somewhere [DVD]

監督 : ソフィア・コッポラ 
出演 : スティーヴン・ドーフ  エル・ファニング  クリス・ポンティアス 
  • TCエンタテインメント
3.40
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  • (9)
本棚登録 : 1049
感想 : 191
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571390723276

感想・レビュー・書評

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  • 主人公が俳優だけにモテモテで、キレイなお姉さんと親密な時を過ごすシーンは多々ありますが、振り返って心に残るのは全て愛娘クレア(エル・ファニング)と共に過ごした場面です。娘は11歳、小6ですね。一緒にゲームをしたり、泳いだり、プールサイドでまったりしたり。娘が作った料理で朝食したり、ベッドタイムに禁断のジェラートを食べたり。全ての時間が愛おしく、輝いていました。娘がもう3年もアイススケートをしていることさえ知らなかった父親ですから、こんなに長く一緒にいるのは離婚してから初めてなのでしょう。おそらく、コッポラはこんな娘時代を過ごしたのでしょうね。

  • この世のものとは思えないほど
    甘美で儚げで美しい映像。

    そして全編にちりばめられた
    主人公ジョニーの
    孤独感や虚無感を
    感じさせる
    長回しの映像。


    今回のソフィア・コッポラ作品は、
    ご存知のように
    父である
    巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督と過ごした
    幼き日々を投影した、
    私小説的で
    非常にパーソナルな物語です。


    特別劇的なことは起こらないし、
    家族の絆を描いた
    ストーリー云々より、

    美し過ぎる映像と
    繊細な俳優たちの表情から、
    観る者それぞれが
    何を感じとるかの
    映像ありきの作品だと思います。



    フェラーリに乗り
    ポールダンサーをデリバリーし
    パーティーに明け暮れる毎日のジョニー。

    そんな自堕落な生活に
    突然現れた娘。


    スケートをしたり
    Wiiで遊んだり
    2人でうたたねをしたり
    プールで泳いだり
    料理を作ったり
    小説の話をしたり、

    しばらくぶりに会う娘の成長を噛み締めるうちに
    ジョニーはやがて
    自分が無くしてきたものの大きさに
    少しずつ気付いていきます。


    特筆すべきは
    なんといっても当時11歳だった
    エル・ファニングの透明感あふれる演技!!
    (あの「I am Sam」のダコタちゃんの妹さんです)

    リアルに妖精のような彼女を観ていると、
    ジョニーでなくとも
    自分自身に喝を入れたくなろうというもの(笑)


    久々のソフィア・コッポラの作品だったけど、
    細部に至るまで
    緻密にこだわりながらも、
    観客に後はゆだねるといったような
    余白を残した作りは
    相変わらず一貫してるし、


    孤独にうつろう心を描かせたら
    彼女の右に出る者はいない監督だと
    今回改めて思いました。


    人を選ぶだろうけど、
    なんにも予定のない休日に
    マッタリと
    何も考えずに浸りたい作品です


    フェニックスや
    フー・ファイターズ、
    グウェン・ステファニー、
    ザ・ストロークスなどを使った音楽も
    相変わらずセンス抜群♪

  • 主人公の怠惰や虚無感を表現しているのだろうけれど、冗長でゆっくりなテンポがどうも私には合わず、すぐに飽きてしまい、5回ぐらいに分けて観賞。

    最後のほうの娘と過ごした幸せの時間から、それを失った虚無感は、最初の虚無感より更に上回っているけれど、それを機に何かしら得たものはあったような感触がある。

    娘がいるっていいなぁって思う。

  • SOMEWHERE
    2010年 アメリカ
    監督:ソフィア・コッポラ
    出演:スティーブン・ドーフ/エル・ファニング

    ソフィアというとバージンスーサイズやマリーアントワネットのようなある種のガールズムービーと、ロストイントランスレーションのような脚本のしっかりしたドラマの二種に大別できると思うのですが、今作はどちらかというと後者。

    売れっ子俳優だけどセレブらしく怠惰で贅沢な生活を送るスティーブンドーフが、離婚した妻に置き去りにされた(?)娘をしばらく引き取って一緒に暮らすうちに、娘への愛情に目覚める話。

    多くを語りすぎず、最低限のセリフと、無意味とも思える「間」だけで、二人の心の動きを表現していて、想像し、感情移入する余白が沢山ある感じ。人によっては尻切れトンボと感じるかもしれませんが、個人的には余韻の残る良い終わり方だと思いました。

    エル・ファニングはダコタの妹なんですね。似てるけど、彼女のほうがダコタより美少女風。音楽はとってもソフィア「らしい」セレクトで、今回のメインはフェニックス。TレックスやKISS、ポリスなんかの懐かしい曲も交えつつ、ストロークスやフーファイターズまでバラエティに富んでました。
    (2011.03.08)

  • エル・ファニングが可愛い
    イタリアでの朝食シーンの表情とか
    もうすごいわ

  • 予告を見かけた時からずっと観たかったのを漸く・・・

    正直、予告から受けた印象と全然違って
    ゆったーりと物語が進んでいって・・・正直何をどう感じたらよいのか・・・ 

    授業で扱う文学作品を読んでるような感じ?
    内容が掴めないんだけど、分析するとちょっとは分かる、みたいな?
    孤独で退屈な生活
    (だらしない)女性関係 それと対照的な幼い娘
    そして最後には喪失感を強く感じて・・・

    見せ場は、最大の見所は、最後の娘をキャンプに送った後に主人公が見せた喪失感?寂しさ?空しさ?なんだろうけどさ
    でも、それで?って感じ その先に何を見るかは観客に委ねられてるんだけど、何も思いつかない位に、正直私には何も響いてこなかった

    評価が高かっただけに、予想外の内容だったことと、つまらなさが残念だった(もちろん私の理解・経験不足もあるんだろうけど)
    いつか、数年後に見直したら何か思う所は出てくるのかな・・・


    ソフィア・コッポラの名前に聞き覚えがあって調べたら、前に途中で断念した『ロスト・イン・トランスレーション』の監督か・・・
    彼女とは価値観が合わないのかな・・・

  • ソフィア・コッポラの映画は音楽が心地いい。

  • ハリウッドで活躍する俳優ジョニー・マルコ(ステォーヴン・ドーフ)はロスにあるホテル”シャトー・マーモント”で暮らしている。そこへ前妻レイラが訪れ、しばらく娘・クレオ(エル・ファニング)と生活をともにすることになる。俳優としては順風満帆、一見華やかだった生活は、彼女の存在のきらめきで、くすんでいく—。

    やわらかな時間の流れる映画。音楽は心地がいいし、クレオがとにかく綺麗で可憐で魅力的。ジョニーが落ち込んでレイラに電話するシーンもいい。
    ジョニーは寡黙でどちらかというと流されやすいタイプなためもあってか、会話は少なめなので、英語の学習用としてはあまり期待しない方がいいかも。流れる時間がとてもすてきな映画なので、そんな時間を過ごしたい人にはおすすめ。

  • ホテル暮らしで浮名を流す、気ままな映画スターのもとへ、
    離婚で母親に引き取られた11歳の娘が転がり込んでくる。

    実に大胆で挑戦的な映画。
    さして起伏のあるストーリー展開ではないにも関わらず、
    ほとんどの場面にBGMを用いず、ロングショットの固定アングル長回しを多用、
    演者に意味のある科白らしい科白を吐かせなかったりする。

    正直、分かりにくさは否めないところだが、それ以上に、
    意図的に生み出された「間」が、空疎な人生観、それを憂う心性、
    父娘双方が、愛想笑いを浮かべながら、
    何とかして越えられない壁を越えようとするもどかしさを、雄弁に演出する。

    主人公と、主人公の駆る超高級なフェラリーとが切なくに重なる。
    ラストシーンは見事の一言に尽きる。

    ちなみに娘役はエル・ファニングは、ダコタ・ファニングの実妹だとか。
    ご両親、大したもんですね。

  • 他のレビューを読んで、合点!
    最初観たときは、どう捉えたらいいのか分からなくて、ずっと頭の上でプカプカ浮かせていた。
    ただ流れるように観ていたら、ほんとうに流れていってしまう。
    ソフィア・コッポラのセンスは、唯一無二。彼女独特の、欠けているうつくしさがある。

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