Frankenstein (English Edition) [Kindle]

  • 2012年5月17日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 「洋書を読む会」18冊目

    読了者 neginohana

  •  飛び抜けて優秀な科学者Frankensteinが、生命を創造するという野望に取り憑かれ、ついに完成する。しかし、目を開いたその姿のあまりのおぞましさに、逃げ出してしまう。
     神経など細部を作るのに小さいと難しいので、普通の人間よりかなり大きい体にしたこと、墓場から死体をあさって材料にしたことなどから、そんな醜い姿になってしまったのだ。 
     それはFrankenstein自身のしたことなんだから、できた怪物について責任を持つべきだった。逃げ出すなんてありえない。

      私は映画などの映像でこの作品を見たことがない。そのせいかもしれないが、怪物に感情移入して、すっかり同情してし、フランケンシュタインの方に憤りを感じた。

  • 先日、英国ナショナル・シアターでの上演(の録画)を見たので、その勢いで原作も読んでみた。古典といいますか、古い話は、映画やその他メディアで、読んだ気になってしまうのがよくないところだな、と、今回改めて反省しました。怪物の名前がフランケンシュタインだと思っていたぐらいだし、そもそも人造の生命体を作った部分しか知らなかったという無知具合で、なぜそんな話が後世にまで語り継がれるのか不思議だったんだけど、四の五の言う前に読めば良かったわけですね。
    上記の上演の際、演出家のダニー・ボイルが、『これは創造主と被造物の関係性の物語』と紹介しており、まさにそれがこの話のエッセンスなのかと思う。原作はすべてヴィクター・フランケンシュタイン(創造主)視点で語られているわけだけど、被造物のたるクリーチャー(これを『怪物』と訳すのは個人的に納得がいかない)の苦悩は読んでいて涙が出そうだった。誰からも愛されることなく、受け入れられることもなく、そして未来永劫受け入れられることもない、じゃあ自分はなんでここに存在しているのかと、しかも自然に生まれたのではなく、意図的に創り出されたのに、と、そう考えるクリーチャーの哀しみが、あまりに痛切。
    いろいろな見方ができるストーリーだと思う。人間とそれ以外の線引きをどこでするのか(クリーチャーは人間なのか否か)、生命科学と倫理のバランスはどうとっていくべきなのか(これは職業柄なだけかも?)とか。そしてこの創造主と被造物は、どういう関係性がベストだったのかな。フランケンシュタインが最初にクリーチャーを捨て置かなければ、あるいはクリーチャーがもっと普通の容姿をしていたなら、そしてクリーチャーが別の本を手に入れて別の倫理観を見につけていたら?ナショナル・シアターでジョニー・リー・ミラーが演じたクリーチャーがあまりに哀切だったので、思考をいろんな方向に脱線させながら読んでしまいました。

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