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感想・レビュー・書評
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面白かったです。
劇団ひとりのキャラ作り・ネタ作りを文体にアウトプットしたような作品で、一生懸命に考えて書いたんだなというのが伝わってきます。私は好きです、こういうの。サクッと読めるのも良いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素直に面白かった。
劇団ひとりさんのデビュー作ですね。短編集ですが、一つ一つが最終的に繋がっていて、東野圭吾さんの「新参者」を彷彿とさせる構成になって楽しく読めました。
それぞれの登場人物に欠点があるのですが、「あー、わかる〜」と共感する部分がちょいちょい出てきて、筆者の観察力の高さを感じました。
オススメ♪ -
鳴子、驚異の捜査力
不思議なもので、どの話でも著者の顔がちらつくもんですなぁ。 -
不器用に生きる人々をユーモアを交えながら描き、ほろりとさせる内容は、劇団ひとりのイメージとは程遠かったし、小説デビュー作というのも驚いた。
のちに、岡田准一、宮崎あおいらの出演で映画化もされ、そっちもよかった・・・。
今は小説に脚本、映画監督とバラエティ番組以外にも幅広く活動しているが、この作品が何よりその足掛かりとなった貴重な一冊。 -
それぞれの短編に出てくる、問題はあるが憎めない登場人物がよかった。文体や、ある短編の登場人物が別の短編に少しずつ関わるところなどは、上手いと思った。
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再読。以前、奈津子さんに借りて読んだ本。kindleで買って読む。やっぱり面白い。どれもが繋がっているんだってことは覚えていたけど、細かいことは覚えてないんだな。
でも、またいつか読む時もきっと楽しめると思う。
この人のスタンス、好きだなぁ。 -
人生の連続性みたいなものを短編で表現してた。
芸人は短い時間の中で起承転結を求められる。一流の芸人は一流の作家なのかもしれない。サクッと読めるのも良い。 -
「五十音順の作者を読む」第9冊目「け」。
ホームレスに憧れた会社員、売れないアイドルを応援する青年、老婆に詐欺を働こうとしたギャンブラー……と、様々な登場人物達の人生を書いた作品です。
各章に、前後の章の登場人物が垣間見える「繋がり」を感じた内容でした。
個人的に印象に残ったのは『Overrun』の最後に登場した手紙です。
ただ、全体的に登場人物の一人語りが多かったので、読み進めるうちに疲れが溜まってしまいました。
「ブラックユーモア系が好き」という方にもおすすめしたい作品です。 -
少し前に話題になった本
普通におもしろい、がどうしても「劇団ひとり」の顔が浮かんでしまい素直に評価し辛かった
面白かったが、ラストはもう少し大どんでん返しを期待してしまった。 -
劇団ひとりさんのデビュー作。
短編5作品で一つの構成となった小説。
読んでで感じたテーマは、タイトル通り"影日向に咲く"って感じがした。
不器用で勝ち組になれない(=陽の当たらない)人たちも生きている・生きて良いんだと主張しているように受け止めた。
全体を通しての感想だが、文章自体に大きな魅力は感じない。内容も短編なだけに結構薄い。
が、読みやすくすらすらと頭に入ってくるし、舞台のイメージもしやすい。影日向に咲くってメッセージの強さは十分に伝わってきた。
以下、各編の感想
『道草』
一番面白かった。というか、感心した。
出世街道を進むエリートサラリーマンがストレスで人生嫌になり、ホームレスの真似事をする話。
オチが秀逸で、さすがお笑い芸人だなと、、、
『背景、僕のアイドル様』
主人公はマイナーアイドルのファンで、
貢ぎすぎて生活に困窮し、残飯漁り中に道草の主人公と出会うと言う繋がりがある。
ホントに不器用な生き方をする主人公で、認知してもらえないと分かっていても応援する姿勢にある種の哀しさすら覚える。そして本人もそれを自覚している。そういう意味で切ない。
"アイドルを好きになった時点で失恋している"は良いフレーズ
『ピンボケな私』
主人公は道草に出てくるサラリーマンの娘。
本作品で一番不器用な生き方をしてる。
ほっこりする話かな。友人のミキがいい味を出してる。
これからいっぱい幸せになってください、と思わず応援したくなる。
『overrun』
ピンボケな私の主人公と少しだけ関わった駅員が主人公。
破滅型のギャンブラーと言えば聞こえはいいかもしれないが、ただのクズで小心者。
これ美談にしようとしてるけど、共感はできなかったな。
生き方も不器用というか、ダメ人間の典型だったし。
読んだ後で、人それぞれ感じ方が分かれる印象でした。
『鳴き砂を歩く犬』
全作通して出てくるお爺さんの若き頃の話。
正直一番理解出来なかった。誰も救われないし。
辻褄合わせたいだけのような。。。うーん。。。私にお笑いのセンスが無さすぎるのかも。
影日向に咲く花の下りを演出したいだけにしか感じれなかったのが残念。