夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER S&Mシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 犯人はわかりやすいかも・・・

  • S&Mシリーズの7作目。
    6作目の前作と時系列が章ごとに交互になっていて、2冊で2つの事件が1つにつながるような構成になっている。

    中盤まではずっと西野園萌絵の友人、今作の事件に巻き込まれる杜萌の視点で描かれ、ずっと的を得ない描写で正直読み進めるのは今までの7作で最もしんどかった。
    後半になるにつれどんどん増えていくが、何と言っても読むモチベーションとなる犀川と萌絵のやり取りが少ない…笑

    と思いきや、全く予想外の解決。
    まさか主要人物の友人、ましてや前半かなりの量をその人物の視点で描いているのに犯人だなんて。
    つまり杜萌が犯人だったわけだが、解決編を読んでいると全くもって犀川のおっしゃる通り。読者や警察も杜萌や家族の証言、実際の事件のあらましを全て知っているからこそ解けない謎。全く事件に興味もバイアスも無い犀川がすぐに解くことができたのは、結局その可能性しか残らないから…と。

    最後の結末こそ寂しいものがあり、前半好きな登場人物の活躍が全然無いことから、読みにくさに課題があるが、ミステリーとしては「すべてがFになる」に次いで好きな作品だった。衝撃度は高い。

  • 萌絵が事件の真相に気づいた時に序盤のページを捲り直してあぁ、なるほど!確かに説明してますね。
    ミステリーはこれだからやめられない。
    事件解決後が、かなりモヤっとした感じに終わったのが少し残念だった。

  • 自分で謎解きを楽しむミステリとして読むといただけない展開ではあるけど、S&Mシリーズの世界観を堪能する作品としてとても楽しめた

    供述の信用性は慎重に検討する必要がある

    背景事情の説明が物足りないけど、犀川としても萌絵としても興味がないことなのかもしれない
    最後のあの女は誰?

  • 2023.03.16.audible

  • 偶数章のみで語られる。章題の意味はよく分からない。偶の字をつけているが…。
    前作と同時進行。繋がりや相互作用はさほど明確ではないように思う。
    前作で違和感のあった、萌絵が工場に行くときに恐怖に震えていたシーン。あのシーンの解釈も特に思いつかない。
    友人の罪。

  • 叙述トリック的な要素が多いかな?萌絵の友達の杜萌からの視点の話が中心。お兄さんとのことは読んでいて切ない、というかあるあるだなと、苦しくなった。最後お兄さんが生きていて良かったけど、どうして3人はあんまり探そうとしなかったんだろうか?もう世話を焼くのに飽き飽きしていたんだろうか?
    杜萌視点の感情や過去の描写が多く、他のシリーズ本と比べて心理的に入り込む作品だなー。
    なるほど、名前が逆ってそういう意味か!

  • 2つの仮面に
    夏が揺れる。


    犀川創平と西之園萌絵の
    密室殺人を巡る
    ミステリ第7弾。

    今回は密室殺人というわけではない。

    物語はこう。

    封印された夏の日の記憶!
    眩い夏、不可解な誘拐事件、蘇る過去
    真実は、偶数章だけで明かされる。

    T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、
    夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。
    杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、
    実家にいたはずの兄・素生だけが、
    どこかへ消えてしまった。
    眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、
    夏の日に起こった事件に隠された過去とは?
    『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。

    萌絵の友だちの杜萌に起こった事件。
    萌絵と会った後に実家に帰った杜萌。
    その夜に家族3人が連れ去られ、
    次の朝には見知らぬ男が杜萌の部屋に侵入した。
    恐ろしい仮面をつけて。
    駒ヶ根の山荘の2人の死体。
    逃げた男。
    消えた兄。
    2つの仮面。

    ラストで待ち構える衝撃の事実。

    萌絵と杜萌。
    同じ音を持つ2人の友だち。

    奇妙に2という数字が
    待ち構えるミステリ。

    ラストは切ない。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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