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- / ISBN・EAN: 4988126206581
感想・レビュー・書評
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ロックトインシンドロームになった主人公。想像するだけで恐ろしい症状で、本は読んでいたが、お涙頂戴ものだと思っていた。
しかし、さすがフランス映画と言うべきか、美しい映像とフランス流ウィットで一人の男の人生映画となっていた。幾つになっても、どんな状態になっても女好きなのはフランス人だなぁ。
実際は辛く苦しい状態であろうし、こんな綺麗事なわけないのだろうけど、彼が言う「機能してるのは左目と記憶と想像力」で、蝶の夢がひろがっていく。最後に子供達へのメッセージで、「たくさんの蝶に出会えるように」とあるが、どんな時でも父親でいる主人公に感動した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
監督の「ゴッホ」がすごく好きなので観ました。相変わらず一人称視点の映画で、主人公の人生を追体験しているような工夫された映像はお見事です。
画家でもある監督、映像の美しさは本当に素晴らしいです。光や水、風の音、砂の感触なんかがわかるみたいでした。
不自由な身体になっても主人公は想像力の羽根で時間や場所を超え、さまざまな女性とキスをする。愛を失わないところがやっぱりフランスなのかなぁ笑 「人間性を失うな」と自分の父親にいわれている場面もあるので、この主人公にとっての「人間性」っていうのは他者への恋愛なのかもしれないですね。想像の中で子供を抱きしめるんじゃなく女とのキスばっかなのがまた主人公の治らないプレイボーイさを象徴してるかんじです。
勿論原作があるとはいえ事実に少し手は加えられているみたいですが、、。
「バスキア」も観てみたいな。
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やっと観た。思った以上に淡々と進む。けど、映像がなかなか前衛的でアングルの工夫があって楽しめる。想像を絶する立場で左目のまぶたしか動かせないのに、目線が言語療法士の胸元とか内縁の妻のスカートから伸びる脚に行く。ちょっとしたユーモアも見せる。彼の想像を想像したかのような内容でもあり、ドキュメンタリー風で、感動した。
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ファッション誌の編集長である主人公のジャンは、息子とのドライブ中に脳溢血に襲われる。幸い一命は取り留めたが重度の全身麻痺の状態となる。彼に残された能力は左目の拙い視力・聴力・思考能力。アウトプットできるのは左目のまぶたの動きのみ。
作業療法士のアイディアでまぶたの動きで文字を紡ぎ意思を伝えることが出来るようになるも、彼が最初に表現したのは「死にたい」しかし看護師や彼を取り巻く温かい人々のお陰で失ったものを嘆くのでなく、残されたもので自伝を書くことを決意する。
映画の前半はジャンの左目からの主観視点でストーリーが進行する為、主人公とのシンクロ率が跳ね上がり、思い通りにならない重苦しさを感じ、まさに自分が自分の体に閉じ込められる気分になった。彼の姿を3人称視点で見ることができるようになって彼をより深く知ることになる訳だけど、愛人を作ったりわりとチャラチャラしてるように見える反面、思うように意思が出来ないにも拘らず何度もお見舞いに足を運ぶ人たちの多さに憎めない愛されキャラである事を感じる。だがしかし、愛人からの電話で奥さんを通して意思を伝えるアレはちょっとなー。 -
2007
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ロックトインシンドロームの話。予想していた以上に映像が綺麗で引き込まれる内容だった。海を飛ぶ夢と比較すると良いかもしれない。B+
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口もきけず、片目しか見えない主人公の主観映像にはびっくり。これは前衛的な映像だけど、最後までこれだとキツいなと思ったら、後半は普通の映像となり、主人公の姿が外から描かれていきます。瞬きだけで意思を伝えるというだけでも驚きなのに、自叙伝まで執筆するなんて。献身的に支える言語療法士や口述筆記者がみんな美人なのも含めて、なんとも「ワンダー」にあふれた映画でした。
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カメラアングルが面白かった。役者の演技がすごい。突然こういう病気にかかる、でも、想像だけはどこまでも無限だ。
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ファッション誌ELLEの元編集長ジャン=ドミニクが突然の脳溢血により、重度の全身麻痺となる。
残された能力は、左目の視力、聴力、思考能力だ。
周囲の協力と20万回の瞬きで自伝を出版するまでを描いたノンフィクション映画。