「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! (PHP文庫) [Kindle]

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  • PHP研究所
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感想・レビュー・書評

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  • 違和感無しには語れない不思議な理論、量子論についての入門書です。
    理解に苦しむ量子論はSF作品で多用されるだけでなく、我々の生活に不可欠な電子機器にも用いられているのです。
    基礎研究だけでなく応用までされているために空想や妄想ではありませんので、シュレディンガーの猫も受け入れるしかないのです。
    入門書とはいえ数式もそこそこ出てきますので、十分に楽しむためには予め基礎知識があるほうが良いと思いました。

  • とても分かり易く量子論を説明していると思う。バックグラウンドのない人はモヤモヤするかもしれないが、量子論とはこういう考え方の理論なんだと改めて納得させられた。随分古い時の書籍なのに量子コンピュータや量子暗号にも触れられており、先見性の確かさも感じさせられた。

  • この人の作風は、毎回よくわからないのですが、内容的にはすんなり入っていけます。ただ、物理的な難解さはありませんが、量子論って基本的に趣味じゃないと上手く読めないというか。でももう一回読んでみて良かったです。

  • 量子コンピューターの記事をよく見かけるので、量子論の基本を理解したく手にとってみた。
    適切に関連する量子論を理解したとは言えない、しかし量子論の基本的な考えの生い立ちとまだ証明できていない考え方が存在することに触れ、朧げながら量子論の感覚をつかめた気がする。
    また量子論に触れることで自らが好きな「時」に関する考え方、パラレルワールドに代表されるSF、そして将来に解き明かされるミクロとマクロの不可分なこと、ミクロの集合体である生命はいつ命に変わるのかも解き明かされるかもしれないとワクワクできた。
    自然界にある曖昧さや目に見えない世界にある真理の探究に心奪われる研究者に敬意を払います。

  • 量子論について分かりやすくまとめた本。タイトル通り。
    すごく分かりやすい。本当に。

    恐らく、我々が想像できないような複雑な式や概念を、こんなにわかりやすくまとめているのは凄い。


    自分的には、これを読んだ後だと、SF作品に触れるのが少し楽しくなった。
    並行世界だの、観測されない宇宙だなのなんだの、今まで聞き流していた解説が頭に入ってくる。
    グレンラガンにも理論ってあったんだね。


    量子論を大いに進歩させた、シュレディンガーが量子論を信じきれなくて、シュレディンガーの猫という想像実験をして反対していた話は好き。


    量子論について。
    観測されて初めて事象が確定する。凄い世界だ。

    また、量子論のきっかけとなった実験は、それ意味あるの?っていう細か〜い実験結果だった。

    真空にしたガラス管の中に、微量の気体を入れて放電すると、気体の種類ごとに(すなわち原子の種類ごとに)特有の光を放つことが知られています。この光をプリズムなどの分光器に通してそのスペクトルを分析する


    知らんがな、って感じの結果。でもこれコンピューターの発展にもつながる、大発見になる。どんな小さな発見でもバカにはできないし、科学って凄いと思う。なんというか人類の小さいけど確実な歩みの凄さすら感じる。「チ」を読んだ時の感動に近いかも。

  • 雰囲気だけわかった。シュレディンガーの猫は、パラレルワールドで理解することにする。

  • 2022/5/13

  • 量子論は”完成”していない科学論。本書を読んで、永久に完成しないんじゃないかと思ってしまった。
    何より、これをめぐっての科学者の(というか人間としての)すったもんだが気になってしまった。
    科学の進歩は、誰かが疑問を呈し、それに応えて仮説を示し、そして反対の説が出てきて……の繰り返しと感じた。人間の思考は偏りがあるし、バイアスもかかる。革新的な仮説はほとんど若い科学者から出ているが、後年に新しい仮説が出てきたら、その人たちの一部は反対の立場をとったのは、偶然だろうか。
    本書を読む意味とは違ってしまったが、これはこれで面白かった。科学のド素人だからそうなったんだけど。

  • 他の本で「光は粒であり波である」というものがノーベル賞もののすごい発見、ということは知っていたが、それがどういう意味かよくわからなかった。
    だって、普通に水面の波だって、原子という粒のあつまりでかつ波ではないか。
    それとも一粒が波といいたいのか? それではどんな意味か、まったくわからない。
    そう思っていた。そんな疑問を1冊かけて丁寧に解説し、解決してくれた。

    本書は、前者(粒の集まりが波の性質を持つ)の考えは違うと最初に明確に明言してくれている。
    量子は一粒が波の性質をもっているという後者が正しいらしい。
    これは数学的に証明された事実である、ということだ。
    ここまでは当時から大半の物理学者が認めた事実であり結論である、と。

    では、一粒で波である性質をもつということはどういうことか。
    それをアインシュタイン達物理学者は考えて論争した。
    そして、それは確率の波である、と。
    観測した時点で未来がひとつに収縮しただの粒になる波……ここが受け入れられない物理学者も多かったという。

    なんとなく物理の本を数冊読んでわかったようなわからないような、となっていた自分のような物理素人にも、
    これが量子論にちょっと興味がある人の1冊目でも両者におすすめできる良書。

  • 量子論について歴史を追ってできるだけ平易に書いてある本書。量子論について興味はあるが、難しいことはよく分からないという私には面白く読めた。これを読んでわかったことは、「量子論はやっぱりよく分からない」ということだ。自分の理解力のなさに少しヘコんでいたが、物理学者ボーアの言葉「量子論によってショックを受けない人は、量子論を分かっていない人だ」とあったのでそういうものらしい。今後余力があったら、各理論を詳しく掘り下げていく。

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著者プロフィール

立命館大学・大学院客員教授、ブレーメン経済工科大学客員教授。大学でのキャリア教育、国内外での学生インターンシップに注力中

「2012年 『楽しいキャリアデザイン(第3版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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