杜子春

著者 :
  • TRkin (2012年9月13日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • おとぎ話を楽しむには、少々歳を取りすぎたやうです。教訓があるならば、無理に探さず、自ずと気づくべきものなのでせう。
    一つだけ、地獄の責め苦にも声を上げなかった杜子春が、打ちひしがれる母の顔をした馬に「おかあさん」と言ってしまう場面にはホロッときました。

  • 何になっても人間らしくって言葉に、自分を省みようと思いました。

  • 芥川龍之介、大喜利強すぎやろ。
    これ是非、朗読やAudibleで聞く、もしくは音読してほほしい。
    富豪になったときと地獄での描写、ワードの強さがダイレクトに耳に伝わってきて笑ってしまう。

  • 日本昔話的なお話(舞台は日本じゃないけれど)。
    家族を大事にな…。

  • 読後感が良い。流石は芥川龍之介という感じ。
    内容はさることながら、昭和の文豪と呼ばれる方々の情景描写における鋭さというか夢幻の美しさというか、そういうものがすごく好きです。

    原典では地獄に落ちた後女に生まれ変わり、夫に赤ん坊を叩き殺された時に杜子春が悲鳴を上げてしまったところで現実に戻り、仙人は声を出さなければ仙人になれたのに、と突き放したそう(道教的思想らしい)。芥川のハッピーエンドは大乗仏教的思想らしい。なるほどね。
    “西岡晴彦は、日本の中国文学研究者は幼児期に芥川作品を読んだことの影響で、原拠小説に接したときに解釈にある種の歪みをもたらしてはいないか、と提起している。”(wiki)
    確かに解釈歪みそうだよね。

  • 地に足をつけて生きようと思った。

    引用"何になっても、人間らしい、正直な暮らしをするつもりです“

  • 小学生の頃、おそらく小学生向けに易しく短く書かれているものを読んだ。杜子春が「おかあさん」と声を上げるところに共感したということなのだろうか、そこに心が残ったことを覚えている。学生時代には原典と比較した。こうなると物語としての素朴な感想は出てこない。そして今回のオーディオブック。耳から聞くことで、読む労力?がいらないからなのか、情景が目に浮かびやすい。

  • 「源氏物語」における唐代伝奇小説の影響を計りたくて関連書を見ていると「杜子春伝」が挙げられていました。懐かしい。これは中学生のころに没頭した芥川の短編で読んでいます。原典は俗界を離れて仙人となる道教思想が根底にありますが、芥川は結末で人間性を賞揚します。近代小説に換骨奪胎してみせたのですね。

  • 先日行った読書会で、芥川隆之介愛を熱く語ってくれる方がいて、感化されて、いくつかあげていたうちの一品、杜子春を手に取る。◆二度落魄して一文無しになり、二度仙人に大金持ちにしてもらい、三度目はもう大金持ちにしてくれなくていいから、仙人に弟子入させてくれと願った杜子春。絶対口をきくなと言われたがそこに連れてこられたのは…と。◆何ページか読んで、じんわりと味わい、またつづきに取り掛かる、あるいは朗読で耳から聞く、といったゆったりした愉しみ方を聞いたあとだと、そこまでは真似できなかったけど、ついいつもたくさん読みたいと思ってしまう身にはうらやましく思い、味わいつつ読みすすみました。

  • むかーしむかし、読んでいるな。
    記憶が蘇る。
    芥川龍之介という名は、教科書の上で、教訓を読み取れと言ったふうに使われていたんだ、と思い出す。
    だから名前に興味を持てなかったんだと気づく。

    なんだか、スッキリした。
    今後はそれを踏まえて、新しい気持ちで向き合えそう。

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