NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2012年 04月号 [雑誌]
- 日経ナショナルジオグラフィック社 (2012年3月30日発売)
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タイタニック、フラミンゴ、K2、仮面、ブラジル逃亡奴隷
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今年は、タイタニック号の悲劇から100年目に当たるそうで。
水深4000メートルの深海底に眠るタイタニック号。
氷山に接触してから沈んでゆくまでに、およそ2時間40分。
乗客は2208人。一体どんなドラマがあったんだろう。。。
とても読み応えのある特集記事でした!
仮面の特集も面白かったです。 -
もう5月号は出ているが、これは前月の号。
・タイタニック 沈没の真実
今年はタイタニックの沈没事故から100年目にあたるそうで、タイタニックと同じルートを通る追悼ツアーのニュースも目にした。
今号の表紙は海に沈んだタイタニックの船体の写真だが、2つ折りになっているのがなんとも奇妙。
・・・というか初めて見た。
海底のタイタニックの船内の写真とオリンピア号(タイタニック号の同型船)の同じ部分の写真が並べて掲載されているページが印象的。
一方が「死」
一方が「生」
何とも不思議な、というより不気味な感じだ。
ところで、タイタニック号にはただ一人、細野正文、という日本人乗客が乗っていたそうだ。
その人は、元YMOの細野晴臣の祖父との事。
ナショナルジオグラフィックのサイトに細野晴臣氏へのインタビューも載っている。
http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120330/304047/
(本人は祖父が亡くなった後に生まれているので、直接の面識はない)
それによると祖父に対しては「他人を押しのけてまで生きて帰った卑怯者」という中傷があったらしい。
非常時の判断を平常時の状態にいる者がどうこう言う筋合いはないだろう、と思ったが「時代背景」というものもあったようだ。
(幸い、映画「タイタニック」撮影時の調査の際、脱出時の祖父の行動を記録していた資料が見つかり、まったくの言いがかりだった事が証明された)
そう言えば、タイタニック号は当時「絶対、沈まない船」と言われていたそうだが、沈没した。
どこかの国にも「絶対、安全な”アレ”」が事故を起こした。
教訓になってなかったようだ。
・生き続ける仮面の魂
アフリカや黒人奴隷の子孫が住む地域に残る伝統的な仮面舞踏祭のコスチュームの写真を集めた記事。
単純にデザイン自体もユニークだが、仮面を着ける事で、外見も内面も普段と違った存在になる、というのが面白い。
演じているのではなく、「何か」になっているらしい。
日本の祭りでも仮面を着けた踊りを目にすることはあるが、それも「何か」になっているのだろうか。 -
仮面の魂とフラミンゴの写真が美しい。
女性登山家のK2登山、おもしろい。 -
タイタニック沈没の状況を最新の海中探査から解明していて、興味深い。潜水撮影された現在のタイタニックの光景に余りにハッキリ鮮明に映し出されておりビックリした。
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大特集のタイタニックより
『群生するフラミンゴ』
『生き続ける仮面の魂』
『ブラジル 逃亡奴隷の闘い』
の記事が印象深い。
フラミンゴ特集は、写真が秀逸。フラミンゴは未だ生態不明な点が多く、例えば片足で立つあのポーズもまだ解明されていないのだとか。
アフリカの仮面舞踏特集も写真がすごい。ユーモラスな仮面とコスチュームから、強い美と迫力を感じた。
ブラジルの逃亡奴隷の集落「キロンボ」の土地所有問題を巡る闘い。
涙しながら読んだ。今後どうなっていくのだろうか。 -
書評を読もうと新聞を開いたら広告が載ってたので、家庭内で借りて読了。特集がタイタニック号だったから。
映画『タイタニック』(97年の新しい方)を監督したジェームズ・キャメロン、ナショナル・ジオグラフィック協会付き研究者ーー による探査のおかげで、100年経ってようやく全貌がみえてきた、というのがメイン。
調査はせず遺物だけを回収し展示し莫大な利益を得、非難を浴び続けてきたRMSタイタニック社による、ラスヴェガス・ルクソールホテルの展示室の話題。経営陣が変わり、タイタニック号の専門家を雇い入れ、調査にも出資貢献するように方向転換したおかげで、キャメロンの調査技術が飛躍的に活かされたのらしい。
別添挟み込みで、キャメロンチームによる沈没時のシミュレーション図まで付いている。小型潜水艦による艦内の様子も。映画『タイタニック』そのままの位置に今も金時計が残っているスウィートルームにはぐらりとした。
伝えられてきたような静かなものではない凄絶な沈み方をしたらしき、海底4000メートルの水圧を受ける船の残骸のなかに、水差しとグラスがそのまま残っているなんて。
特集の最後には、この客船に乗っていた唯一の日本人・細野正文氏が、救出された船の上でニューヨークに戻るまでに認めたという手記も掲載。"On board R・M・S Titanic" =「タイタニック号にて」と印刷された備え付け便箋がとてもこの世のものに思えない自分なのだった。
彼の孫はなんと、YMOの細野晴臣。知らなかった。 -
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