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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (287ページ)
感想・レビュー・書評
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クラッシュギャルズの時代の女子プロレスが題材ではあるが、丹念な取材をもとにした文化人類学論とも言える一冊。
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「心を折る」という言葉が最初に登場したのは本書だという。1987年7月18日、神取しのぶとジャッキー佐藤の試合を振り返って、神取が「あの試合のとき、考えていたことは勝つことじゃないもん。相手の心を折ることだったもん。骨でも、肉でもない、心を折ることを考えてた」と著者である井田真木子のインタビューに答えたのが広がったらしい。
本書では、その神取のほか長与千種、中国残留孤児の娘だった天田麗文、米国から来たデブラ・ミシェリーの4人のレスラーの生き方を通して、女子プロレスの栄枯盛衰を描いている。
対象にのめり込んでいくようなスタイルは著者独特のものがあり、それが一番発揮されたのが最初に紹介した神取のコメントのところであろう。このインタビューを記した数ページは異様な迫力があって、心に残る。
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