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感想・レビュー・書評
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「新感覚派」と命名されるきっかけになった作品。
川端を読んでもよくわからなかったけれど、横光の方が分かりやすい。横光偉い。
視点は『蠅』に似ていて、完璧な三人称神視点なので、カメラがまわっているよう。
人間の生き様が神視点で描かれ、物語が終わろうとした時、(人間の枠組みにおいて)下等な生き物に焦点が当たって、視点と重なるところも似ている。 -
これはえらく技巧的というか、読者への挑戦にもほどがあるってな感じの小品。読み解き方のセンスを問われているようで、実は必死に読み解くほどでもなく、一瞬を切り取っただけの作品かもしれず。
うーん、作家の思惑どおりに進んでいく駄目読み手のようですな、当方は。 -
【小説の奥深さを感じられる一冊】
数ページしかない超短編小説。しかし、その裏にある著者が込めた意味合いは深い。
とはいえ、他人の解説を読んで始めて、この小説の持つ奥深さを実感した。そうでないと、何が言いたいのかさっぱり分からない。
例)
http://f59.aaacafe.ne.jp/~walkinon/yokomitsu.html
http://blog.livedoor.jp/blueskytheory/archives/1832471.html
時は大正時代。今は当たり前のように使われる「レトリック」がまだ馴染みがない時代だ。小説冒頭の、
真昼である。特別急行列車は満員のまま全速力で馳けていた。沿線の小駅は石のように黙殺された。
は、今では普通に受け入れられる文章だが、当時は真新しかったらしい。
解説は上記の解説者に任せるとして、とにかく感じたのは、小説(特に昔のものは特にか)は当時の時代の様子がわかっていないと理解ができないものが多いようである。
今回の小説も、「新感覚派」のことを知っていないと何がすごいのかさっぱりわからないし、大正時代に何が起きていたのかわからないと「頭ならびに腹」が何を示しているのか予想もつかない。
昔の書物に触れることは当時にタイムスリップするような感覚を覚えるし、それが楽しくて仕方がない。「今」との相違点を発見し、何ができるかを考えることはとても面白いわけである。 -
変な感じなんだけど、よくわからない。