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- / ISBN・EAN: 4571390727212
感想・レビュー・書評
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映画全編に漂う圧倒的な「敗戦」感……
これは史実勉強してもっかい見直したほうがそこここのネタがわかって面白いだろうなあ
最後のペーターとユンゲがなんかよかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヒトラーの最期は結構華やかに散ったイメージだったが、様々な人間模様があることを描いた作品で、心を打たれた。人が死にすぎて怖いので、星は減らしました。
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時代とは言え、トップを信頼して従っているとこんな感じになるんだな。周りも皆同じ方向を向いてるから逆風は難しいな。。。
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ヒトラーの多面性がわかりやすく描かれていたし、ヒトラーに最期まで付き従ったとされる人たちの内面や思惑にも触れていてよかったけれど、観ていて何度も日本の大本営や参謀本部のことが脳裏に浮かんできて、もんもんしてしまいました。
秘書のヒンゲは美しい女性ですが、男気、というか武士の様な強さ、がありますね、一生懸命。そんな彼女が「ほっとけない」と言った時の感情はよくわかる、と思ってしまいました。
ラスト(冒頭にも出ていますが)でヒンゲさん本人が「若かったことは言い訳にならない。目をしっかり開いていれば(自分は)気づけたのだ」という様な事を語っていて、重く響きました。 -
ヒトラーだけの最期の話というわけではなく、全面降伏までのヒトラーの側近たちの含めた群像劇。
ブルーノ ガンツ演じたヒトラーは今までま数々の役者が演じてきたような圧倒的な支配者といて側面ではなく、ソ連に追い詰められて裏切られ始めた弱さと人間味を帯びたヒトラーの姿を演じていて、この描き方に賛否両論あったのも無理はない。
まぁ、普通の人間らしい側面を持っていたからといって感情移入できるわけではないし、自分の側近達への労りの言葉と、女性に紳士的な優しい眼差しを与えるその一方で、思い通りにならないと突然癇癪を上げ、時にナチの為に戦う民間兵に対してゾッとするような冷たい感情と、ユダヤ人虐殺を肯定するような理想論を語る姿が、紛れもなく彼がサイコパスな支配者だったことを容易に想像させる。
でもそれよりもこの作品で恐ろしいのは、沢山の側近たちへがこのヒトラーの語る理想論を狂信的に正しいと信じ込んでいたことだ。
この物語を語った個人秘書ユンゲは今の時代こそヒトラーが怪物だったのだとインタビューで語っているが、彼女もまた家族を捨ててでもヒトラーと共に生きようと彼に忠誠を誓ったほどの信者の一人でもある。
包囲されたベルリンの中では様々な人間の業が渦めく。
脱出を試みるもの
思考停止するもの
快楽に興じるもの
追い詰められて心中するもの
などなど、、、
ヒトラーやその側近たちが地下壕に息を潜めその先行きを議論する間にその裏でヒトラーの信念を信じて「ヒトラー ユーゲント」として命をかけて防衛戦で戦う少年少女たちが使い捨てのようにされて命を失った事、そしてゲッベルズ夫妻の6人の子供たちのように親の思想によって訳もわからずに失われた幼い命が多数あったことに対してきっとヒトラーは生きていても何も感じることはないのだろう。
語り部となったユンゲは言った。
若かったから、知らなかったからでは許されない。自分が間違いなくあの怪物の片腕であり、忠誠を誓ってしまった信者であるという恐ろしい事実を語ることは勇気がいることだと思う。
ドイツの歴史の中で最大の過ちでもある足枷について、彼女が亡くなる前にすべて語ることがでにたことは良かったと。
因みにミサイルが発射された今日だから言う。お願いだあの北朝鮮のあいつ。早くこのヒトラーのように地下壕で追い詰められて自害してほしい。だれも迷惑かけずに、、、
ヒトラーを持ち上げるつもりは全くないけれど、彼はきっとヒトラーほどの自害するようなそんな覚悟もないのだろな。 -
狂気に満ちた統率者の最期とは…
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第2次世界大戦にて敗色濃厚となったドイツ帝国。総統ヒトラーは軍人や秘書たちとベルリンの地下要塞にこもり、戦局を見つめていた。そんなヒトラーを中心に愛人エマや片腕ゲッベルスなどのドイツ軍人たちを描いた群像劇。
登場人物たちの詳しい説明がなく、ちょっと不親切な気もするが、ヒトラー演じるブルーノ・ガンツの圧倒的存在感の前にはそんな些細なことは気にならない。ヒトラーが戸惑い、怒り、喚き、泣き、そして壊れていく。その迫力は圧巻だ。周囲の者も鑑賞側もヒトラーの溢れ出る感情を黙って見るしかない。
明らかに壊れているヒトラーだが、多くの者は彼への忠誠を維持する。戦争という極限状態で、考えることに疲れた者たちは進むべき道を照らしてくれるカリスマ、ヒトラーにすがるしかなかったのだろう。 -
コラ動画のあのシーンは若干にやにやしながら観ることになってしまった。心中してしまう一家が悲しい。間違った思想を正しいと信じて生きてきた大人の可哀想な最期。てかヒトラーの自決するのが痛いし怖いからって薬をのんで麻痺させてトリガーを引くという腰抜けっぷりはなんや
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ドイツ月間。
はぁー。つらいね…
現場で頑張ってる人がいる一方、上層部はどうしようもなかったり、市民でも健気な若人がいたりクソな奴がいたり。
病気のせいと戦局のせいでどんどん「マトモ」じゃなくなっていく総統。
一緒にいられることに幸せを感じてしまうエヴァ。
ゲッベルス夫婦が狂信的過ぎて怖い…
ヒトラーは、自分が死ぬのならドイツという国も道連れにするつもりだった、ていう史観が主流なんだと最近仕入れた。
「自分はドイツという国を導く総統、むしろ自分=ドイツ」とガチで思っていたのかな。
あくまで、国が第一。国民あってこその国という枠組みでしかないと思うんだけど、ナチスにとっては国>国民。だから、国のために市民が犠牲になるのは仕方ないって。
(書きながら、今の政権も国>国民に憲法変えようとしてるんだった、って戦慄した…)
最近観たドイツ映画で印象的な、あらゆる出来事を淡々と描いていく手法、観終わった後も重く残る…
パロディ動画で笑っていられる平和の尊さよ。