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感想・レビュー・書評
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孤独感が凄すぎ
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浅田次郎作品だと、地下鉄に乗ってと似た空気を感じたか。
昭和の銀座線も一言だが出てきたし、過去を振り返る形式も似ている。
同じ経験をしている友人同士であっても、同じようには記憶してはいない、同じような思いでは過ごしていない。そんなことを感じながら読んでいた。
一緒に過ごした友人でさえ、このようなすれ違い、思い違い、記憶違いが起きるのであるから、同じ世代というだけでは当然人を語ることはできず、同じ時代を生きているというだけでも語れず。
現実にここまでこじれて救いようが無い、すっきりしないすれ違いや思い違いはなくても、違う思い出になってしまっている例は多々あるのだろう、そう感じて、次の同窓会に臨むことにした。 -
他のレビューを読んで「救いがない」というコメントが常に引っかかりながらの読書だったけど、
すんなり引きこまれて読み進められました。
簡単にいえば「私」が過去に残した「悔悟」を、霊を呼び出してあらためる、というストーリーなのですが、
小さい子どもを持つ私としては、少年時代の友人の話は、読んでて涙が出そうになりました。
これはもう、ホントに救いがない…。
でも、青春時代の恋愛関連は「まあ、そうだよね」と思わせるオチ。
さすが浅田次郎さん、大変面白く読ませていただきました!