百姓マレイ [Kindle]

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  • 2012年9月13日発売
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (8ページ)

百姓マレイの感想・レビュー・書評

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  • 自分では、ちっとも気付かないうちに、"魂の奥に入り込んでしまう人"っている。
    百姓マレイはドストエフスキーにとって、そういう人。

    シベリアの監獄にいた頃の、感謝祭二日目の日。その日だけは許されている飲酒で囚人たちは浮かれ気分。
    一人の男を集団で暴行するような、荒れに荒れた空間で、独りベッドに横たわる。

    どうした弾みなのか、29歳のドストエフスキーは、20年前の少年時代へと、思いを馳せるのだ。

    貧乏な百姓マレイの優しい母親のような微笑み。
    恐怖に怯えていた自分を、落ち着かせるためにしてくれた、お祈りの十字のしるし。
    ヒクヒクひきつれる唇に優しさを込めて触ってくれた、土だらけの太い指。
    帰る時に、いつまでもいつまでも見えなくなるまで、見送ってくれたマレイ。

    遠い静かな思い出の微笑みが、消えずに残っている。

    私も日常の中で、"魂の奥に入り込んでいた人"に出逢うことがある。
    当時は、それほどの仲でもなかったはずなのに。
    必要な時に、ふいに浮かび出る。

    ドストエフスキーは、この短編を書きながら、白樺の林の匂いを沁々、感じとる。

    人は、"魂の奥に入り込んだ人"に、ノスタルジックなあの日に連れていってもらえるのだろう。

  • 2010.12.23 読了

  • 青空文庫で読破。
    カラマーゾフの兄弟の、ミーチャの裁判シーンで、幼い頃にクルミをもらった話の証言を思い出した。
    遠い昔の出来事を思い出すって、結構あるなぁと思った。

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