二流の人 [Kindle]

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著者 : 坂口安吾
  • 2012年9月13日発売
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (53ページ)

二流の人の感想・レビュー・書評

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  • 黒田如水を引き継いだ本作。
    坂口安吾らしさはでているんだが、人物像の掘り下げが足りなくて面白くない。終わり方も中途半端。打ち切りましたみたいな感じで終了する。家康との交流の描写などはほとんど出てこないし、何を持って彼を『二流』せしめたのかが、解かれず終わってしまっている。黒田如水を二流というのであれば、豊臣秀吉・徳川家康を除くほとんどの戦国武将の多くが二流に成ってしまうだろう。
    そもそも歴史の描写を、特に朝鮮出兵、そこまで細かくする必要があったのか疑問。

  • 黒田もので唯一崇めていないところが気持ちいい。聡明なれどせこく、機知に富むも感情的で失敗する如水。結局天下を欲して逃すのだからそれは二流なのだろう。どや顔で九州平定してからの大落胆、さぞかし無念だったろう。文体がスタイリッシュでそれがシニカルに如水を嘲る。流石。

  • 面白い。そして、坂口安吾、さすがに文章が上手い。とにかく、読者に有無を言わせず読み終わらせてしまう筆力です。時期柄、大河ドラマと合わせて読むと魅力倍増。私は二流の人如水が好きです。この落ち着きのなさが、安居の描写で冴えまくってる感じがとてもいい。
    巷に歴史の陰を書くような案内本も多々ありますが、戦国時代の終焉の真実はこの本の中にあると思いました。

  • 戦争は巧いが、自分の器量を知らない野心家の如水と時代と自分の果たす役割を知っていた現実的な家康との対比が際立っていた。全体を通じて、人間の業を肯定するような懐の深い描き方だった。

  • ブクログで何方かにご教示頂いた本作。
    確かに『黒田如水』を調べていた際、二流というキーワードに出くわしたが、これだったのか。
    家康を中心に天下統一を眺めるとこういう描写になるのは理解できる。徹底した心理描写に基づく歴史ものって今時ではないかもしれない。その意味でも興味深い作品。
    それにしてもこの作品は大河のベースにはなりませんな、兎に角主人公はじめ人物造形がダークですから、個人的には嫌いじゃないですが。

  • 北条攻め以降の黒田如水が描かれる。吉川英治とは異なり、鬱々とした俗物としての勘兵衛の姿に戸惑う。大河がこれなら岡田君のイメージが、、、(笑)

  • なんてことはない、前回読んだ【黒田如水】はこの本の、最初の部分の抜粋だったのである。
    したがって、この本は小田原城の攻防から朝鮮出兵と続き、関が原の戦いで終わる。
    表題の「二流の人」とは黒田勘兵衛を指す。
    NHKで大河ドラマが始まったばかりなので、この本の存在は伏せておきたいと思うくらい、勘兵衛に対する評価は辛らつである。
    ドラマにするには、主人公を英雄とか神格化?しがちだが、本当の勘兵衛像は安吾が描くこちらの方に近い感じがする。
    彼は無類の戦争上手で、本人はいつかは天下を取るとの野望を抱いていたらしい。
    でも、結局参謀としての生き方しか出来なかった。
    天下を取る器ではなかったのである。
    本人も馬鹿ではないから、最後の最後にそれを悟るわけだが、そのときの悲しさといおうか、哀れさといおうかが伝わってくる。
    同じ参謀でも、諸葛孔明は自分の器量を知っていて、最初っから参謀に徹したわけだが、そこが一流と二流の差なのだろうな。
    自分を冷静に評価することは至難の技でありますな。

    それより何より、この本で触れている秀吉の朝鮮出兵がとても面白かった。

    朝鮮の人々が今でも恨みに思っている災害について、全く知らなかったので次はこれが書かれている本を読んでみたい。

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