フード・インク [DVD]

監督 : ロバート・ケナー 
出演 : ドキュメンタリー映画 
制作 : ロビン・スコア  ジェフ・スコール  ダイアン・ウィーヤーマン  マーク・アドラー 
  • 紀伊國屋書店
3.81
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4523215058643

感想・レビュー・書評

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  • 2008年のアメリカのドキュメンタリー映画。アカデミー賞にノミネートされたり、実際にアメリカ国内の映画の賞を受賞したりした、評価の高いものであったようだ。
    テーマはアメリカ国内の食品問題。農薬やO-157等の細菌汚染の問題、遺伝子組み換えの問題、大企業による食品産業支配の問題、食肉加工場の労働環境問題、ファストフードの問題など、扱われているテーマ・問題は幅広い。
    例えばファストフードの問題で言えば、ファストフードは、普通の食材を買って自宅で調理するのに比べて安いので、あまり裕福でない人たちは大量に摂取する。高カロリーのため、アメリカでは糖尿病発症のリスクを持つ人が増えており、実際に、2000年以降に生まれたアメリカ人の1/3は糖尿病予備軍であるという調査もある。マイノリティに限れば、その割合は1/2になるという。そのような問題を映像で明らかにしていこうとい意図の映画。
    私自身の感想は「驚いた」というもの。このような問題について、あまりにも何も知らなさ過ぎて、この映画で取り上げられているような内容に驚き、ショックを受けた。2008年の映画なので、15年前のもの。今はどうなのだろう、ということと、日本はどうなのだろう、と思いながら観た。

  • アマプラにて視聴。
    アメリカの食肉業界の実態が分かるドキュメンタリー映画。牛は本来草食動物なのに、安いしすぐ太るからトウモロコシを食べさせているという話だったり、自重で歩けなくなったり、内臓に病気を持ったりしているニワトリの話だったり、清潔できれいなスーパーの元を辿っていくと、とんでもない裏側が隠されていて、それが数社の大企業によって行われているということ。大企業による政治へのロビー活動も盛んで、農家の悲痛な叫びや、O-157によって息子を無くした家族の想いはなかなか届かないこと。
    そうした企業を変えられるのは、消費者一人一人の行動。なにが良くてなにが悪いか、考えて判断して消費行動を変えていくことが、こうした腐敗した業界を変えていく一助になると締めくくられています。
    日本とアメリカで程度の違いこそあれ、状況は似たようなものでしょう。安すぎるものには裏がある。なるべくそうしたものを避ける努力はしたいと思います。

  • 食料経済学の講義で視聴して、続きが気になり先生に借りて見てみました。目からウロコの内容ばかり…普段私たちはスーパーに既に並んでいる食品を購入する。外食に至っては既に調理済みのお料理を食べています。この食材がどこで育ってどのように収穫され流通されているのか、気になってはいても知る機会ってあまりないと思います。これが全てではないけれど、こういう現状もあるということを頭に入れておくにはおススメです。知らないほど怖いことはないので…笑 

  • アメリカの食品業界を追ったドキュメンタリー映画。
    スーパーでは昔ながらの農業や牧場風景の宣伝で食品を売っているが、現在の食品は工業的に作られている。
    マクドナルドが外食産業に工業生産の考えを持ち込み成功すると、取引先の精肉業も巨大企業化していった。
    工業フードシステムで作られる鶏は昔の半分の日数でで倍の体重に育つ。
    こうして育てられた鶏は自分の体重を骨が支えられず2~3歩しか歩けない。
    工業食品の殆どの原料はコーン。
    コーンは食品の原料だけではなく、本来コーンを食べないはずの家畜の飼料としても使われる。
    そして、コーンを主食として与えてきた牛からは突然変異の大腸菌O-157が誕生した。
    大腸菌の被害は大規模集中化した工場により全国に拡大する。
    O-157で子供を失った母親は検査で農務省に問題のある工場の操業停止できる権限を与えるよう活動していた。
    O-157は家畜に牧草を数日与えれば減らせるが、企業は代わりに薬品を使用する。
    野菜より高カロリー食品が安い裏には政府の助成金の影響がある。
    安い高カロリー食品の影響で糖尿病患者は若者にも広がっている。
    農薬耐性を持った遺伝子組み換え大豆を作ったモンサントは、収穫した種を蒔くことを特許で禁止する。
    企業はは政府、弁護士、民間団体を取り込み、遺伝子組み換えや産地などの情報表示を阻止する法案を通過させる。

    自分達の食べているものが、実際はどこから来て、どうやって作られているか知る意味で、こういう映画はみたほうがいいです。

  • ハンバーグのパテなどの食肉に、家畜の糞尿が混じってるって話は
    ファーストフードネイションで知ってた。

    食品加工工場は、人間を含めて命を扱ってるって感じではなくて、
    生きたまま逆さに吊るされた排泄物まみれの牛が、
    壁に打ち付けられながら運ばれたり、
    ブタが圧死させられたりするシーンは直視できなかった。
    企業を取り締まらずに、労働者を取り締まったり、
    工場のレーンが止まらないように、逮捕できる人数まで
    打ち合わせてるのは、なんだかな~。
    手作業で鶏を捌いてたおっちゃんが一番好印象だったな。

  • Amazonから引用。

    食品の安全や業界の裏側に鋭く切り込んだフードドキュメンタリー。大規模で飼育・加工される米国の食肉産業の実態や遺伝子組換え食品が及ぼす影響などを明らかにしていく。安価な食品の危険性を訴え、巨大食品会社を真っ向から否定した問題作。


    幼少期からお肉が苦手で自分から進んで食べることはあまりしてこなかったが、機械の製造のように、流れ作業で屠殺〜食肉加工されていく様がとても辛く、余計に「食べられない、、、、」と感じてしまった。

    このドキュメンタリーを観て、毎日口にするものを値段だけで判断するのはやめようと思った。
    地産地消のものをなるべく選ぶようにする。

  • 営利追及、資本主義的競争、経済合理主義を突き詰めたら、こうなる。本来、行き過ぎを監督すべき監督官庁も、その圧倒的な力に呑み込まれる。

    こういうのを見ると、フリーメイソンの陰謀論もあながち否定できなくなる。人間の愚かしさに、苦笑せざるを得ない。

    まあ、そうなるよなという感想。

  • 食料の工業化の話。マイケル・ムーアを思い出した。

    みんなが知らない間に食べ物はメジャーに支配されてるって話。マジで恐ろしいよ。

  • 私たちは、普段自分が食べている物についてもっと知らなければなりませんね。

  • アマプラで。

    前に見たいのちの食べ方は工業化された屠殺の詳細とかでかい野菜工場の実態がメインで、それはそれで面白かったけど、
    これは食の安全性がメインになってる。
    鶏肉の話はスーパーサイズミー2のが実態に迫ってて面白かったな。


    草食べる牛にコーン食べさせた結果、大腸菌が悪化してO157出たって知らなかったな。
    対症療法みたいな感じでやばい精肉にアンモニアぶっかけてバクテリア殺してるってすごいな。

    補助金とか政府の話あたりはグローバル化が進んでるからNetflixのRottenのほうがいいな。

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