ジェーン・エア [DVD]

監督 : キャリー・ジョージ・フクナガ 
出演 : ミア・ワシコウスカ  マイケル・ファスベンダー  ジェイミー・ベル  ジュディ・デンチ 
  • Happinet(SB)(D)
3.52
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感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953042841

感想・レビュー・書評

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  • かつて一度挑戦し、ありふれたショットに15分くらいで寝落ちして挫折。
    まず原作を読んで今回、懲りもせずまた観てみた。
    映像はさておき、以前よりは楽しめた。

    ジェインが悲しみに暮れ、ロチェスター氏の屋敷を出て荒野をさまよい、死にかけていたところを牧師セント・ジョンに助けられる場面を結節点として編集がなされている。
    物語でいえば、いよいよクライマックスに向かっていくところだ。無難。

    ジェイン役は、ミア・ワシコウスカ。これはありだと思った。ジェインはとにかく魂の強い女性。そしてあまり華やかではなく、伯母のもとで過去に虐げられ、孤児として育った過去をもつ、その感じがよく出ている。

    原作が良すぎてちょっと負けてる。
    というか、そもそも『ジェイン・エア』はそうして毅然と振る舞うジェインの内面では、じつは様々な葛藤が生じている、そのコントラストが見どころなのだけど、映画になると心は映し出せないからよほどの工夫がいるだろう。
    欲求不満でまた原作を読みたくなってきた。

  • 家族を失い、引き取られた先でも、寄宿学校でも不当な扱い。
    ようやく自立して、家庭教師として働けるようになり、
    そこで出会うのは気難しい男爵・・

    あらすじには「ジェーンの清らかな魂に惹かれ、やがて二人は・・」みたいに書かれているが、
    たとえばジェーンのどういう姿、たたずまい、魂、性格に惹かれたんだろう。。

    なんとなく空気感はわかる。分かるけどジェーンの何がそんなに
    男爵を魅了したのか分からない。

    個人的にはあどけない、化粧気のない、ちょっと幸薄そうな顔が好きだけど、そういう問題じゃないのよね・・。
    立場に関わらず、自分の主張と権利をはっきりと言える正しさ?
    女としての媚を全く売らず、一人の人として対等に接する態度?
    礼儀ただしさ?十分な教養と知性?

    こうして並べると十分か。。
    私には、ジェーンのような生い立ちはないが、大人の自立した女として
    彼女から何を学べばいいんだろうかと考えさせられる。
    そして今も答えが見つけられない。
    これをみて見つけられない時点で、私がそれを持ち合わせてない、理解してない証拠なのかな、、
    いつか自分への何かのヒントになればいいなと思って、頭の引き出しにいれておく。

  • ミア・ワシコウスカが好きなのでずっと観たかったのだけど
    つまらない危険性大だったので後回しにしてました。
    スターチャンネルで放映されたのでアイドル映画として鑑賞。

    「もしや・・・」と思っていたのだけど、原作は有名な古典小説だそうで
    何度も映画化されていた。疎いので全然知りませんでした。
    そんな僕ですが、映画を観ただけで理解できた点と理解できなかった点、
    そこで映画の価値がだいぶ決まってくるのかなあという感じ。
    ちゃんとしたレビューは、原作を読まれてる方のを参考にしてください。

    「つまらないかも・・・」と思ってたけど、恋愛映画としては楽しめました。
    ロチェスターの気持ちとのラブコメ的勘違いと、ジェーンが感情を言葉にしない点。
    反面、ジェーンの内面の変化は唐突すぎ。
    感情の爆発は理解できるんだけど・・・ここのとこのミアの演技はよかったです。

    ●原作知らなくても理解できた点
    ・作中の年代がヴィクトリア朝であること。ここは美術や映像が美しい効果大。
    ヴィクトリア朝でも初期の方みたいですが、あの時代の光と闇の部分は伝わりました。
    ホームズなんかを読むと、大概そんな感じなので。
    ・有名だとは知らなかったので途中ミステリなのかと・・・(笑)。
    ここの要素はテーマにあんまり関係ないのでベタなんですが、
    ベタだから「あー古典なのか?」と。
    古典ミステリとしてもそれなりに楽しめました。

    ●原作知らないと理解できない点
    本国では有名な小説なので、「知っていることが前提」の映画ですけど
    全体としてテーマになってる部分はやっぱりあまり伝わってこない。
    なんとなくはわかるんだけど。
    ひとつは女性の地位と階級社会について。
    もうひとつはキリスト教。声が聴こえたり、ロチェスターが最後ああなるところ。あれは代償ってことなのかなと。
    セント・ジョンが結局生臭坊主なんですけど、そこが大事なんでしょうね。
    「真の信仰心とは?」ってことだと思いました。

    それと、印象的なシーンはジェーンが地球儀を使って大英帝国を解説する点。
    ジェーンは女性なので海外に行きたくても行けない。
    見てもないのに見てきたかのように、養女に知識を教える。

    この場面が原作にあるのか不明ですけど、
    原作者のシャーロット・ブロンテが牧師の娘なのと、
    姉妹・弟と空想にふけってアメリカ大陸の架空の国の話を作ったりしてるので
    なにかしら関係あるんじゃないかと思います。

    調べたのだけど、リチャード・メイソンは証人になるため、
    確認するために来たのかな?よくわかりません。

    あと、全然わかんなかったのが「容姿は関係ないと言うべきでした」
    みたいなセリフのところ。
    あれは原作知らないとまったく意味がわからんよ!!(笑)
    普通に美男美女だから、意味が伝わりません。


    キャストについて。ジュディ・デンチはだいたいこういうのによく出るんですが、
    この家政婦さんの存在にホッとしますねー。
    養女と三人でご飯食べるとこなんか、三人とも血が繋がってないのに
    (家政婦と養女は一応遠縁ではあるんだけど・・・)
    祖母と娘と孫のようで微笑ましい。
    暗い話のように思えますけど、随所でクスッと笑えます。

    あと、ジェイミー・ベルがすっかり大きくなって・・・
    コテコテのイギリス人顔になってるのでとても良い感じです。
    ポン・ジュノさんの『雪国列車/スノーピアサー』に出るんですが、
    公開は来年2月に決定したようですね。楽しみ。

  • 前妻を閉じ込めていた貴族・・・という予告をやっていたためサスペンス色でも強いのかと思いましたがそんなことはなく。
    高潔で自分の正義に従う女性ジェーン・エアが、その性格の時代との合わなさに生きづらい人生を送り、本当の恋に出会うもそれも巡り合わせの悪さのために失くしてしまう、というお話。有名な古典らしいので、内容くらい知っているだろうという前提の予告だったのかな。

    時代との合わなさに、と書きましたがジェーンの他者と自分両方への厳しさ、心の強さは現代においても珍しいくらいのタイプに映りました。
    自分はこうは生きられないなあと思いつつも、嫌味な感はなく、相手へのてらいのない返しは見ていて気持ち良かったです。
    「すみません、容姿は重要ではないと言うべきでした」は好きなシーン(お互いに不美人は嘘つけと思いましたがw)
    ロチェスター氏は気難しい顔で出てきましたが、ジェーンとのやり取りでわりとすぐに子供のような面を見せていて、そちらの方が印象が強いです。気難しさや粗暴な態度なんかは、深く残っている子供のような心の現れ方のひとつなんだろうな、と感じ、だんだんかわいく見えてきます笑
    怒って銃を撃ちまくるシーンが一番子供っぽかったなという印象。

    舞台背景、セット、登場人物の服装などがとても凝っていて、見ていてとても楽しかったです。ストーリーがきちんとしているので十分に背景を楽しめます。ジェーンの美しさも。

    蛇足ですが、少女萌えとして女子寄宿舎のシーンがとてもいいさじ加減でとってもよかったです・・・。
    きれいに現実の残酷さと少女同士の触れ合いが見れました。

  • ヒロイン役のミアが質素なのですが華奢で不思議と魅力があってラストまで見られました。

    淡々とした映画なので、かなりその気にならないと観ているのが辛くなります。

  • 永遠の僕たちのヒロインとは知らず、映画版が気になっていた。ミアワシコウスカはとても魅力的で心の表現がとてもいい。静かに燃える嫉妬の心や哀しみ、愛を魅入ってしまうくらい素敵にした。この女優さんのファンになりそう。ジュディデンチは一歩下がって作品を魅力的にしますね。すきです。

  • もみあげのせいでジェイミー・ベルだと気付かなかったよ…不覚…

    普段は無表情なのに悲しむ時は本当に悲しそうに泣くジェーンに(というかミアに)引き込まれたようで、ラストパートでちょっと泣いた。バッドエンドじゃなくてほんっとーに良かった…

  • 伯爵との言葉の掛け合いが絶妙で面白かった。

    「高慢と偏見」見た時も思ったけれど、女性を押さえつける文化はクソ食らえだと思いました(口が悪くてごめん)

    伯爵、女性が発狂する原因を間接的に作って置いて「俺は結婚したくなかった」とか何なんだと思う。
    妻も賢婦ではなかったとしても、この夫婦(ジェーンは除く)二人共気遣いが足りなかったんだな。
    最後の方に言い合いしてた男性もジェーンを好きなら愛を請えばいいのに「結婚しろ」という上から目線で高慢さにがっかりした。


    身分が低くても、凛とした性格で生きていれば何らかの答えは見つかる気がした。

    普通、出奔後のシーンはいらないと思われがちだけど、この作品ではそれが必要な遠回りだと納得出来たのであって良かった。

  • ジェーンもロチェスターも美貌の持ち主ではないというのが原作の設定だけど、映画化するときはほんとにどっちも冴えない容姿だと、華がないからね、今回はロチェスターが美男子。これでハンサムでないと評価するジェーンって何様?と思える。ミアのジェーンは美人過ぎないのはいいけど、ちょっとおとなしい感じ。原作では不屈の精神の持ち主で、文学史初の自分から告白するヒロインなんだから、もうちょっと気が強い感じが出ると良かったな。
    それにしても、まんべんなく原作を盛り込もうとした結果、ダイジェスト版みたいになってしまった。寄宿舎での親友ヘレンの死も、アデルを養育する訳も、なぜメイスンがやってきたのかも、映像だけでは理解不能。特にジェーンとロチェスターの会話や、恋の駆け引きが省略されすぎて、二人がなぜ愛し合うようになったのかも謎。
    妻がいたことも予告編で言っちゃってるってことは、物語は知った上で映画を楽しめよ、ということ?
    そもそも製作する意図が謎の映画であった。

  • (英語版)ジェーンが嵐の中泣きながらあてもなく逃亡しているシーンから始まるのがすでに秀逸。その後、すでにはっきりした意思を持つ幼少期が続くから、なんかすごいことがあってあんなに泣いてたんだろうなと、自然に想像がつく仕組み。過去と現在が何度か交差しながら話が進むのに、混乱も違和感もなく、わかりやすい。
    はじめの雨のシーンもしかり、ジェーンと結婚式を挙げる際にある秘密を抱えているために苛立ち、始終そわそわしているロチェスター卿、大雨の日に誰かが訪ねて来た時に、ロチェスター卿だったらと思ってしまうジェーンの様子など、役者の無言の演技の部分がすごい良い。ラストシーンのロチェスター卿のヒゲがすごく伸びていたのもリアルで◎。

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