ロリータ [DVD]

監督 : スタンリー・キューブリック 
出演 : ジェームズ・メイスン  ピーター・セラーズ  スー・リオン 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.41
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本棚登録 : 493
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135803559

感想・レビュー・書評

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  • \=❤= 恋は大人を子供に(?)する =❤=/






     本作、深夜ヘッドホンで鑑賞したのだが、ジェームズ・メイソンの声の素敵なことに先ず驚かされた。
    彼の台詞から伝わってくる声の心地良さを感じながら画面に引き寄せられていった。

      

     いきなりロリータのペディキュアを塗ってやるシーンから始まり、「おぉー」と…
     それにしてもウラジーミル・ナボコフの小説がよく出来ていると言えよう。



     教養のある中年男:ハンバートが下宿屋の娘であるロリータの初々しい魅力に心を奪われる。

     彼はそんな彼女の傍に居たいが為にその母親と結婚。
      
     シェリー・ウィンタースの、心惑う母親ぶりも実に巧い演技で唸ってしまう。  


     この手の娘に心動かされる紳士は一様に、
    「嫌われまい」と僕(しもべ)化する。
    それを栄養(??)にしながら、娘ロリータは奔放にふるまうのだが***


     キューブリック監督は1962年に本作を撮り、
    「アイズ ワイド シャット」を1999年に撮っている。

     この《愛の2作品》をつい対比させてみた。
    「女という生き物」ーそれはおよそ計り知れない摩訶不思議な物を内に秘めたる生き物。

     自分の取る手綱では操りきれない、
    《もどかしさ》《焦り》《憤怒》
    そうしたものをJ・メイソンも、トム・クルーズも見事に体現していたな…と感じた次第である。




     *『恋は子供を大人にし、大人を子供にする』*



    まさにこの言葉が思いだされた、
             本作「ロリータ」である。

  • 何処かサスペンスタッチ…それでも少女に狂って堕ちていくおじさんの悲哀は物悲しく滑稽でした。
    ロリータは若く溌剌としてて妖艶で、でも想定してたより年齢層高め?ハイティーンくらいの印象でした。原作よりも年齢上げてるんだろうか。
    ハイティーンでも、おじさんが執着してるのは見ていてつらいです。貴方が怒るのお門違いでは?と何度思ったことか。谷崎潤一郎の「痴人の愛」を思い出しました。ナオミとロリータは同じく主人公を翻弄するし、他の男性が群がってくるのも似てるな〜。

    ハンバート・ハンバート教授(おじさん)に割と序盤からぐいぐいいくロリータの母も、女!という感じでした。
    ダンスパーティーの格好良さよ。ロリータたちよりも、そのお母さん方や、それより上の夫婦が素敵でした。いつまでも、めかし込む時は膝丈ひらひらスカートでピンヒール履いてお洒落しよう。ヒール履けないけど。
    全編モノクロームなの勿体無い…色彩が観たいです。

    初めのシーンは何が起こってるか分からなかったので、あ、撃った方がハンバート教授か!って思ったのは衝撃でした。ヘロヘロになってる方だと思ってた…。おじさん2人、堕ちたんだな。
    ロリータは強かでした。原作読まねばです。

  • ロリータ年行きすぎ。原作通りの年齢で撮影するわけにはいかなかったんだろうな。原作読んだばかりで見たので、原作から離れている部分が気になって仕方なかった。。

  •  ロリータ・コンプレックス(ロリコン)を世間に浸透させた作品。ちなみに、

    少女を着せ替え人形のように愛玩する趣味→ロリコン
    少女をのみ性行為の対象とする性的嗜好→ペドフィリア

     だそうだ。

     主人公は巴里から渡米してきた作家。ホームステイ先の少女に一目惚れし、彼女を養子にするために母親と愛のない結婚をするのだが――。
     この映画は原作があって、脚本も原作者が手懸けているのだが、原作が当時の米国の風潮に悉く反しているものだったので、映画ではその部分を省略または改変している。どのように変わっているかはネタ晴らしになってしまうので、興味のある人は原作と映画とを実際に比較してもらうとして、何より一番注目してもらいたいのは、やはりロリータことドロレスを演じるスー・リオンの「小悪魔的魅惑」であろう。
     映画自体はモノクロなのだが、それでもその姿は世のロリコン趣味の方々を篭絡するのに充分、と私は思ったほどだ。
     個人的にはこの映画は、ロリコン趣味を持つ人々にとっての正当なバイブルである、と思う。

  • キューブリック監督ということで期待して観てみたが、特別なところは特になかった。
    おっさんは映像にすると気持ち悪さが際立つ。かといってハンバートとロリータが特別親密なことをするシーンはなく、原作を知らない人であればなんのこっちゃと思うかもしれない。もっとエロいシーンが必要だったんじゃないかな。やりたくてもできなかったのかな。
    ところでクレア・クイルティは序盤のダンスパーティーのシーンから出てきて、なんとか博士もクイルティの変装だったというのは原作通りなのか?忘れてしまった。

  • 原作は未読。リンチが本で薦めていたので観た。

    キューブリックはこれで全部観てしまった。モノクロ映画ということで敬遠してしまっていたけれど、暗い状況の中に妙に明るい曲を使うシニカルなムード、軽薄なキャラクター性が古臭さを感じさせない。音楽が特に良かった。
    ハンバートの、ねちっこい、女の腐ったような病的な執着心に気持ち悪さを感じていたのに、病院から去るハンバートの背中にはつい哀れみを覚えた。悲しいシーンだった…お金を渡すシーンもえぐかった。
    これはロリータの映画というよりむしろハンバートの映画だ。

    しかし登場人物全員やばい。これが60年前の作品なのか…
    最初にキャストクレジットが出て、最後はThe Endでサクッと終われる時代の作品と今のものとでは余韻の味わい方がまったく違うなぁと思った。どちらが良い悪いではないけど、サクッと現実に引き戻されるほうが軽薄で、観客と作品との間に距離があっていい。

  • 退屈。俳優陣に魅力を感じなかった。男性の恋愛感?


    1962イギリス
    2020.7.24レンタル

  • 1998

  • ロリータの部屋のポスターには「TOKYO」の文字とアラスカでイヌイットが旗を振っている絵が描かれているのだけれど、どうやってこの組み合わせが生まれたのか気になるところではある。語りの視点がハンバートにあるので、どうしても彼の方に感情移入してしまって、恐ろしく正当なはずのロリータの言い分がなにか理不尽なもののように思われるんだよなあ。カズオ・イシグロの『日の名残り』に出てくるスティーブンスが途中で認識を改めざるを得なくなったときに感じた理不尽さと似たような所がある。

  • 品のあるジェームスメイソンがロリータに翻弄されているシーンはクスッと笑える。若かりしピーターセラーズとシェリーウィンタースも良かった。小悪魔のロリータは線が細いというか、色が薄いというか、私好みと言えばいまいちだった。もっとエキセントリックな映画かと思ったが、思ったよりは見応えがあった。

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