- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4907953036680
感想・レビュー・書評
-
グッチやイヴ・サンローランでの活躍などで知られるファッションデザイナー、トム・フォードが映画監督デビューを飾ったヒューマン・ドラマ。
愛する者がこの世を去り、失意のどん底に沈む男が、人生のささやかな幸せに気付いていく様子を美しい映像で描き出す。
評価が賛否分かれてる映画なので見送ってたんですが
ウォン・カーウァイ監督「花様年華」のテーマを気に入っていたトム・フォード監督がオファー、梅林茂が3曲のテーマを作曲とのことを知り、当たりの予感。
画が美しい、音楽いい、コリン・ファース演技いい
観てよかった、大当たり。
George's Waltz - Shigeru Umebayashi
https://youtu.be/PmvjI-7v7y0
『シングルマン』予告編
https://youtu.be/BcmcJi8dxrk
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
監督 トム・フォード
出演 コリン・ファース
ジュリアン・ムーア
マシュー・グード
え!こんな終わり方!?
パートナーを失った悲しみから立ち直れない男が、自殺を決意する。
それから、世界の見え方が少しずつ変わる。そんな話。
この映画のことは最後の主人公のこの言葉に集約されてると思う。
「 人生で何度か突然目の前がひらける瞬間がある
それはほんの数秒のこと
静寂が雑音を飲み込み
感覚がとぎすまされる
全てがはっきりと輪郭をなし
世界は清らかに輝く
まるで今誕生したかのように
その瞬間は長続きしない
つかもとうしても全てすりぬけていく
その瞬間が終わると
現実にひきもどされる
そして私は気づく
全てはあるべきようにある」
音楽がとても素敵な映画でした。 -
スーツ姿のコリン・ファースを延々見ていられる喜びと彼の喪失の痛みに対する共感が同時におなかにきて、うれしかなしい映画だった。悲しみを追体験することは心にいいのか悪いのか、見終わってもおなかがチリチリする。
ジュリアン・ムーアとダンスするシーンは非常に色っぽい。世のおっさんは筋トレすべき。 -
恋とバスは一緒。過去に生きるのが私の未来なの。
素敵なことばがたくさんです。 -
コリンファース好きの男友達と観ました。
てっきり妻に先立たれた男が新しい女性と出会って恋に落ちるけども泣き妻のことを想い憚られて苦悩の日々を過ごす・・・
みたいなストーリーだと思ってたそうです、彼は。いや、タイトルからして僕もそんなものかとたかをくくってました。
すると、、まさかのホ○ォ・・・映画だったという。
ホモの人たちに対しての偏見とか嫌悪は特に抱いてません。ただ、感情移入ができないというか、難解でした。。
少なくともひとつ言えることは
男二人で見るような映画ではないということ -
コリン・ファースが講義でマイノリティの話をするシーンが好き。映像も美術も台詞も美しい!
ラストのモノローグで語られるように、寒々とした色合いの人生において、単に強烈なだけのものでも、ただの性欲であっても、不意に新鮮に色鮮やかに目の前を照らしてくれる瞬間はあって、人はそれをちょこちょこ確認しながら何とか生きていくのね。
亡くなった恋人との回想シーンのスウィートで暖かな空気、独りの家で迎える朝の空虚さ、哀しみを表に出せない苦しみ、コリン・ファースの体全体から伝わってくる。
彼が黒いスーツに黒いタイをするのは喪に服しているからなのかな? -
映画館で鑑賞。
トム・フォード初監督作品。
差別的な意味ではなく、ゲイのひとにしか見えない世界というものがあるのだろうな、と私個人のゲイの友達をみていて思ったことが具現化したようだった。
ニコラス・ホルトが来ているモヘヤの半袖ニットの質感は、一流のファッションデザイナーでしか気付かない、捉えられないものだと思うし、テニスをしている男性たちの筋肉の動き方、汗の流れ方の写し方は、ゲイの(特に、男性が男性を恋愛対象としてみている場合)ひとでないと感じられないものなんじゃないかと思った。スーパーで出会う男の人も、しかり。あれは、女性には撮れない撮り方だと思う。
長さも、長過ぎず短過ぎず、一日の出来事を丁寧に描いていて、とても幻想的。
マシュー・グッドと一緒にソファで犬とくつろぎながら、お互いに別々の本を読んでいるシーンなんて、映画ということを忘れそうになるくらい自然で、それでいて、あまりにも完璧な二人にやっぱり現実ではないな、なんて真反対のことを思う。
原作に比べて、コリン・ファース演じるジョージは、丸い人間になったように思う。原作ほどの、自分の恋人を理不尽に奪われたことに対する怒りや、周りの人間への痛烈な皮肉がなくなって、代わりに、埋めることの出来ない虚無感と、それでも生きている自分の肉体を持て余すような戸惑いがあったような。
最高にエレガントで、洗練された色気をたたえた映画だと思います。 -
目が印象的な映画でした。