備忘録に失礼しますよー。
2021年10月。
テレビアニメ第1~5シリーズの全276話、テレビスペシャル全27作品の中から好きなエピソードに投票する「金曜ロードショー」(日本テレビ系)の企画「みんなが選んだルパン三世」の結果、テレビシリーズトップ10のうちトップ4が放映された。
1位「さらば愛しきルパンよ」(第2シリーズ・第155話)
2位「ルパンは燃えているか……?!」(第1シリーズ・第1話)
3位「ルパン三世は永遠に」(第5シリーズ・第24話)
4位「死の翼アルバトロス」(第2シリーズ・第145話)
放映順は、「燃えているか」→「アルバトロス」→「さらば愛しき」→「永遠に」。
しょっぱなと比較的近作で駿作品をサンドイッチした、いい並び。
で、やはり書いておきたいのは駿の2作品について。
なんでも駿的時系列では、
1971 ルパン1期の演出と原画
1977 ルパン2期のラスト2話(照樹務という名義)
1978 コナン
1979 カリオストロ
1984 ナウシカ
つい「風立ちぬ」でカプローニが言っていた「創造的人生の持ち時間は10年だ」を「ナウシカ」から「もののけ姫」までと見做しがちだが、こうして見ると、いやアニメーターから監督最初期の10年(プレ)もそうかもしれない、と思い直した。
それくらい凄い2話だった。
近いところでは、「アルバトロス」の不二子はいかにも「ナウシカ」のクシャナっぽいし、「さらば」の小山田真希は声優が共通している「カリオストロ」のクラリス、「風の谷」のナウシカ。
さらにロボット兵ラムダは「ラピュタ」だし、小山田真希が乗り込むラムダのコクピットの狭さは、どう見ても「ナウシカ」のガンシップのコクピット。
また陰謀という点では「空飛ぶゆうれい船」のプロットに似ているとか、フライシャー兄弟へのオマージュとか。
アニメシリーズのただの一話と捨て置けない、引用とオマージュと作家性のカタマリのような2話を楽しめた。
アニメ史映画史と離れて単純な感想としては、やはり駿の描く女の子はいろんな意味でいいな、と。
そして、新しいことをやりたいと宣言しながら、何度も何度も同じことを描き続ける作家たちの偏愛と業の深さを見るのは愉しいな、と。
また鈴木清純との対立についての挿話も面白い。
そうそう駿の背骨は常に反骨精神でなくっちゃ。
https://type-r.hatenablog.com/entry/20211015/Lupin