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- / ISBN・EAN: 4547462074812
感想・レビュー・書評
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マリファナの密輸で大金を得たキャプテン・アメリカとビリーは時計を捨て、バイクを駆ける無計画なアメリカ横断の旅に出た。
途中留置場に入れられる。
そこで出会った弁護士ハンセンと意気投合する。
釈放後3人はマリファナを吸い野宿しながら旅を続けるが、「自由」を体現する彼らは行く先々で沿道の人々の思わぬ拒絶に遭い、
ついには殺伐としたアメリカの現実に直面する・・・。
60年代、それはイージー・ライダーの時代だった。マリファナ、ベトナム戦争、ヒッピー…。
さまざまなムーブメントに揺れるアメリカを風のように駆け抜けたふたりのライダー。彼らの生き方を通じて時代を映し出した野心作である。
第22回カンヌ映画祭新人監督作品賞を受賞。主演は反逆の名優ピーター・フォンダ、そして監督も務めたデニス・ホッパー。共演には、あの“怪優”ジャック・ニコルソン。
音楽はザ・バンド、ステッペンウルフ、ジミ・ヘンドリックスとワイルドなロック・ナンバーを満載。
ビートの効いたサウンドをバックに自由を求めるヤング・ジェネレーションのスピリットが爆走する!「俺たちに明日はない」「卒業」などのニューシネマの代表作のひとつ。ワイアットとビリーは西部開拓者が来た道のりを逆に辿りつつ自由を求めて走り続ける。
彼らが出会うのは、土に根を下ろし暮らすカウボーイやヒッピーたち、彼らを羨ましく思うけど自由をあきらめきれない。
だが長髪のせいで野宿するはめになったり、パレードで逮捕されたり、社会の壁にぶち当たる。
南部の白人に銃をぶっぱなされて殺されるワイアットとビリーの死は、アメリカの自由の死。
ほろ苦さが残るラストは今見ても、新しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
麻薬の密売で儲け、バイクでアメリカ横断の旅に出た2人のヒッピー。60年代ロックをバックに疾走し、様々な人たちに出会う。
古き良きアメリカ。広大で、チャンスに溢れた自由の国、のはずが、長髪というだけで迫害される。これがアメリカ?と疑いたくなる。
そして衝撃のラスト。マジか…なんてこったい…もう、この時点でアメリカは死んでたんだね。
しかし、この映画を観て、初めてアメリカが美しいと思った。こんなふうに母国を描けるデニス・ホッパーはやはり天才。 -
映画も観てるようで全然観てないことが多く、この有名な作品も今まで観るきっかけがまるで無かったです。
そのきっかけはポランスキー作品。
この映画のイメージはステッペンウルフの『ボーン・トゥ・ビー・ワイルド』によって
広く流布されてると思うのですが、実際は全然違いますね。
アメリカンニューシネマオブアメリカンニューシネマ、でした。
どういう傾向があるかというと、大概は主人公はアンチヒーローで、
最後は死ぬかバッドエンド(蜂の巣エンド)で終わる。
もしくは体制側に負けるか飲み込まれる。
トラヴィスとかは死なないけれど、あれが最後期ってのも興味深い。
あとこの映画は、たぶん最も有名なインディーズ映画。
監督・脚本・製作が彼らふたりなのにびっくりしました。
映画の内容自体は今観ると非常に退屈。
アメリカンニューシネマ全体的にそうだけど、
この映画は特に'69年という時代背景とは切っても切れない。
当時、アメリカで観てたらたぶんめちゃくちゃ面白かったのではないか。
そういう映画なので、資料的価値はとても高い。
そして同時にミュージックビデオそのものの作りでもある。
字幕でいちいちちゃんとタイトルとアーティスト名を出してくれるけど、
それなら対訳も同時に出してくれてもよかったのでは・・・。
退屈な中にもドカーンと大切なシーンがある。
やっぱり焚火を囲むシーンのジャック・ニコルソンとそのセリフ。
あとはマリア像に抱きついたピーター・フォンダ。
このシーンは自殺したピーターの母を思い出せ、とデニス・ホッパーが強要したとか。
もうね、本編よりも特典のメイキングの方が面白いんです。
適当だったのをなんとか映画にしたっていう。
メイキング合わせてなら★10個。
ちょっと前に『ハートロッカー』の西部劇としての解釈、
あと『ドライヴ』も西部劇だというのも読んだのだけど、
この映画もモロにそうで、タイミングよくて笑ってしまった。
蹄鉄とパンク修理、主人公達の名前がワイアット&ビリー。
こないだ父親のヘンリー・フォンダ主演の西部劇も観たばかりなのに。
欧米の文化はキリスト教と切っても切れないですが、
『イージー・ライダー』と『宇宙人ポール』はほんとにそれが大きい。
ラストシーンはなぜヘリで空撮したのか?ってのが
感覚的に一瞬理解できなかったです。
そこらへんの細かいアイデア、デニス・ホッパーはたぶんあまり計算してなさそうで、
偶然にしてはそれらがあまりにも見事にハマっていて、
とても恐ろしくなります。 -
ジャック・ニコルソンが若い!それにスリム。あごがシャープ。見なおした。
5月にNHKBSの「世界サブカルチャー史 闘争の60s」を見て、イージーライダーは既存の価値観に受け入れらず、はじかれる若者が描かれている、というのを見た。それが頭にあったので、かなり前に見た時は、取っての長いバイクと夜の焚火くらいしか覚えていなかったこの映画が、そうなのか、と場面場面でなるほど、と思いながら見ることができた。
60年代アメリカの知識は映像と活字と音楽でしか知らない。リアルな肌感覚は分からないのだ。しかし昔より知識がちょっと増えたせいか、絶景写真集で見た、西部の岩石砂漠地帯なども身近に感じ、新たな目で観ることができた。
若者二人キャプテン・アメリカとビリー(ヘンリー・フォンダ、デニス・ホッパー)はロサンゼルスから、砂漠岩石地帯を通り、最後にニューオーリンズに着く。途中どこから来た?と地元の中年に聞かれ、「LAだ」と言うと通じず、「ロスアンゼルス」と言い直す。また食堂に入ると、中年とか30位に見える男たちからも、髪の長いのは信用ならない、という目で見られ、・・なるほど彼らは皆髪は短い。しかしビリーたち二人の髪の長さも、70年代を経験した自分から見ると、けっこう短いのだ・・ 厨房では注文もとりにこず、やむなく外に出る。モーテルでもうさんくさがれ泊めて貰えない。ああ、それで焚火をしてたのか、と納得した。前に見た時は、そこらへんは何気なく見過ごしていたように思う。
ウッドストックやモンタレーポップフェスティバルなんかの映像を見て、長髪やロックが広く市民権を得ているような気がしていたが、受け入れてない人、地域もあったのか、というのを知った。この映画を作ったのは監督をしたデニス・ホッパーはそう感じていたと言うことなのだと思う。
ステッペンウルフの「ワイルドで行こう」はこの映画の代名詞みたいなもんか。ジミ・ヘンドリックスも聞こえて来た。「イフ・シックス・ワズ・ナイン」
1969アメリカ
2022.6.19BSプレミアム -
たったの95分。
馬をバイクに変えた70's版西部劇かと思いきや「自由」をテーマに今でも映画レビューとかで議論が飛び交うRoad movieだった。
”Shane”(1953)の後だから、なお新鮮。
(同じ流れ者でも周囲の環境が違うだけでこうも扱いが変わってしまうのかと)
Opening creditsの”Born to be wild”は最高。
あれをバックに流してハーレーでHighwayを突っ切る(「走る」より「突っ切る」感じ)さまは観ているだけで爽快で超絶カッコ良かった。
劇中歌が流れると、わざわざそのタイトルとアーティスト名をサブタイトルで流す手法?は父親を含め当時の若者達に喜ばれただろーな。(Bob Dylanやジミヘンとなにげに豪華)
腕時計を外してバイクで旅をする彼らのスタイルや衝撃のラストも話題になったけど、やっぱり一番はJack Nicholson演じる弁護士が説いた「自由の現状」についてだろう。
口先では「自由」と謳うくせに自由な人間を見ると恐れる。
「自由の国アメリカ」”Land of liberty”とか言うけど案外中身は伴っていないということか。
自然回帰を活動目的の一つにしていたHippieとはまた違って、
「自分は自分でありたい」
と強く願っていた主人公がどこか悲しく映った。 -
アメリカンニューシネマの数作品は定期的に観直したくなります。小説に例えたらジャック•ケルアックの「路上」の世界観。
古きアメリカ、ロードムービー自体が古い映画を示すのかも知れないが、役者の演技が良くて、風景が良くて、時代を表すメッセージ性があって、何より音楽が素晴らしい。The Band 「The Weight」を聴くと目の前に景色が広がる気持ちになります。オープニングの時計を投げ捨てる場面だけでも、まだ見ぬ旅の始まりにゾクゾクしたものです。 -
久々の視聴。昔観たときは衝撃のラストシーンだけが印象に残り、ジャック・ニコルソンの存在を見逃していたのですは、実はこの映画の肝が彼であったことに気づきビックリ。彼は「自由を説くのと、自由であることとは違う」「奴らは個人の自由についてはいくらでもしゃべるが、自由な奴を見るのは怖いんだ」と言う。ここにこの映画の全てがあった。
わかったぞ。つまり、大人は自由な若者が怖いんだ。自分がおっさんになったからよくわかる。自由に振舞っているガキがいるとむかつくもの。主人公2人がどこにいっても白い目で見られ、最後は理不尽にも射殺される。かなり極端な描き方をされているとはいえ、理由はそれなのです。
ヒッピー文化云々という時代背景とともに語られることが多い映画ですが、主題は普遍的で、現代においても全く異なるところはないのです。 -
かっこいい。放浪したくなる…
おっさん達がちょっとかわいい