本は10冊同時に読め!―――本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫) [Kindle]

著者 :
  • 三笠書房
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感想・レビュー・書評

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  • 自分にとって最後まで読む価値のある本はそれほど多くないと考えている。読める本のうちの何冊が自分の血肉となるのかを考えてみれば、あまりピンとこない本に最後まで付き合っていく気はなくなる。読書が好きで大量の本を読む読書家は、そのようにしてうまく本を読み飛ばしている人が多い。読書があまり好きではなく、読むのが遅い人ほど、1冊1冊を丁寧に読む。1冊1冊を丁寧に読み込んでいくのではなく、自分にとっての必要な情報以外は読み捨てていくつもりで臨まなくてはいけない。途中で読むのをやめても罪悪感を抱く必要はない。読書は授業で使うテキストを読むのとは違うのだ。自分にとって有益な情報が手に入れば、それでいい。

    先進国のホワイトカラーの3分の1はクリエイティブな職業に属していると言われている。クリエイティブクラスの人間に求められるのは、アイデア力、実行力、問題解決力、コミュニケーション能力である。あらゆる仕事に対して「なぜ、どうして」と疑問を投げかけ、常に工夫、改善していける人だけがクリエイティブクラスになれる。

    本を読んでいない人間の話題は、スポーツの話、テレビの話、飲み屋の話、女性の話、金儲けの話が中心である、ユーモアがわからず、ダジャレを言えばいいと思っているような低俗な輩である。

    0.2パーセントの支配者層が、のこりの99.8パーセントの人を経済支配するために、社会情勢を読み解き、政治の動きをとらえ、最新の経済ネタを仕入れているのだ。

    自分の頭で考えるには、そのための材料として知識や情報が必要になる。

    挫折や絶望したときに、どう立ち直ればよいかを知るほうがよほど大切だろう。人間関係で悩んだとき、自己嫌悪に陥ってしまったとき、どこに解決の糸口があるのかを探る力を身に着ける方が、よほど生きていくうえで役に立つ。
    質のよい情報を集めるには、知識を有効活用できる能力がなければならない。それには理想や思想、哲学が必要である。多くの本を読んでいる人ほど、自分なりの思想や哲学を築き上げられる。つまり、読書家ほど質の高い情報を集められるようになっている。

    仕事の幅を広げ、仕事のためのアイデアを生み出すのは、一見、仕事には全く役に立たなさそうな、今の仕事とは関係のない本だ。(雑誌は最適?)

    読書をする時間を作りだすにはどうすればいいのかというと、答えは簡単だ。今見ているテレビの時間を減らせばいいだけである。(現在でいえばネットの時間?)
    3倍の年収をもらっている人間は、ビールを飲んで枝豆をつまみながら野球中継を見ている時間があれば、まず本を読む。読書がどれだけ人生を豊かにするのかを知っているからである。

    1を読んで10を知る本の選び方
    本のタイトルと帯のキャッチコピー。面白そうなタイトルに目が留まったら、次は目次にさっと目を通す。目次だけでその本の内容は大体わかる。目次をみても何も感じないなら、その本はそれ以上読む価値はない。目次をみて2つ3つの見出しに目が留まったのなら、前書きを読む。どの本も前書きに一番力を入れ、本で一番伝えたいポイントを書いている。前書きを読んでもピンとこないなら、本文は読むに値しない内容だと判断できる。この方法で5冊くらい立ち読みをし、気になった本だけ買って帰ればそれほどかからない。キャッチコピーが面白いと、中身も面白い確率が高い。逆にキャッチコピーでグッとこないような本は、編集者も力を入れて作っていないと思う。そういう本を読むのは時間の無駄である。本を読むときに3色ボールペンを使うなど言語道断だ。その調子で本を読んでいたら、一冊読み終えるまでにどれだけの時間がかかるのだろうか。暇な人しかできないだろう。料理の本や旅行の本、着物の着付けの本、陶芸の本、文楽の見方の本、釣りの本、スキューバダイビングの本など、何でもいい。自分の趣味を広げるために、片っ端から読むと良い。やらないから読むのは無駄と決めつけるのはもったいない。意外と役に立つ場面は出てくるものである。

    読書とは、過去と未来を読み解くための道具である。読書をしない人には、今現在しかみえない。
    だからちっぽけな常識にとらわれて人生がいきづまってしまう。思考力も想像力も決断力も、柔軟性も将来性もすべて読書によって養われる。それを知っている人は、既に普通の人の何十倍もの本を読み、どんどん先を歩いているだろう。読書をすればするほど、人生のあらゆる可能性が広がるのだ。知恵が無ければ、何事もうまくいかない。挫折してしまったとき、決断すべき時、新しい一歩を踏み出したいとき、あらゆる場面で生きる知恵を与えてくれるのは本である。

  • 強要したい。

  • 「超並列」読書術とは1冊ずつ本を読むのではなく、場所ごとに読む本を変えて1日の中で何冊もの本に目を通すという読書術。読む本はバラバラのジャンルの方がいいらしい。
    複数の本を並列して読むことで常にモチベーションや集中力を維持したまま読書ができると。
    確かに..と思う話もあるけど、これは読書スタンスや性格によっては難しい気がするなぁ。
    読み飛ばすことは早く本を、たくさんの本を読むのに必要かもしれないけど私は全部目を通したい派。
    著者は本に線を引くことは無駄だと言っているけど、このに本もいっぱい線があるんだよなぁ..

  • 成毛さん流の本との過ごし方が書かれている本です。

    成毛さんの本は何冊か読み、歯に衣着せぬ物言いで気持ちがいいなと思っていましたがこの本もまさにそうです。さらには「社長になった日に元上司のクビを切り、その日のうちに組織を改変して3年間その体制でいくと宣言した」とあって流石だなと思いました。

    ・ノウハウ本ダメ
    ・金持ち父さん、貧乏父さんが本棚にあるようではダメ
    などまさに「私のことやん」的なご指摘が多くありました笑

    「本は10冊同時に読め!」とは、「人と同じことをしていたら人と同じままだよ」ということでした。同時に多くの本に触れ、いろいろな角度から刺激を受け、それを仕事や生活に活かす、それが大事だよと。

    ・読書メモは取らない
    ・大事なことは自然と頭に残る
    ・メモを取る時間があったら本を読め
    ・ぶっとんだ本を読め
    ・本は最後まで読む必要はない
    など、なるほどなと思う点が多数。

  • 速読
    年間にたくさん本を読む人の読書術を知りたくて手を伸ばした1冊。
    以下の部分は参考になった。
    ・本は全部読む必要はない。自分の必要な情報が書かれていそうなところを目次で目星をつけて、そこをじっくり読む。
    ・ジャンルの違う本を同時に数冊読む。

  • かなり過激な本。みんなと同じことをしていては「庶民」で終わる。「庶民」から脱するには、様々なジャンルの本を10冊同時並行で読めという主張。ただしベストセラーや自己啓発は論外、文学作品ですらほとんどは読む価値がないらしい。

    本棚に「『○○ができる方法』『○○力』のようなタイトルの本が並んでいたら、『私はおバカです』といっているようなものである」という。笑える。確かに自己啓発書は恥ずかしい。買っているところや読んでいるところは誰にも見られたくない。でも、悩んでいる時なんかは読みたくなるのが正直なところ。

    好き嫌いの分かれそうな本だと思うが、ダメなものはダメときっぱり書いていて、著者の覚悟が伺える。

  • やや、庶民に対する語気が強い。ベストセラー本を読むことを断罪するかのような言いぶりだが、人それぞれでいいじゃないかと思う。

    おすすめ本リストは大変参考になった。

  • 本を読む楽しさ

  • P16
    本のジャンルやテーマによって
    刺激される脳の部位が異なる

    P18
    「超並列」読書術

  • かつて紙の本で読んでKindleアンリミテッドにも登場していたので登録。読書意欲がわく良書。

    再読はまだ始めていないが、かつての思い出から星五つで登録。超おすすめ本。

    再読中。確かに面白いが、二極化とか庶民などというキーワードがちょっと挑戦的に感じる。かつてはそれがツボにはまって読書のモチベーションになった模様。今も刺激を受けるが、月給取りの中での二極化&庶民という枠に気付く。勤め人としての枠から離れた私だからこそ気付いた事かも。

    読了。再読では星四つ。年を取って読んでみると、初読時の感動した個所が、若さゆえの感動であったり、著者にあおられたり扇動させられたりした個所であるところもあり、自分の若さをなつかしく思い出した。

    著者は、私見では、グローバリスト側の役目をはたしているひと。読書についても、面白い面もあるのだが、結局読者よりも出版業界の為になるような宣伝活動をしている感じがする。

    面白くはあるが、気をつけて読みたい著者。

    下記にハイライトした個所をコピペ:

    27
    黄色のハイライト | 位置: 53
    本は 10 冊同時に読め!/目次 はじめに――人生に 効く「超並列」読書


    黄色のハイライト | 位置: 57
    第1章    仕事も生活も劇的に変わる!   「速読」かつ「多読」の読書


    黄色のハイライト | 位置: 76
    第2章    一生を楽しみつくす読書術    人生は、読書でもっともっと面白く


    黄色のハイライト | 位置: 96
    第3章   「人生を楽しむ力」と「読書量」    忙しい人ほど本を読んで


    黄色のハイライト | 位置: 116
    第4章    まずは「同時に3冊」から!    実践!「超並列」読書


    黄色のハイライト | 位置: 133
    第5章   「理屈抜きで楽しめる」読書案内    私はこんな本を読んでき


    黄色のハイライト | 位置: 150
    おわりに――本は「人生を楽しむ」知恵の宝庫で


    黄色のハイライト | 位置: 213
    読書が好きで大量の本を読む読書家は、そのようにしてうまく本を読み飛ばしている人が多い。読書があまり好きではなく、読むのが遅い人ほど、1冊1冊を丁寧に読むので


    黄色のハイライト | 位置: 279
    騙される人は、情報を組み立てる力がないから騙さ


    黄色のハイライト | 位置: 286
    だからこそ、情報を能動的に取捨選択し、組み合わせていく「超並列」読書術が効く。ただ情報を鵜呑みにするのではなく、そこに懐疑的な目を向けることができるので


    黄色のハイライト | 位置: 344
    中国に進出した日本企業の多くは経営に失敗し、撤退している。中国人を幹部として迎えると、同族を採用して一族で会社のお金を使ってやりたい放題をするので食いつぶされるのだという。表に出てこないだけで、じつは相当の数の企業が中国で痛い目にあっているの


    黄色のハイライト | 位置: 394
    本を読んでいない人間の話題は、スポーツの話、テレビの話、飲み屋の話、女性の話、金儲けの話が中心である。ユーモアがわからず、駄洒落をいえばいいと思っているような低俗な輩で


    黄色のハイライト | 位置: 400
    旅行や留学で海外に行き見聞を広めれば、視野が広がるといわれている。だが、ロバは旅に出て帰ってきてもロバ、馬にはならない、ということわざが


    黄色のハイライト | 位置: 477
    想像の中で遊ぶのが、最高にぜいたくな遊びではないだろう


    黄色のハイライト | 位置: 522
    成功とはイノベーション、つまり革新性のあることを実現できたときにはじめて成り立つものだ。他の人が思いつかないようなビジネスをして、他の人がマネできない生き方をしてこそ、自分の人生を生きているのではない


    黄色のハイライト | 位置: 553
    なぜなら、本を読むには想像力が必要だからだ。  たんなる活字の並びを目でなぞり、そこから遠い異国の情景を思い浮かべたり、目に見えない哲学や理論を構築したりするのだ。想像力が欠如している人間には、到底味わうことができない媒体なのである。  そうした想像力があれば、暑い車内に幼児を置き去りにしたらどのような結果を招くか、電車内で化粧をしたら周りの人間がどう思うのか、ということに思い至るはずだ。それができないような人間には、本は読めないということなので


    黄色のハイライト | 位置: 571
    だが、もし自分の周りに本嫌いの人間がいるのなら、そういう人とはつき合わないほうがいい。足を引っ張るだけで、自分の人生に何ももたらしてくれないからで


    黄色のハイライト | 位置: 573
    その人が芸術家やスポーツ選手など、ある分野に秀でているのなら、本を読んでいなくてもつき合うメリットはあるだろうが、そうでないのならつき合うだけ時間のムダ


    黄色のハイライト | 位置: 910
    ゲームがあれば子どもは本を読まない。本を読まなければ想像力や思考力が育たない。さらにゲームをしているとコミュニケーションが希薄になりがちなので、子どもは大事なことを学ばないまま大きくなってしまいかね


    黄色のハイライト | 位置: 912
    小学生のころはゲームとテレビ漬けになっていた知人の子どもが、中学生になって全寮制の学校に入ることになった。そこではテレビもゲームも漫画も禁止である。数年後、その子どもに会ったとき、がらっと雰囲気が変わっていたのには驚いた。トロンとした死んだような目をしていたのに、目が輝き、覇気が生まれ、言動までしっかりしていたのである。  学校の教育もよかったのだろうし、年齢的に成長したこともあるだろう。だが、話を聞いてみると、何もすることがないから本を読むようになったのだと


    黄色のハイライト | 位置: 1,324
    私たち人間は宇宙の中で存在しているように思うが、そもそも人間がいなければ宇宙を認識する者がいない。したがって、人間がいなければ宇宙もない。そうなると、人間がいなくても宇宙が存在しているかどうかは、理論的に不明だという結論に


    黄色のハイライト | 位置: 1,327
    物理学者が数学を使って計算すればするほど、人間がいないと宇宙が存在できないという結論が出てしまうの


    黄色のハイライト | 位置: 1,453
    だが、新聞至上主義の時代はとっくに終わっている。  経営者の中には、朝日、読売、毎日とメジャーな新聞をすべてとり、毎日すべてに目を通していると自慢する人もいるが、それはネットを知らずに 洞窟 に住んでいる原始人のようなものである。  日本の新聞には記者クラブ制度があるので、どの新聞にも同じ記事が同じように出るようになっている。一紙にしか掲載されていない貴重な情報など、ないに等しい。  三大紙すべてを読む人は、いったいどこを読むのだろうか。コラムや人生相談のファンなのだろう


    黄色のハイライト | 位置: 1,488
    この手の本を読むより、ジャック・ヒギンズの『 鷲 は舞い降りた』やギャビン・ライアルの『深夜プラス1』(ともに菊池光訳/早川書房)などの冒険小説を読むほうがずっといい。この2冊は文句なく面白いので、ふだん本を読まない人にもおすすめである。  今のサスペンス系やアドベンチャー系の映画は、すべてこの2冊を下地にしてつくっていることがわかる。冒険小説マニアから見ればこの2冊を読んでいない人はもはや人間ではなく、「人間のようなもの」と呼ばれるぐらいで


    黄色のハイライト | 位置: 1,544
    だが、じつはマキャベリはただ首をはねろといっているのではない。翌日からは誰の首もはねてはいけないと書いているので


    黄色のハイライト | 位置: 1,547
    首をはねられないとわかれば、新しい君主の首をとろうとする人間はいないだろう。これは非常に巧みに人間の心理を突いた作戦で


    黄色のハイライト | 位置: 1,563
    読書をしない人には、今現在しか見え

    これは良いことば。初読のさいに感銘を受けた記憶無し。

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著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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