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感想・レビュー・書評
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仕事柄思春期の子供と接する機会が時々あり、よく言う「大人と子供の狭間」というか、悩みの多い年ごろだよなと思っていた。
この本を読んで、自分自身も(今からみれば)些細なことに悩み傷ついて生きてたことを思い出した。
特に性の問題については色々と思うことがあった。
私の家は比較的厳格で、確か中学に上がる頃に母親に性教育に関するビデオを見せられ、「結婚するまではしてはいけない」と言われた。
幸か不幸かする機会は成人を過ぎるまで訪れず、初めての相手とそのまま結婚し子を設けた。いまだにその相手以外としたことがない。
ただ、内実としては母の教えを忠実に守ったわけではなく、結果としてそうなったに過ぎない。人並みに性への興味はあり、早くに行為を遂げる同級生を見るにつけ、むしろ劣等感に苛まれていた。
今から考えると、早くにする機会が訪れなかったことも、結果的には悪くはなかったのかもしれないが(今が幸福なのでそう思うだけかもしれないが)。
Facebookで知り合った方の中に性教育に熱心な方がいる。その方は避妊の重要性や正しい自慰の仕方などを中高生に流布する活動をしているようだ。その方は素晴らしい活動をされてるなと素朴に思っていたが、この本を読んで少し感想が変わった。
本来セックスは人間の自然な営みであり、それを気持ちよく思うように作られている。この本で語られているように、素晴らしい営みである。そしてその結果子供ができる。
避妊の重要性を否定するつもりはないが、しかしそれはセックスのすばらしさを理解した上での次善の行為であることを心にとめておかなければいけない。漫画で描かれてることと一緒だが、すごく納得させられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夢中で読んだ。言ってしまえば単なる学園モノだが、生徒一人一人の心の描写が非常に緻密に描かれているし、鈴木先生の思考の深さが光る。
例えば、「ごくごく普通の子」が壊れてしまいそうになるときに「今の学校教育は我々が普段思っている以上に手のかからない子供の心の摩耗に支えられている」ことにいち早く気付いたりする。
全般的に鈴木先生の取り組みは最近話題の麹町中の学校改革に似た要素を感じた。学校の先生や子育て中の親は必読ではないか。 -
たまたま借りたので、特にどういうきっかけもなく読んでみたもの。とりええずまず、まさかの劇画タッチにびっくりさせられたけど、内容もそれにふさわしい熱さで納得。本作は、刊行時にその都度読むのが正解で、まとめて読むのはちょっとしんどい(いや、凄くしんどい)。借りものであるという時間制約もあり、走り読みになってしまったことが少し悔やまれるかも。難しい性教育に真正面から向き合っていたり、一人の人間としての教師の葛藤に切り込んでみたり、かなりチャレンジングな内容で、読者それぞれに、よくよく考えることを要求する物語だった。機会があれば再読…しないか。
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鈴木先生の独特の教育理論には説得力があり、内容は一読の価値がある。
ただ、絵が苦手、見づらい。また、同僚の先生や生徒が少しドラマティックというよりエキセントリックで、すぐ叫んだりメンタルやられたりします。ちょっとやり過ぎにも思った。あと、若い男性教師が、女生徒に対して女性として興味を持つシーンが多く、実際そうであっても生理的に無理で、そこは読みたくないなと思いました。
ドラマ化されていて、長谷川博己が鈴木先生を演じています。内容はほぼ同じですが、そちらの方が内容としっくり合います。原作の粗さをうまくカバーしています。 -
重いし、疲労するけど、読んで損はない教育論漫画かな。これだけ一つ一つの問題にぶつかる先生も珍しいし、この生き方ではもたないよなぁと思った。しんどいけど、最後まで読ませるエネルギーがあふれてた。理解しきれなかった部分も残ったのでこの先も、じっくり読解に時間をかけていきたい作品。
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それぞれの人物の心理描写が細かく描かれていて面白いが、中学生ってそこまで真剣に考えているか?という面もあった。まあマンガだからそういうものか。全体として教育の様々な側面に関する問題に焦点をあてていて面白かった。
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まじめな漫画だと思ったら、ちょっと違った。どちらかというとギャグ漫画だった。
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85点