竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • 壮大であった
    当初読むのに時間がかかったが、後半歴史の動く部分からは息つく間のないくらいのスピード感で完読

    改めてこの時代を生きる日本人はなんとエネルギッシュで思慮深いのだろうと感じた
    竜馬はもちろんだが周りの面々も素晴らしい 
    以下は今後もっと深く知ってみたい人物

    勝海舟
    岩崎弥太郎 
    陸奥陽之助
    アーネストサトウ
    中岡慎太郎

    そして竜馬の人柄

    あんまり好きなタイプではないのだが…
    みんなが竜馬を慕い、協力していく
    人の心を上手に掴み、まとめていく力がある
    自然であるが計算されている
    人柄のおかげで嫌みもない

    印象に残った竜馬の考え方

    人と討論はしない
    相手を負かしたとしてもわだかまりが残り
    負かした相手は決して良い気はしない

    ………
    つい自分の意見が正しいと思い込んでいる時起こりがちだ
    でも逆の立場ならどうだろう
    いくら正しくてもそういう相手に協力しようと思うだろうか
    今後仕事の上でもついありがちなので気をつけようと思う

    仕事というものは、全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難な道である。あとの、二分はたれでもできる。その二分は人にやらせて完成の功を譲ってしまう。そうでなければ大事業というものはできない。 

    ………
    コレできるだろうか?
    周りにも居ない…
    今後の自分もさすがに自信がない
    自分の手柄なんかにこだわりがなく
    大成を成すことが目的だからできるのであろう
    目線が違いすぎる


    世に生を得るは、事をなすにあり

    ………
    自分の人生も考えさせられた
    どんな「事」をなしてきたか
    これからどんな「事」をなしていくか


    読み進める中盤は、なかなか進まない時もあり中ダルみしかけたが、最後になると急に寂しくなる
    好きなタイプではないと言いながらも、魅力にハマっていく
    自分にとってそんな小説だった

    この時代をもっと知りたい
    今度は違う視点から本を探してみようと思う

  • 司馬遼太郎の作品は、殆ど読みましたが、人生で最初に読んだ本です。単行本と文庫本、覚えてないぐらい何度も読んだ。
    子供の頃、一時期引きこもってしまった自分にとってBibleのような本でした。
    最終稿、竜馬が暗殺された後に、このような言葉があります。司馬史観については色々な事を言う人がいますが、あくまで小説なのだ、云々。
    この時代に、東洋の小さな哀れな島国のため、神?はある人を使わしたもうた。彼は、この国を救い、役目が終わったら、惜しげもなく、天に召し替えされた。
    幕末において、竜馬は奇跡のような存在です。作中で、彼はこういいます、生を受けたのは何かをなすためにある。
    多くの幕末の志士が観念論に走るなか、竜馬の凄さは
    、その具体的な構想力にあり、理想と現実のバランス感が絶妙。当に事をなすことにあたっての資質。
    長い本ですが、読む価値はあります。
    そしてこの本の次には、幕末・維新シリーズの第2部となる「坂の上の雲」が待っています。

  • これは外せない青春小説の王道。若い感性て読むことをお勧めします、

  • 何度もTV化されて有名。元々、京都市伏見生まれなので、色々と場所には共感が持てる。司馬遼太郎さんの小説は、結構、話の途中に解説が入るので、イマイチなんですよね。歴史上の人物だから仕方ないのかもしれないけど、物語として中断せずに書いてくれるともっといい。

  • 竜馬がとても魅力的だった。日本を変えた人物達の苦悩と挫折と強さがつながりながら時代が動いていくのがおもしろかった。竜馬の最後と後世がもっと知りたいと思ったけれど、竜馬の性格からすると、そんなのはたいして意味がないのかもしれない。

  • 2019年はこの小説から。高校生以来の再読。多くの志士が築いてきたこの国をしっかり次の世代に引き継いでいきたい。と大層なことを考えてしまうほどimpactのある8巻だった。

    今の幸せが何によってもたらされているか。それは先輩が残してくれた恩恵による。だから先輩の苦労を知り、感謝の気持ちを忘れてはならない。
    じゃあ将来の世代の幸せは何によってもたらされるのだろうか。

  • 圧巻だった。
    世界という大局的立場からモノを考え、日本を救うために東奔西走する龍馬の姿には、誰もが心打たれることと思う。

    一番印象に残ったのが、大政奉還が龍馬の想像の産物なのではなく、勝海舟からの受け売りであること。
    そもそも龍馬には学識がなく、数々と繰り出す奇手奇策の殆どが、他人から聞いた知識に基づくものであるである。龍馬が、ゼロから考えだした訳ではない。
    しかし、それこそが龍馬の凄さ。
    あらゆる事象について労を厭わず自分の目で確かめ、数多くの人と交遊したことにより、自分の引き出しを増やしていく。
    龍馬が、様々なものに対する並外れた好奇心と、あらゆる人を受け入れる度量の広さの持ち主だからこそ出来たのだと思う。

    続いて感心したのが、龍馬が何か行動を起こすとき、慎重にタイミングを見極めていたこと。
    時勢を良く見極め、絶対に成功すると確信するまでは行動を起こさない。
    この本を読んでいる最中に、小池百合子率いる希望の党が衆院選で大敗したが、龍馬なら、自民に勝てるか否かが不透明なタイミングで勝負に出ることはなかっただろうなと感じた。

    龍馬以外に面白かったのが、後藤象二郎と英国人パークスとのやり取り。
    プライドを持って堂々としている人は、誰からも舐められないんだなぁと感じた。

    坂の上の雲と同様に、何度も読み返したい名著。

  • 中学の頃はまりました。
    世間の龍馬のイメージ、幕末の偉人達のイメージって、やっぱりこの作品でしょうね。いろいろと話は横道にそれたりはするけど、司馬遼はすごいですね。

  • 最後は「竜馬を殺さないで!!」と叫びました。彼が生きていたら、歴史は変わったでしょうね。西郷たちも反乱を起こさなかったのかな。世の少年達に読んで、自分は何をするために生まれてきたのかを考えてほしいです。がんばれ、少年達!!

  • 現在、第4巻まで読破。
    幕末の歴史小説は初めてなので、慎重に読んでいます。
    感動ものです。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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