伊藤潤二傑作集(3) 双一の勝手な呪い (朝日コミックス) [Kindle]

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  • 朝日新聞出版
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  • 人に呪いをかけたり身勝手だが、どこか抜けていて憎み切れない双一の短編集。
    普通に考えたら、人を呪ったり操ったり、双一はすごいことをやっているのだが、完全なホラーではなくギャグに昇華されている伊藤潤二の腕というか発想がすごい。
    アニメ化されたエピソードも入っているので、アニメを観た方にもおすすめです。

  • 富江のつぎは双一シリーズ。陰気で僻みっぽくて、粘着質というめちゃめちゃ面倒くさい少年双一。でも家族も咎めつつもなんだかんだ受け入れているように、読んでいるうちに双一が(少し?)かわいく見えてくる。

    【収録作品】
    「楽しい夏休み」「楽しい冬休み」「双一の楽しい日記」「双一の家庭訪問」「布製教師」「双一の誕生日」「双一の勝手な呪い」「四重壁の部屋」「棺桶」「噂」

    語り手路菜と兄裕介が田舎の親戚辻井家へ遊びに行き、双一たち従兄妹と出会う。双一に目をつけられた路菜は五寸釘で呪いをかけられてーー「楽しい夏休み」
    山の中で倒れていた弓子が運び込まれたのは辻井家だった。弓子にちょっかい出す双一。初恋だったのかな(笑)。最初から思ってたけど長男の公一は外見も中身もイケメンーー「楽しい冬休み」
    一年ぶりに辻井家に遊びにいった路菜たち。双一の日記を隠した路菜は双一から嫌がらせを受け……年が一番近いからなんだけど、こうなるとどっちもどっち(笑)。双一が同じクラスの安城百合子が好きなのを家族の前でバラされるのかわいそうーー「双一の楽しい日記」
    熱血担任柳田(見た目爽やか)が双一の捻くれた性格を治そうと連日家庭訪問をするーー「双一の家庭訪問」
    なんだか見た目も様子も変な柳田先生に疑念を抱く6年1組の生徒たち。柳田だけでなく、蘇我先生も変になり、百合子と若山は双一を疑うーー「布製教師」
    路菜と双一は誕生日が同じだった(5月3日)。もちろん双子だったというオチではない(笑)。双一のルーツはお祖母さんにあったのかという話ーー「双一の誕生日」
    家族にもクラスメイトにも嫌われてる双一。嫌がらせするからだけど(笑)。ものすごい巨大な蜘蛛の装置を作って(?)石坂くんを追い詰めたと思ったら……公一くんがイケメンだというオチ(?)ーー「双一の勝手な呪い」
    双一のせいで試験勉強が手につかない公一のために勉強部屋が作られることになり、怪しげな(笑)施工業者がやってくるーー「四重壁の部屋」
    辻井家の大らかなお祖父さんが亡くなった。亡くなる前、自分の棺桶を作っていたのを知り、双一が羨ましがるとーー「棺桶」
    6年1組の咲山みどりは美少女の谷山まどかを強く意識するあまり、美人になると噂の沼に入ってみるが……他のシリーズ(ファッションモデル)の淵さんが出てくるまさかのオチーー「噂」

    双一は本当に呪いの力があるようだ(守護霊みたいなお祖母ちゃんがやってるのかもしれない)。でも結局自分も酷い目に遭うオチなので、笑って(?)読めた。

  • 勝手すぎておぞましくて ちょっとファニー

  • 都会の兄弟が夏休みに親戚の家に遊びに行く。そこの家族はみんないい人だけど、末の息子の双一は薄気味悪い少年で、色々と騒動を巻き起こす…

    誰も死なないし、半分コメディタッチではあるものの何かビミョーに怖い「双一の呪い」シリーズ。伊藤潤二が生み出した名物キャラに違いない。その絶妙なバランス、★5つに相応しい。

  • 強いんだか弱いんだか分からない、呪いに長けた少年のホラーコメディ。怖さと笑いが絶妙なバランスを保っていて面白い。双一少年が誰かに呪いをかける理由がいつも心底しょうもないのも良い。布製教師のタイトルだけで笑える。このキャラクターであと100巻分くらい読んでいたい。

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