

  • マルコビッチのファンなので映画館で鑑賞。
    もっと笑える話だと思ってたら、シュールな話であれれとなった。
    でもまぁおもしろかったです。

  • どうしたらこんな話思いつくのか…最後の百合エンドも唐突な感じで最後まで面白い。成立したシュールの金字塔。

  • 字幕: 石田泰子

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