うさぎとマツコの往復書簡 [Kindle]

  • 毎日新聞出版
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感想・レビュー・書評

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  • マツコと、マツコが「一番信用できる人間」だと言う中村うさぎの往復書簡をkindleで読了。
    二人の文章を初めて読んだが、どちらもとにかく上手い。考えてみれば、中村うさぎはラノベで鳴らした作家だし、マツコは元編集者。読者を引き込むことはお手のものなのかもしれない。ただ、そんな読みやすい文体で書いてあるが、内容はかなり濃い。二人が一切虚勢を張らず、赤裸々に自己の存在意義について語る内容は、ほとんど哲学書。悩んで迷って人とは違う道に歩みを進めてきたが、それは二人が正直に素っ裸で生きてきたことの何よりの証し。「天国は、地獄の真ん中にあったのよ!」なんて強烈なセリフを吐ける人は他にはいないだろう。

  • 手紙のようなおしゃべりのような文体でサクサク読める。女性議員に対する評価の話から発展する、男性差別・女性差別についての分析が興味深かった。2人の仲が良すぎてちょっと気持ち悪いところもあるけど。笑

  • 「アタシは結婚していようがしていまいが、子どもがいようがいまいが、人生ってのは孤独との戦いで、孤独から解放されることはないって思ってる。(マツコ)」
    ・・・いちおう断っておくと、私の性別は女性ですし、中身も女性です(笑)
    でも、私自身、結婚はしているものの子どもはなく、夫はいるが現在諸事情により夫以上に働き稼いでいて、母ではないけど男でもないし?女って言えるのか?妻ってもんでもないような・・・そんな感覚があるんですよね実は。

    そういう意味で、依存症のうさぎさん、女装人生のマツコさんとは同じとは言わずとも、私も「通常の女を全うしていない」ような感覚に、心当たりがないわけではないんですよ。マイノリティって思いたくないけど、そうだよなとも思ってます。
    「幸せになる条件って”主観”という覚めない夢の楽園に安住していられるかって話だと思う」
    依存症と女装癖・・・自分たちを(化け物)と呼ぶ二人の「生きる価値?いや意味って何?私は探し続けるよ。」メモしたくなる言葉がたくさんあ

  • メモ

    p18 人生ってのは孤独との戦いで、多かれ少なかれ人が孤独から解放されることはないって思ってる(マツコ)

    p26 「あの感動、忘れない!」なんてよく言う人がいるけれど絶対忘れる。リアルな実感はあっという間に摩耗し、目の前のちっぽけな喜びや悲しみに振り回されてしまう愚人に成り果てる
    p27 でも「忘れる」ってことは、特効薬でもある。いつまでもリアルに憶えていたら、生きていられなくなる(マツコ)

    p88 もっとみんなメディアを疑うべきだと思うメディアは作為的にショーアップしたものを表に出してるってことを自覚したほうがいい。(マツコ)

  • これも無料だったんだけどこれはそんなに申し訳なくは思わなかったです。

    いやま自分について語ってるところはそんなに悪くないんだけど社会や政治について言及してるパートの底が浅すぎてもうね、特に中村うさぎの方。

  • 面白かった。マツコはキワモノなんだが、ただのキワモノじゃない。考えるキワモノだ。

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著者プロフィール

1958年2月27日生まれ。
エッセイスト。福岡県出身。
同志社大学 文学部英文学科卒業。
1991年ライトノベルでデビュー。
以後、エッセイストとして、買い物依存症やホストクラブ通い、美容整形、デリヘル勤務などの体験を書く。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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