成長するものだけが生き残る [Kindle]

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  • サンマーク出版
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  • 〇人間というのは本来、成長するようにできています。成長がおぼつかないとしたら、それは外的要因ではなく、自分自身の姿勢や考え方に原因があるのです。
    〇成長するものだけが、生き残るのです。現状維持にとどまるものは、即、衰退に向かうです。
    〇人間はもともと「成長したい」という欲求を備えた動物である。
    〇人間はもともと「成長すべく」つくられた動物であり、成長ほど人間にとって重要なものはない。
    〇経営者が自分の企業を、もうこれ以上成長させなくてもよいと思ったら、そこで企業の成長は限界となる。
    〇さらに成長し続けるためには、目標を達成するたびに、すみやかにそれを上方修正し、そのことによって経営者の成長マインドを持続、強化していくことが必要になります。
    〇どんな人も組織も、成長意欲を失った時点から、やる気や活力が薄れ、能力の後退、創造性の低下へとまっすぐにつながっていってしまうからです。
    〇「成長の原理」は次の五つの原理から成り立っています。
     ①第一の原理 「創造・忍耐の原理」
     ②第二の原理 「成長限界の原理」
     ③第三の原理 「並列進行の原理」
     ④第四の原理 「条件適応の原理」
     ⑤第五の原理 「分離・再結合の原理」
    〇成長に不可欠な、一つの大きなキーワードを発見しました。それは「心地よさ」というキーワードです。「心地よさ」は、「成長の原理」の中心をなすロジックでもあります。
    〇付加価値とは、お客さまの「心地よさの度合い」であり、「企業の利益は、いかにお客さまの心地よさを満たすかによってもたらされる」
    〇「成長したい」という欲求に沿ってたえず自分を高めながら、心地よさを追求していくこと。それこそ、私たちが幸福をつかむための最良にして最高の方法なのです。
    〇成長しようという意欲をもつことが成長への第一歩である――これは「可能思考」ともいわれています。
    〇米国のシュラーという人は可能思考の条件として、次の四つをあげています。
     一、否定的な感情をなくし、自信と決意に満ちた人生を歩むこと。
     二、新しい考えやクリエイティブな提案を積極的に評価すること。
     三、好機を見つけて勇敢に挑むこと。
     四、むずかしい問題を「歓迎」し、否定的な要素を「建設的」に利用して、創造的に
    解決すること。
    〇人間の脳は、その人が成長しよう、成功しようと考えると、そのために必要な情報を多く取り入れ、それを成し遂げるための脳の神経回路が刺激されて、そこに『成功回路』のようなものが発達する。
    〇目標をもつと、脳の神経回路はその目標に合った回路に組み替えられて、活性化していく。 その目標を明確にし、脳にしっかりと定着させるには、それを実際に口に出して言ってみたり、紙に書き出してみたりすることが――小さなことですが――大きな効果を発揮するものです。
    〇私たちは具体的なプランを立てるまえにまず、「自分たちは何をすべきか、何をめざすのか」という大目標を定めることが大切です。
    〇目標を立てるときは、まず大きな目標を設定し、さらに中目標、小目標を立て、計画や目標の「大きさ」を絞り込んでいくやり方が有効なのです。
    〇成長物の成長の度合いは、それにかかわる人の創造力と忍耐力の積に比例する。
    〇ヘルマン・ヘッセは著書『シッダールタ』(新潮文庫)の中で、若き日のお釈迦さまが遊女カマーラに贈った、「書くことはよい。考えることはよい。賢明さはよい。忍耐はなおよい」という内容を紹介しています。
    〇忍耐力をつけるには、どうしたらいいのでしょう。
    第一に、明確な目標をもつことです。
    第二は、絶対やり遂げるという強い信念、願望をもつこと。
    第三は、自分のやっていることに自信をもち、計画をきちんと立て、知識を蓄えること。
    第四は、強い意志力や自制心をもつことです。
    〇素直とは従順とは違います。人に言われるがままに従うのではなく、人の話をじっくり聞き、意見が異なっても、「オレとは違う」とむげに排斥せず、いいところは 躊躇なく吸収して、自分の成長に生かしていく柔軟性のことです。
    〇広告チラシの裏側をメモ用紙に使ったり、コピーの裏側にまた別のコピーを重ねるような節約も、社員の創造性の発露を邪魔するマイナス効果しかありません。
    〇「心地よさ」のあるところに成長は生まれる。
    〇どれだけ高いレベルで自分の心地よさを満たしてくれるか。それが最大の購買動機となっているのです。
    〇「商品の価値=製品の価値×サービスの価値×情報の価値」
    〇利益追求やコスト削減だけを目的とする企業活動は、内向きで自己中心型にならざるをえず、そのような姿勢は結局、自分たちの心地よさ優先で、肝心のお客さまの心地よさ軽視につながるのです。
    〇総務部や人事部などの間接部門は、何よりまず「社員の心地よさ」を実現する努力をしなくてはなりません。
    〇仕事のできる人は、連絡においてもスピーディでムダがありません。約束の時間に遅れないのはもちろん、打ち合わせの終わりの時間もきちんと守る。
    〇服装は本来、自分の心地よさだけを満たすために着るものではありません。相手に不快感を与えないため、相手の心地よさを損なわないために着るものなのです。汚れた服を着ていれば相手に不快感を与えるし、しょぼくれた格好をしていれば、不景気なイメージを与えてしまいます。
    〇「成長の原理」の第二の原理である「成長限界の原理」です。
    〇なぜ限界がくるのかという理由ですが、これは外的条件と内的条件の二つに大別されます。外的な条件や環境にそぐわなくなったために成長が止まってしまう場合と、成長物自らが内的な成長意欲を失ってしまう場合の二つです。
    〇すぐれた人間、伸びる人間は自分の限界をわきまえているものです。先に「壁」があると知っているのと知っていないのでは、事業の進め方やその速度、取り組む姿勢、創造性などに大きな差が出てくるのです。
    〇成長は直線を描かない、けっして最短距離を進まない。このことをあらためて肝に銘じるべきです。
    〇現実の世界で起こるすべてのことがらは、一つの原因から一つの結果が出てくる代数学的な世界ではなく、いくつかの原因が重なり、さまざまな結果が生まれる、多様な複雑系のかたちをとるのです。
    〇仕事も遊びも人一倍で、オンとオフの緩急やメリハリがきく。たまに多少のハメを外して、上役に意見したりタテをついたりもするが、一方で部下の面倒見がよく、異分野の人間とも 臆することなくつきあう人脈や情報が豊かな人間。こういう乱流型の人間は間違いなく伸びます。
    〇まったくのアドリブでもありません。話のバージョンやパターンを事前にいくつか用意しておき、そのつど最適なものを選んでいくのです。その意味で、デタラメ度や自在性というものは周到な準備に支えられているものです。
    〇「限界利益の理論」といって、その製品単品では赤字でも、他の製品の利益でそれをカバーし、トータルで黒字になるようにちゃんと計算されているのです。つまり、よく売れる商品は原価割れ、赤字覚悟でどんどん数を売り、売上高のアップにつなげ、その売り上げで最低限、他の商品も含めた全体の固定費を確保する。そしてもう一方で、原価の安い、すなわち利益率の高いものを売り、儲けはもっぱらこちらで稼ぐ。
    〇成長するには、物事を同時に進める習慣が必要なのです。限られた時間、限られた人生で多くのことを行い、より成長するためには、同時に事を進める必要があるのです。
    〇一流企業がやみくもにニッチ事業やアイデア商品に手を出すのは「悪手」というべきで、長い目で見ると衰退要因をつくりかねません。
    〇「仕事や事業を必ず並列でする」こと。
    〇多くの企業の盛衰を見てきた経験からいうと、口やかましい経営者や上司がいる会社は伸びません。やわらかい成長思考をもって謙虚に学び続ける人や組織だけが、自由な発想やすぐれた創造力を身につけ、厳しい競争にも打ち勝つことができる。限界を超えてさらに成長し続けることができるのです。
    〇忙しい人ほどいい仕事をしてくれる。
    忙しい人はすなわち仕事ができる人で、だからみんなが仕事を頼むのです。するとよけいに忙しくなる、という仕組みになっているわけです。
    〇変化に柔軟に対応できる人、外的条件に自在に適応できる人。そういう人間だけが成長する資格をもっているのです。これが「成長の原理」の第四の原理である「条件適応の原理」です。
    〇「外的条件の変化に内的条件を過不足なく適応させたとき、そこに創造と成長が生まれる」
    〇組織は隆盛したら必ず、それと同じ理由で衰退するものです。以前の外部条件に適応したから大きく成長してきたのですが、そこにあぐらをかいて外部条件に適応する自己変革をおこたれば、たちまち、それまでの有利は不利と転じて不適応の烙印を押されてしまう。
    〇人間は基本的には怠け者ですから、リスクがないと行動への動機づけをいちじるしく欠いてしまうのです。
    〇創造的人間に共通して見られる特徴は、「人によく会う」という点です。成長する人は開放的で、わけへだてなく、どんな人にも気楽に会おうとするものです。とくに老いてもなお創造力豊かな人間は例外なく、若い人と会うことを好みます。
    〇胸襟を開いて親しく交流する――それを自分の役割とも楽しみともしています。「人」は財産にこそなれ、けっしてムダや損にはなりません。

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