孤島パズル 江神シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 作家となって二作目かつ学生江神シリーズの二作目。孤島という密室で殺人現場の密室もあるが。モアイ像については顔の方向と潮の干満についておよび犯人については直ぐに当たりはつくものの細かいところの説明は江神の推理を聞くまでは分からないな。やはり読者への挑戦状ものは細かくメモを取りながらでないと犯人探索という意味ではだめだな。ただエンターテイメントとしては楽しめた。婚約者を殺された礼子さんの気持ちを考えると切ない話だ。

  • 学生アリスシリーズ2作目。 新たにマリアが入った推理研の江神とアリスは、マリアの伯父が所有する島の別荘へ招待される。 そこには伯父の残した遺産のダイヤが、モアイが点在する島に隠されているという。 推理研のメンツをかけて見つけ出そうと捜索にかかるが、そこで悲惨な殺人事件が起きてしまう。 事件とダイヤは関係しているのか?また3年前の悲劇の真相とは? 有栖川有栖さんには1作目で心を掴まれ、この2作目ですっかりファンになった。 小難しい専門知識が必要なトリックではなく、論理的に理詰めされたトリックは大好きだ。

  • アリスシリーズ、この本も数年積読でした。月光ゲームを読んではまちゃった感じです。なんか古き良き時代(殺人が起きるわけだから「良き」はないけど)に浸れる感じ。すごいとびっくりするようなことはないし、犯人も薄々わかっちゃうのだけど、推理ゲームをやっているような気分になって、なんか楽しいというか面白い。

    ここまできたら第三弾「双頭の悪魔」ももちろん読みます!

  • 「南海の孤島で宝探しをしない?」
     英都大学推理小説研究会に所属する有馬麻里亜の呼び掛けで、部長の江神二郎と有栖川有栖は麻里亜とともに、有馬家の所有する嘉敷島に向かった。
     麻里亜の祖父は熱狂的なパズルマニアで、遺産となる5億円相当のダイヤを、この南海の孤島に隠したままこの世を去った。
     しかし必死になって探す遺族を嘲笑うかのように、辞世のパズルは解かれることなく5年の歳月が流れていた。
     喜び勇んで向かった嘉敷島には、有馬一族とゆかりのある人々が顔を揃えていた。しかし・・・台風に見舞われた2日目の夜、麻里亜の叔父と従姉妹が、宿泊する望楼荘で射殺される。それは連続殺人の始まりであり、3年前の麻里亜の従兄弟の死も・・・・・・
     事件の真相に迫る江神は、祖父の遺言となるパズルが事件の根底にあり、パズルを解くことが犯人に辿り着く術と結論し、壮大なパズルの謎と連続殺人事件に挑む。


     江上&アリスの探偵ものとして、この2人が登場する第1作である「月光ゲーム」から読んだ方がいいらしい。でもそんなことなど知らずに本を手に取ったわけで。
     別に、こちらから読んでも何の問題も無いと思います(多分)
     物語は、台風に襲われ外部と連絡が絶たれた所謂クローズド・サークルもの。の割には、登場人物たちに危機感が無い。一様に我関せず的な.こうゆう状況ってけっこう半狂乱な輩がペースを撹乱するのだが、そういうのもない。
     それはそれでベタな設定であるが、今回のメンバーはちと殺伐しすぎじゃないですか!?
     内容は充実して面白く、謎解きも練り込まれていて◎なので、もう少し緊迫感というか、人間臭さが出ていればもっと傑作になったんじゃないかなぁ。

  • 作中の「最初にピースを集める以外にパズルの解き方なんてありますか?」が『孤島パズル』というパズルとしての本作へのメタ的な言及になっていて、推理に必要なピースは作者自ら拾い集めて提示してくれるというとても丁寧な作り。あとは可能性を総当たりして論理的に組み立てていけば解ける、という感じで前作の様なちょっとしたフレーズを自分で拾わなくてはいけない作りが苦手な自分でも今回は解く楽しみを味わえた。犯人当てはもはやどうでもいい、むしろそこに行き着くまでの理屈を考えてくれよ!と言わんばかりの割り切った挑戦、いいですね。

  • そこまで衝撃はなかった。1番動機のある人がそのまま犯人だった。江神さん頭いいのになんで留年してるんだろう。マリアは戻ってくるのかな。

  • 前作と違って登場人物も多すぎず、最後まで楽しく読みすすめることができた。

  • 双頭の悪魔、女王国の城はなかなかの大作だったが、王道クローズドサークルと青春小説としてこちらも良作。伏線はだいぶ拾っていたが、ちゃんとパズルを組み立てられなかった。部長の推理シーンはどの作品も演出がいい。

  • 学生有栖シリーズ2作目。
    よくできていて面白かった。

  • そこまでトリックしてなかった。

  • 学生アリスシリーズの2作目。
    最近文庫化された、学生アリスシリーズの短編集を読んだせいで、懐かしくなって再読(電子書籍を購入)。
    やはり面白い、本格ミステリ。

  • 読書の何処に価値を求めるか。
    僕であれば如何にワクワクできるか、これに尽きます。
    ミステリの場合、今まさに読み進めているこの頁の内容が後の大変な伏線だったと思い返す時が来るのだろう、と解答編を想像するだけで心が踊る訳です。
    とはいえ始終それでは疲れるし飽きる。
    できれば程々に、例えば他の楽しい事に気を取られている中で、ふと思い出した様にワクワクを感じてしまうという風な、それ位が丁度いいと思うのです。
    本書はミステリの上に宝探し要素も加わって、ワクワクが倍加なうえどちらも"丁度いい"。
    最強の組み合わせに狂喜できます。

  • 2013/11/30

  • 日本語だと読むスピードが英語に比べて段違いに速くなるので、あっという間に読み終わった学生アリス2作目。またもワタシのトリアタマが大活躍。これも少なくとも3度目のはずなんだけど・・・いやもういいか。
    読みながら「?」とひっかかっていたところを解決の糸口にして全貌を解き明かす江神さん。解いていくロジックが見事でスッキリする。有栖川有栖はリリカルな作家だけれど、ロジックを重視するこのシリーズではそれほどその色が濃くないと思っていたのに・・・いやぁ、やっぱり随所にチラホラ。さすがアリス(笑)。でも楽しめました、大満足。
    しかしこのスピードで英語の本も読めるようになるのはいつのことだろうか・・・はぁ。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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