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- / ISBN・EAN: 4988102078492
感想・レビュー・書評
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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・ファン・トリアーが絵画のような映像といつものてぶれカメラ映像、そしてクラシックの音楽に乗せて送る終末SF。
正直言ってよくわかりませんでした。
でも、キルスティン・ダンストのあのキャラは彼女にぴったりだと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★~ 地球とメランコリア・・・死のダンス ~★
いやはやモーレツな世界終末映画です
かといって娯楽満載のスペクタクル映画じゃない
そこがいいな
こんな世の中イヤだ
地球なんか消えちゃえ
なにもかも消えちゃえ
・・・みたいな
プロローグとエピローグに惚れ惚れしました
美しい
天から鳥がポタポタ落ちてくるシーンでは
カエルが落ちてくるあの映画を思い出した
この作品のおかげでアンタレスという
赤い星の存在を知った
針金観測機で惑星のサイズを測っては
一喜一憂する様が可笑しくて真似したくなった
ラース・フォン・トリアー監督は鬱を装った
単に意地悪な天才狸親父じゃないかと感心する
2部構成 -
終末ものの映画ってありそうでないですね。やはり本当にこの世界が滅びてしまうという設定は、あまりにも救いがなく、興行的にも見込めないので、誰も作らないのでしょう。でも、おいらのラース・フォン・トリアー監督はそれに挑むんだぜ! そこがかっこいい!
この映画は二部構成になっています。第一部はキルスティン・ダンスト演じるジャスティンの結婚式と、そのパーティが惨めに崩壊していくさま、そして第二部はシャルロット・ゲンズブールのクレアを中心に描きますが、どちらも主役は惑星「メランコリア」であり、この星が物語の中で現われるたびに「トリスタンとイゾルデ」前奏曲が演奏されるのが印象的です。
そして、このメランコリアが接近していくたびに、最初はクレイジーだと思われていたジャスティンのほうが現実を直視して、しっかり者の姉のほうが現実から逃げていたことが分かる。その描き方がかなり容赦ないのがさすがトリアー監督です。
それともう一つ指摘したいのが、この映画では実は演技を撮っているカメラも役者の一人であること。全編がすべて手持ちカメラ(あるいは手持ち風)で撮られているのですが、そのカメラのぶれ方とか振り方とかは、きっと監督の指示によるものなのでしょうね。一種の振り付けがきっとあるんだろうと思いました。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」ほどではないけども、エンディングはちょっとメランコリーになりますよ。 -
その日はジャスティン(キルスティン・ダンスト)にとって、人生最高の1日になるはずだった。マイケルとの結婚パーティーは、いま、姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)と夫ジョン(キーファー・サザーランド)の豪華な邸宅で盛大に行われている。しかし、皆の祝福を受けながら、ジャスティンは激しい虚しさと気だるさに囚われていた。何かに絡みつかれたかのように、自らの感情をコントロールできなくなるジャスティン。そして、パーティーは最悪の結末を迎える。憔悴しきったジャスティンが、クレアとジョンの邸宅を再び訪れた際、惑星メランコリアは地球に異常接近していた。地球との衝突を恐れて怯えるクレア。しかし、ジャスティンはなぜか心が軽くなっていく感覚を覚える。彼女には全てがわかっていたのだ。そして、メランコリアが地球に最も接近する夜、ジャスティンはクレアたちと共に、その瞬間が訪れるのを待ち構えていた。それは「世界の終わり」が訪れるかもしれない瞬間--。
ラース・フォン・トリアーが、自身の鬱病の経験を元に着想した「鬱3部作」の1作。
映画の中では、何故ジャスティンが結婚式の最中に抑うつ症状が酷くなるのか明確に説明はされない。
ただ結婚式に参加した広告会社の上司やジャスティンの両親の発言から、仕事に対するプレッシャーや結婚生活に対する不安や両親の不和や自身に対する無関心すべてに耐えられず、壊れていくジャスティンの心情が、過眠や倦怠感のひどさなど鬱症状のリアルな描写で伝わってくる。
惑星メランコリアが地球に接近する中で、ジャスティンの心が軽くなっていくのが、希死念慮に囚われた急性期の鬱病の心情のようで怖いが、抑うつ状態の精神をメタファーにした映画としては説得力があるけど、救いもなくやりきれない後味の鬱映画。 -
鬱なアルマゲドン。ジャック・バウアー程度では滅亡を防げなかったか・・・
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惑星が地球に衝突して世界が滅びてしまうという、SFというより終末妄想な映画。しかしなぜか前半は、キルスティン・ダンスト演じる超自分勝手な花嫁が、わざわざ豪華な結婚式を開いた末にすべてをぶちこわすまでが、延々と続きます。周囲のみんなを不愉快にし、自分に破滅をもたらすためだけに、わざわざセレモニーをひらいたとしか思えない花嫁が、「世界で唯一生命が存在する地球は邪悪である」と悟るのにあわせるように、世界は滅んでしまう。
超豪華なキャスティングなのでつい期待しちゃったけど、花嫁の個人的破壊衝動と地球滅亡がどうつながってんのか、なぜ生命が存在する地球は邪悪ってことになるのか、なんで惑星は「メランコリア」って名前なのか、おそらくすべて監督の脳内では理由があるんでしょうが、あいにくそこまで彼の妄想には入り込めず。むしろ、惑星が衝突する瞬間の中途半端なリアリティの方が気になってしまいました。冒頭のうつくしいイメージ映像だけの方が、もしかして楽しめたかも? -
キルスティン・ダンストが出ているので見る。
最初のキルスティン・ダンストのウェディングドレス姿がとても綺麗だった。が、そのあと壊れていってからのやつれ具合が痛い。
緑に囲まれた邸宅は綺麗だが、登場人物は理解しがたい。惑星の接近におびえる姉妹? 不可思議な父母。しかも母はシャーロット・ランプリング。はちゃめちゃでシュール、という作りでもなく、なにかわけわからん。静かな音楽が効果的だなと思ったらワグナーの「トリスタンとイゾルデ」と最後に出た。
2011デンマーク
2020.4.12アマゾンプライム無料 -
ラース・フォン・トリアーの中でもあまりハマらなかった方
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披露宴でのジャスティンの行動は明らかに奇行だが、そこに至るまでのちょっとした違和感や不安、ストレスが蓄積されていく様が緻密に描かれているため妙に彼女に感情移入できてしまう。精神が徐々に追い詰められて息苦しくなっていく様と惑星の接近で酸素が薄くなる現象がリンクしているのは、実際に監督自身が鬱状態を経験しそのような感覚を味わっていたからではないか?
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あの美しきメランコリア。