新建築創刊85周年記念 新建築2010年12月臨時増刊 住宅10年 The first decade of the century JAPANESE HOUSES 2000-2010
- 新建築社 (2010年11月18日発売)
本棚登録 : 23人
感想 : 1件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・雑誌 (208ページ)
感想・レビュー・書評
-
1990年代のダイジェストをプロローグとして、2000-2010の住宅建築を、いくつかのコンセプトにまとめて紹介している。
自分が独立したのが2003年なので、90年代は学生時代の感覚で、2000年代はリアルタイムの感覚で記憶している数々の建築をこうして俯瞰して眺めることができたのは意義深い。
そして、渦中にいるときは気付かなかったが、21世紀最初の10年の住宅建築は、藤森氏がコラムで語っているように、「空間の時代」であった。
(ちなみに、本書のなかで、氏のコラムが一番良かった)
しかし、その実は、まるで近代建築へのオマージュとも思えるような、「白い箱」と「大きな開口」が大半を占める。
あとは、新しい建築言語を求めてさまよう感じ。
そして極めつけは、(まあ、自分も気付くまではその渦中にどっぷりだったのだが)この「建築教」とも言うべき洗脳社会が生み出す、気持ち悪いぐらい気取った言葉、言葉、言葉。
自分の建築の独自性を説明するために、皆さんそれぞれ苦労して抽象的な言葉や概念論を連ねる。挙げ句の果てには、自分の設計した住宅に「作品名」まで付けてしまう。いやはや、キモチワルイ。
人の振り見て我が振り直せ。だな。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示